見出し画像

24年目の和歌山カレー事件:短歌の連作に挑戦してみた。

短歌を作り始めて2年目、初めての連作に挑戦してみました。15首なので、敷居は低かったのですが、「近藤芳美賞」の審査員の方々から見ると、最低レベルにも達してなかったのでしょう、見事にボツ。

それでも、私としては記念になる作品です。技術的には初心者の域を出ないのかもしれませんが、長く苦しんでおられる誰かのためを思って詠った大切な作品なのです。SNSでつながっている、林家の長男さんにプレゼントしたいです。受け取ってくださるといいなあ。


2022年は和歌山カレー事件から24年目。あやふやな目撃証言や怪しい証拠で死刑判決が下されてから20年以上経っても死刑は執行されていません。再審請求は何度か出されたようですが、昨年は受理だけはされたとのこと。

これまで報じられてきたこと、そして4冊の参考図書をもとにできるだけ俯瞰で詠んでみたつもりです。今回は撃沈でしたが、いつか機会があれば、同じテーマで発表の機会を狙いたいと思います。なお、私自身は刑法の専門家でも何でもなく、この事件が冤罪なのかについて強い意見はありません。しかし日本は法治国家であり、推定無罪の原則は守られるべきでしょう。メディアと警察が結託して、有罪という結論に導いたことは、真実がどうあれ、非難されてしかるべきだと思っています。

本当の社会詠って何だろう、と思う時、反戦とか反原発とか、メディアが繰り返し言っていることをなぞるのは安易だし、社会への「挑戦」にはなっていないと私は思っています。もちろん、太平洋戦争の真っただ中に「反戦」を叫ぶのであれば話は別ですが。

短歌の素人である私は、真っ向からこの現状に挑戦してみようと思いました。既成概念への挑戦ができるのが「詩」の力だと思ったからです。しかし作品の良し悪しを決めるのは、既成の歌人の中でも上位に位置する保守的な方々ですし、その前にできが悪いよと言われそうですし、できの悪さを理由として落とされるのだろうなとは予想していましたが。(終わり)

参考図書
「毒婦」和歌山カレー事件20年目の真実(田中ひかる)
和歌山カレー事件―獄中からの手紙(林真須美、他)
マスコミは何を伝えたか―追跡・和歌山カレー事件報道(佐藤友之)
暴走する検察 歪んだ正義と日本の劣化~マル激トーク・オン・ディマンドvol.12(宮台真司、他)


この記事が参加している募集

今日の短歌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?