ついに出前ロボットデビュー! シリコンバレーからビデオレポート
ビデオだけみたいという人もいると思うので冒頭に貼っておきます。
私が住むサンタクララ郡マウンテンビュー市では新型肺炎拡散防止のためのshelter-in-place、いわゆるロックダウンが始まって丸5週間がたちます。私はANELEN(アネレン)という小さなデータサイエンスサービス会社を始めてから、かれこれ3年自宅リモートワークで、仕事の方はほぼ変わらずです。
家庭の方は夫婦共働きで幼子ふたり。午前は妻が、午後が私が子供を見て交代でそれぞれの仕事をこなしています。そんな中でも一苦労なのが買い出し。スーパーも入場者をコントロールしており、我が家では1、2週間に一度大量の買い出しをして、後は自宅にこもる生活を続けています。それでも子供が大量に消費する牛乳や果物。買い忘れがあった場合などいろいろ面倒です。
そんな中、フェイスブックの広告で今日見かけたのがStarshipというスタートアップが提供するロボットによるデリバリーサービス。このロボットは妻の職場のある街のダウンタウンで何年もテストしているのを見守っていました。いよいよ私の住むマウンテンビューでもサービス開始。何というタイミング。それともロックダウンがローンチを加速させたのか。早速使ってみました。
まずはアプリをダウンロード。残念ながら現在のところダウンタウン徒歩10分圏内くらいしかデリバリーしてないようです。出前とまでは行きませんが、圏内一杯まで来てもらいましょう。私の家から徒歩10分くらいのところでランデブー!
近くの登録店が表示されて、オーダーするところは一般的なフードデリバリーサービスアプリと同じです。今回はレストランでなくスーパーから牛乳とイーストを注文しました。
注文を終了すると、現在の状況が表示されます。
ロボットの位置も更新されます。ロボットが到着する瞬間をビデオにおさめたいので、そろそろこちらも出発しないと。
あとは冒頭のビデオを見ていただければ分かるのですが、一応見どころを以下に。
待ち合わせポイントに近づくと、遠くにロボットが!でこぼこしている歩道を頑張って近寄ってきます。
あと数メートル!と思いきや、ちゃんと信号待ちを始めるお利口さん。AIがカメラから交通情報を認識しているのでしょうか。
横断歩道を渡ったら今度は微妙な段差を避けるように小回りするロボット君。かわいい。
アプリ画面でロボットのロックを解除。この辺はテクノロジーに慣れてない人はロックされている蓋をこじ開けようとしちゃうかも。
ちゃんと商品が入ってました。冷たいものも、温かいものも温度が保たれるように中身はクーラーボックスになっています。
蓋を締めてしばらくすると旋回を始めてベースに戻る模様。
次のデリバリーに向けお帰りになるロボットさん。お疲れさまでした。思わず視界から消えるまで見送ってしまいました。帰りもちゃんと信号を守っていましたよ。
今回は微妙に圏外の自宅にこそ来なかったものの、この街でデビューしたてのロボットが初回利用でちゃんと牛乳とイーストを届けてくれました。ロックダウンから一ヶ月強。買い物に行くときも完全防御で、子供も幼稚園の友達とズームでしか会わないようなSF的ディストピアを生きていてときどき目眩がするわけですが、さらにロボットが品物を届けてくれるとなると未来が10年早く訪れたような感覚になりますね。
こちらではレストラン店内飲食は完全に禁止されており、外食産業は大打撃をうけています。多くの店は生き残りを賭けて出前サービスや持ち帰りオプションを始めていますが、出前でマスクと手袋をした配達人が無言で品物を運んで去ってゆくのは物々しい光景であります。このちっこいロボットが何も言わずに運んでくれた方がなんとなく心が和む、そんな世の中になってしまいましたね、よくも悪くも。
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