#84 ホワイトデーのアップルパイを4歳息子に託す話

4歳と1歳のボウズたちを持つ父親です。ボウズたちの成長の姿を書き記すことで将来のボウズたちのプレゼント（酒の肴）になれば、と筆を執っています。

さて。すっかり最近は書けずにいてごめんね。案外お父さんは仕事がバタバタしていたよ笑。

先週末はキミたちと一緒に湯沢へスキーへ行き、お母さんにそそのかされてお父さんまでスキー検定を受験して、そして見事に撃沈した笑。帰ってきて翌日には深夜便で海外出張だったので、それなりのハードスケジュールだったよ。そういうときはとにかくちゃんと寝る事、水を頻繁に摂ること、食べ過ぎないこと、をお父さんはモットーにしている笑。何とか体調を崩さずに週末を迎えている。

13日に4歳のキミへお願いをした。その日からお父さんは出張で翌日のホワイトデーは不在だったからだよ。
「明日はホワイトデーだから、ママの大好きなアップルパイをここに置いておくね。これを明日の朝起きたらBoysからだと言ってママに渡して。お手紙のところにママの似顔絵を書いておいてね」と。

キミは秘密の約束事をするときは、いたずらっ子のようにニヤっとする。子供は元来いたずら好きだよね、と思わせる典型的な表情だ。

「わかった」とキミは小さい声でお父さんに言う。プレゼントはお父さんの机のわきに置いてある。

そして。。。
キミは「ママ、この部屋に入っちゃだめだからね！明日まで絶対ダメだよ。ママに明日渡すから！」と部屋のドアの前でお母さんを通せんぼしている。。。
おい、、、もう今日種明かしをしているよ、、、笑。
お母さんは「どうしたの？」とキミのわかりやすい種明かしに、まだわからないというような大人の対応をして、キミを満足させ、お父さんと目が合ったけど、そちらも大人の対応をして、その場を離れた。

お父さんがスーツケースを持って、家を出るときに、4歳のキミは下唇を前に出して泣き出すときのいつもの表情でお父さんを見送ってくれた。1歳のキミは何が何だかわからないけど、一緒に見送ってくれていたね。
4歳のキミは目がうるうるになって、お父さんと暫く会えないという覚悟を決めているけど、お父さんや深夜便で行って、すぐ深夜便で帰ってくる。中1日だ、そんな今生の別れのような表情はしないでおくれ笑。

翌朝、キミはアップルパイを忘れずにお母さんに渡してくれたようだ。お母さんから動画が送られてきたよ。似顔絵を描いておいて、と言ったのはキミには少しハードルが高かったようで、お父さんのメッセージの下にキミ用のスペースを空けておいたけど見事にブランクだ笑。完全に仕掛品状態でお母さんの手元に届ている。追って、似顔絵の代わりに「まま、だいすき」と書いたようだね。お父さんは出張先にホテルでキミが眠い目をこすりながら、朝一番の仕事として忘れずにアップルパイを届けている動画を微笑ましく見ていたよ。

忘れずに渡してくれてありがとう。似顔絵は忘れちゃったけどね。

キミはアップルパイをその日の朝ご飯に食べようと、お母さんにネゴっていたけど「朝はご飯を食べるよ」と気持ち良くあしらわれていた。

お父さんが訪問していたのはタイだよ。一人あたりGDPが右肩上がりの国は勢いがあって良いね。バンコクの熱気にお父さんは元気をもらって日本に帰国したよ。深夜便で戻ったから朝ご飯はキミたちと一緒に食べれたね。
アップルパイはなかった笑。

これから羽ばたくキミたちへ。この歳で深夜便は身体に堪えるからやめようと思うよ笑。