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金なし31歳が失敗続きの試作品開発。起業に15年もかかった男

「失敗ではない。うまく行かない方法を1万通り発見しただけだ」という誰もが知る言葉がある。要は、夢を叶えるためには失敗し続けることが唯一の方法であるということだ。

だが、世の中には夢を夢で終わらせる人が多い。もうすでに夢を叶える方法を知っているのに

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その男は家である製品を使い、不満と怒りを覚えた。

「もっと良い製品を作れる」

彼は一人きりで試作品開発を始めた。彼にはアイデアがあったのだ。

当時彼は31歳。妻と子供がいた。

彼は銀行から金を借り、仕事もせず、日々試作品を作り続けた。就職しろと言う者もいた。資金が尽きてしまう心配に苛まれる中、妻は美術教室を開き、彼を支えた。

満足いく試作品ができたのが5年後。それまで作った試作品の数は、5127点にも及んだ。その試作品は常識を覆す今までにない技術を搭載したものだった。

その後アメリカやヨーロッパの様々なメーカー約20社に試作品を売り込んだが、全て失敗。試作品完成から3年後、とある日本企業とライセンス契約を結ぶことができ、ようやく収益を得ることができた。

その後彼は自分の会社を作り、製品として売り出すことにした。試作品開発開始から15年後のことである。46歳の時であった。

その企業の名前は「ダイソン」である。彼の名前は、ジェームズ・ダイソン。

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ダイソン氏は、「僕は頭はよくなかったが、諦めず努力をした」とテレビのインタビューで語っていた。

彼の人生を知ると、「自分には夢がある」「夢があった」なんて言うのもはばかられる。彼のような努力なんてしていないからだ。それ以前に、彼のように打ち込める「何か」なんて自分にはないからだ。

「自分には夢があった」なんて言うおっさんに言ってやりたい。「彼のように努力をしたのか?」「彼のように人生を捧げたのか?」と。もしそうでないなら、夢があったなんて言うな。


「自分には夢があった」の代わりに、

「彼のように人生を捧げられる"何か"を自分は見つけられなかった」

と言いなさい。

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