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私と骨折⑥【メンタルとの戦い】

骨折して15日目。
整形外科に通院した。

 
ずっと安静にしているし
医師から3割の方が2週間で完治すると言っていたので完治を期待していたが
レントゲンを撮ったら「5~6割の治り。」と言われた。

変形はしていないし
順調な治りらしいが
完治を目指していた私は
まだ5割、と落ち込んだ。

 
3週間で治ると散々言われてきたが
今5割の治りで果たしてあと一週間で治るのかと気落ちした。

また引きこもり生活だと思うと
ため息を吐いた。

 
GWは自宅静養だろう。
楽しみにしていたあれこれは全て中止だ。

みんな、いいなぁ。
GWに出掛けたり、旅行の人はいいなぁ。

そんな思いでいっぱいだ。

 
私は寝転がりながら窓を見る。
キラキラした景色。手の届かない景色。

二週間の自宅静養は入院みたいな気分だ。
見える景色は同じで、ほとんど布団で過ごして。

 
何度も新施設長に謝り
休みをもらう。
ちっとも気は楽じゃない。

病気ならまだしも
骨折くらいなら来いと思われているんじゃないかと不安になる。

 
転職してまだ三年目だ。

職場のみんなが何を思うか不安で仕方なかった。

 
そんな中、ある人から「私は点滴をしながら仕事をした。」「〇〇さんは松葉杖をつきながら仕事をした。」と言われた。

やはり私が自宅静養をしているのは甘えだろうかと泣けてきた。

 
友達にLINEしたら慰められ
それで気持ちは少し上向きになったけど
生産性なく過ごす日々は
身体はもとより、心が辛かった。

メンタルを病んだらダメだ。

 
そう、自宅静養中は意識していたけど
なるべく楽しいことをしたり、考えるようにしたけど
私は明らかにあの通院以来ガクッと気落ちした。

 
父親が風邪を引いて一日中咳き込み
母や私もうつり
家族みんなで家で咳き込んでいるのも気落ちした。

幸いにも私や母は薬を飲み出して数日で回復傾向だが
完治までには至らず
父は一向に治らず
家族みんながギスギスした。

 
そんな中、母が私の右足を踏んだ。
わざとではないのは分かるが
右足も小指や薬指が痛い。

 
私は情緒不安定になって泣き喚いた。

左足の骨折が治らない時に右足まで負傷したら私はどうしたらいい。

両足使えなくなってしまう。

借りに踏まれたのが左足だったら
それはそれで治りが遅くなる。

 
涙が止まらなかった。
相当たまっていたのかもしれない。
今年一番涙が止まらなかった。

怖かった。

 
休んだ後、体を動かす職場にきちんと復帰できるか。
復帰後、同僚は変わらずに接してくれるのだろうか。

仕事を休んで約一ヵ月の間があき
それでもきちんと仕事についていけるだろうか。

 
自宅静養中、たまに半日だけでも仕事に行った方がいいか悩んだ。

でも事務仕事はたまっていないし
行くだけで同僚に迷惑がかかる。

段差があり、駐車場が遠い職場だから
同僚に肩を借りなければいけない。

 
そう私は思って潔く自宅静養をしているけど
それがベストな選択かは自信がなかった。

それがいいんだ、と言う私と
それでいいのだろうか、と悩む私がいた。

 
せめて骨折だけなら話は違かっただろう。

骨折の一ヵ月前に診断されたバセドウ病のせいで
休みを何度ももらったのがまたタイミング悪かった。

二ヵ月連続で休みっぱなし。
役立たずだ。

 
足が治ったら頑張るから。
もっと頑張るから。

今仕事に行けないことは許してもらえるだろうか。

 
 
骨折して19日目。
鬱々した気分の中、皮膚科に行った。

先生は骨折にビックリし
「色々重なって大変だね。」と薬を多めにくれた。

車椅子がない病院だし、わりと混むが
今日はすんなり診察だったからよかった。

円形脱毛症の方は生えたり、現状維持だったりだが
髪の毛のカットやカラーは許可されたのでよかった。
 
希望すれば頭皮に注射して毛を生やすのを促進できるらしいが
かなり痛いらしいし
私は塗布治療継続を伝える。

 
病院の後は散歩に出掛けた。

今頃職場のみんなも散歩だろうか、と気になった。

空は青空で風が心地良い。
のどかな時間が流れた。

 
次の整形外科通院日にどうか治ってほしい。


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