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岩手育ちの祖母に命令されるのが嫌だった。【ダイアレクトギャップと命名!!】

こんにちは。化学系高専生です。

私はわけあって、小学1年生のときから祖父母のもとで暮らしています。祖母は岩手県(の中でもじぇじぇじぇで有名なあの地域!)出身で、現在は東北の別の県で暮らしています。祖母との生活は今年で13年目。

祖母と生活できることは、わたしにとって感謝いっぱいのことではあるのですが、どうしても、どうしても、不服なことが一つあったんです。

それは、 ”ことあるごとに命令をしてくる” 。たとえば、

起床後朝の挨拶を交わすした後、「飯くえ」
学校から帰ると、「このあんぽ柿くえ」
夕ご飯でほうれん草のお浸しがでると、「それさ醤油かけろ」
祖母がお風呂から上がると、「風呂さ入れ」
おこたでうとうとしてると、「天井さ上がって寝ろ」

こんな感じで、基本、命令口調。

中学時代の私は思春期真っ只中でしたので、「命令されなくてもご飯ぐらい食べるよ。」とか「ほうれん草に何かけてたべるかなんて私の自由でしょ」とまぁ、命令に歯向かう発言を繰り返していました。


いやぁ、今思い返すともっとほかの言い方があったんじゃないかと、反抗期の自分を恨みつらみ........我ながらばあちゃん不幸が過ぎます。


さて、時は過ぎ高専5年生になり、私に新たな出会いがありました。九州からいらしたばかりの博多弁使いの先生の研究室で、お世話になることになったのです。博多弁なんてドラマの中でしか見聞きしたことないですから、最初は何をおっしゃっているのか全くもってわからなかったです。

これをきっかけに、私たちの研究室では”方言”が話題に上がるようになり、先生の発言を理解しようと各々博多弁について調べました。私は原点回帰で、祖母が使う南部弁についても調べだしました。

そこで、

知ってしまったんです。

なんということでしょう。祖母の命令形は、命令のつもりはなく、地域特有の言い回し?だったようです。なぬっ!!!!!!!!祖母本人は「~~したら?」「~~した方がいいんじゃない?」ぐらいのニュアンスで発言していたのに対し、「命令するな!!!!」と私は怒っていたのです。

いやぁこれはもう、ジェネレーションギャップにならって、ダイアレクトギャップ(dialect ; 方言)と命名させていただきます。略してダイギャ。

祖母と私の間にダイギャがあると認識してからは、命令口調が原因の祖母とのいざこざがなくなりました。

ダイギャ。もう少し早く気づきたかったところです.......
祖母の命令口調が方言であると長年気づけなかった理由も考えてみたのですが、いくつか思い浮かびました。

一つは、私も小学校に上がるまでは岩手で暮らしていたし、一緒に十数年もいるんだから祖母の方言について熟知している!!!!と天狗になっていたこと。

もう一つは、発言のどこが方言由来でどこが祖母の性格由来なのかをわかっていなかったこと。
もともと祖母の話のイントネーションは(南部弁使いでない私たちからすれば)喧嘩腰なのですが、これは方言であると知っていたので特に気にしていませんでした。喧嘩腰なイントネーションに加えて、命令口調までもが方言だとは疑いもせず、祖母は命令するような性格なんだ、と思っていた次第です。ごめんねばあちゃん。

こんな出来事があったわけですから、新生活で関西の方や関東の方と関わる機会が増える私は、ダイギャで知らず知らずのうちに誰かを傷つけてしまったり不快な思いをさせてしまったりするんじゃないかとヒヤヒヤしています。

みなさんにもダイギャに関する経験ありますか?



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