#15 商店街についての愛を語る
幼少時の揺れる記憶
人が息をするように、共に歴史を刻んできた商店街。昼時だというのに、赤ら顔をしたおじさんたちがグラス片手に談笑をしています。皆が皆、リラックスして思い思いの時間を過ごし、幸せそうな様子でした。
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幼い頃、親に連れられてわたしはよく商店街へと足を伸ばしました。当時は土地勘がないので、親の手にただ引っ張られるだけ。自分自身、一体どこにいるのか全くわかりません。抑えきれないほどの高揚感に包まれて、幼い妹と共にはしゃいで駆け回った記憶。今でも、引き出しの