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施設の役割と職員の責務

例えば利用者が
他者の心身を傷つけたり
思い切り自身を傷つけたとする。

何かを破壊したとする。

 
性的な行為をしたとする。  
  
 
強いこだわりにより
集団生活やスケジュールにおいて課題が見られたとする。

 
保護者が苦情を入れたとする。  

 
職員体制上支援が困難だとする。

職員が複数いたとしても
支援の難易度が高いとする。  

 
それで現場の誰かが不満をもらしたり
その人の退所を願うとする。

 
 
そんな時はいつも
かつて私がお世話になった主任が言っていた言葉が浮かぶ。

「施設はそういう人を受け入れる場所なのよ。施設が受け入れなかったら彼等はどこに行くの?」

 
 
施設は世の中にたくさんあるし
合う合わないはあると思う。 

 
「そんなこと言われても、何も私達が背負うことないんじゃないですか?」

そう思わず言い返したくなることだって何回もあった。

 
私に何かあった際
家族が「それでも利用者に辞めてもらうことはできないのか?」と言ったことも
一度や二度じゃない。

 
だけど
転職した今も
何かにぶつかるたびにあの言葉が浮かぶ。  

 
利用者や保護者が利用を希望するなら
その要望を叶えたい。

例えばそれで何かを壊されても
怪我をしても
命を失ったとしても
それは職務を全うしたとして
私は悔いがない。

私が仕事上辛いのは
利用者に何かされたことではなくて
私が利用者に何かをできなかったことだ。
自分の力不足を痛感する時だ。 

 
私に何かあったら
利用者も保護者も悲しい気持ちが増えるだけだから

不穏な利用者も
その周囲にいる利用者も
彼等の保護者も守れるくらい 

優しく強くなれたらそれが一番だよ。

 

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