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D2Cで創る日本の製造業の未来。

皆さま、こんにちは。
静岡でソファのD2CブランドMANUALgraphを運営している鈴木と申します。

僕は小さな家具工場の3代目として今の会社を先代から事業承継をして今年で10年目となり、ソファのD2Cブランドを立ち上げて早8年目となります。

今回のnoteでは、
僕はD2Cが大好きだと言うこと、そしてD2Cこそ日本の製造業の未来を創ると思っていることの2点を強く読者の皆さまにお伝えしたいと思います。

D2Cって何?に遂に終止符が打たれた!?

僕はD2Cと言う言葉を知ってから、その概念や可能性に魅了され、既に立ち上げていた自社のブランドを「僕らって正にD2Cじゃん!」と思い、自らD2Cブランドと名乗るようになりましたが、

「D2Cって何?」から「流行ってんの?」「なんか胡散臭よね」まで、この1年D2Cと言うワードがコスりにコスられ、僕が当初魅了されたモノとはなんだかだんだんかけ離れていく感じを受けていました。

バズワードになり「で結局D2Cって何?」の状況になりかけた昨今、先日公開されたFRACTAの河野さんのこちらのnoteで、遂にその状況に終止符が打たれ、全国民が「D2Cってそう言うことね!」「やっぱ素敵だよね!」となりました(個人的観点です。)

僕らが魅了された本来のD2Cの姿を、河野さんのお陰で取り戻すことができました。めでたしめでたしと。

D2Cはインディーズ。だからこそのワクワクと可能性がある。

とある人とは、他でもない河野さんだったりもするのですが、河野さんとお話をさせて頂く中で、「D2Cってインディーズだよね!」と盛り上がりました。

実は僕、昔インディーズバンドをやっていて(実はその後メジャーデビューも!)、当時僕が都内のライブハウスでブイブイ?いわせてた頃の状況が正にそうで、各バンドが自分たちでレーベルを立ち上げ、自分たちの世界観を好きな様に表現し、そして中には大ヒットを飛ばすバンドもいました。

自分のバンドが大ヒットを飛ばしていたら僕は今頃ソファ屋にはなっていませんでしたが、幸か不幸か夢やぶれサラリーマン生活を経て家業を継いだボンクラ息子な僕ですが、

正に「レーベル=ブランド」「楽曲=ソファ」の感覚で自社ブランドを立ち上げ、これまでどうにかこうにか8年間運営をしてきました。

当時のインディーズバンドがそうだった様に、自分たちでTシャツを作り、ライブ後客席の後方で物販スペースを作り自分たちで手売りしていた事は、この8年小さな工場だった僕らが、自分たちで店舗を作り自分たちで作ったソファを自分たちで販売すると言う行為と全く同じだったりします。

もう虫の息...日本の製造業の現状。

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かつて「ものづくり大国」として繁栄し、JAPAN AS No.1 とまで言われたこの国は、いつしか自分たちでモノを作る事をやめてしまいました。

僕たち家具の業界に限らず、車もアパレルもその生産は人件費の安い海外に依存し、国民が豊かになるにつれ人件費が高騰し、またデフレも加速していく中で、当社も含め特に日本の中小の製造業は疲弊をしていきました。

これは、皆さんの身の回りを見渡していただいて、日本で作られたモノが一体どれだけあるかを考えていただくと、その現状は間違いないと実感することができると思います。

サスティナブルを語る前に、日本人が使うモノは日本人が作ると言うのは、究極の地産地消なのではないでしょうか?

もちろんこれは、僕が製造業の人間なので感じる危機感であり、消費者である一般の方には関係のない事かも知れません。
ただ僕は日々モノづくりをしている中で、日本人の繊細さや誠実さから生まれるプロダクトは、やはり世界に引けを取らないどころか、過去モノづくりでこの国が繁栄してきたことが証明しているように、やっぱり素晴らしい物だと自負しています。

で、D2Cは日本の製造業を救うのか??

日本の製造業が疲弊してきた要因の一つとして、その技術力と自負が邪魔をし機能過多となってしまい、時代の変化に応じて人々が真に求めるモノを作れなくなってしまったと言うことが考えられます。

D2Cの文脈には、ブランディングやマーケティング、またデジタルの活用など、より時代に沿った、お客様に寄り添った手法が多く含まれます。
僕らも含め、日本の製造業が一番苦手としてきた要素が様々含まれています。

そして何より、お客様と友達や恋人の様な関係になり、場合によっては一緒にモノづくりをする事も可能となってきています。

僕らも日々店頭で、SNSで、お客様と直接コミュニケーショを取ることができ、その関係の中でモノづくりをすることが出来ています。
これはブランドを立ち上げる前には考えられなかった事です。

企業としてブランドとして、まだまだできていない事も多く、資金も人的リソースも限られる中でこんな小さな町工場が、販売も製造も商品開発もデジタルも全て行う総力戦のD2Cの領域は正直無理ゲーだと自分でも思う時もありますが、お客様に寄り添い友達になり、一緒にモノづくりが出来るD2Cはやっぱり魅力的であり、可能性しか感じないのです。

当社も含めまだまだD2Cの領域で本当のモノづくり企業がスケールしたケースはあまりないように思います。

でももう必要のない物を大量に作る必要もないし、そもそもスケールする必要もない、作り手も使い手も双方が幸せになれるモノづくりの実現を目指し、このD2Cの世界で様々なブランドさんと切磋琢磨し刺激を受けながら、幸せなものづくりを目指して行きたいと強く思っています。

そしてまだまだやらなきゃいけない事がたくさんあるMANUALgraphですが、いつの日か日本のモノづくりD2Cブランドのトップランナーになり、そして日本の製造業の可能性をもっともっと示して行きたいと思います!

最後までお読み頂きありがとうございました。


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