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【書評】現代病「集中できない」を知力に変える 読む力最新スキル大全

こんにちは、だいちゃそ(@daichiblog)です。

「さまざまな情報源があってどう処理していいか分からない」
「より効率的に情報を収集・分析して自分の成長につなげたい」

日々情報に接していると、こうした悩み出てきますよね。

情報量が多くなった現代では、情報を取捨選択する能力、そしてそれを効率的に処理する能力が必要となっています。

そこで今回は、こちらの本を紹介します。

【本書の目次】
序章 まずは現代の知的生産に必須の「5つの大前提」を知る
第1章 まず「落とし穴」を見極め、「読むべきもの」を選別する
第2章 ネットは「何を」見ればいいのか
第3章 SNSをどう使いこなすか
第4章 読んだ記事をどう読み、どう整理・保存するか。情報整理の方法
第5章 本は「何を」「どう」読めばいいか
第6章 知識や情報を活用するカギは「2つの保存」を使い分けることだ
第7章 脳をクリアな状態にする「二刀流」のすすめ
第8章 散漫力を活用し「最適なインターバル」で仕事を回す!「マルチタスクワーキングの秘訣

著者は佐々木俊尚さん(@sasakitoshinao)。AbemaTVなどで良く見るジャーナリストさんです。


「世界観」を学んで「知肉」を育てる

本書では、良い情報を主体的に収集すること、それを自分のものとしていく方法が書かれています。著者の情報の収集・整理・保存の方法も具体的に紹介されています。

ネット社会では、情報が洪水のように押し寄せてきます。一方的な情報に流されることなく、自分から情報を取得していく姿勢が大事になります。
情報から「世界観」を学んで、自分のものとする(=知肉)としていく。漫然と情報の受け手となっている人にとっては、ハッとさせられる一冊となるでしょう。

また、散漫力を逆手に取って、逆に集中できない状況を利用してしまおうという発想が独特。
集中できないなら、それを利用したインプット・アウトプットをしていこうというのが面白いですよね。

日本で人気の高いアドラー心理学でも「自分には集中力がないと考えるのではなく、「自分には散漫力があるのだ」と見方を変えようと提唱している。(中略)
実践的な仕事術として、「散漫力」を活用してしまえばいいのである。

(本書より引用)


歴史は常に繰り返す

帝国の興亡や国際秩序のような壮大なスケールでも歴史は繰り返すし、産業の台頭や衰退、どこかの企業の成長と衰退のような歴史も、やっぱり同じことが何度となく繰り返される。(中略)
温故知新、「古きを訪ねて新しきを知る」という言い古されたことばがあるが、古い情報には、新しいことへの示唆がふんだんに溜め込まれているのだ。

(本書より引用)

歴史は繰り返す。だからこそ、歴史を学ぶことが大事です。
過去の情報を得ることで、これから何が起こるかを予測することができるようになります。

例えば、オイルショックの時にトイレットペーパーがなくなった、というのは良く聞く話。私自身「まさかそんなことが」と思っていましたが、ちょうど2年前、スーパーや薬局からトイレットペーパーやティッシュ、マスクが無くなりましたよね。やっぱり、「歴史は繰り返す」のです。

今起こっている戦争もまた同じ。戦争は過去のこと、そう思っていましたが、今まさに世界で起こっていることは歴史に残る「戦争」に他なりません。

スペイン風邪、戦争、大規模な自然災害は過去のことととして語られていますが、今を生きている私たちもまた歴史を作っているのです。過去から学ぶこと、情報を得ることが大事だと考えさせられますね。

娯楽としての読書

本は、決して「暇つぶし」などではない。
「学び」であるのと同時に「娯楽」でもあり、自分の人生に蓄積していくものなのである。

(本書より引用)

時折、なんで自分はこんなに本を読むのが好きなのだろう、と思うことがあります。少し考えてみるのですが、「好きだから好きなんだ」くらいにしか思っていませんでした。

でもこの一節が答えです。私は、読書を「娯楽」として楽しんでいるのです。読書しながらコーヒーを飲み、悦に浸る。これがなんともいえない快感。

読書をして、知識をつけ、知見を深める。それを人にシェアすると喜んでくれる人がいる。そうした人の反応が嬉しくて、また読書をする。
こうした「嬉しい」「楽しい」という気持ちが読書をする原動力となっているのでしょう。

そう、私にとって読書は「娯楽」なのです。


終わりに

情報に埋もれてしまっているな、一方的な情報に押し流されているな、と感じる人はぜひ本書を手にとってみてください。
きっと、「情報」との距離感が変わるはずです。

本書を読む際の注意点も少しだけ。
佐々木さん独自の情報の取り方・まとめ方が書かれていますが、ここは不要な人は読み飛ばしてよいでしょう。

ではまたっ!


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