マスク姿でモノを云う術(コロナ禍の稽古風景2021)第8話
稽古中のマスクの着用について。
このご時世、例えば電車の中では必要不可欠なことを必要最小限に小さな声で言葉も少なに伝えること、なるべく喋らないことは社会人の嗜みとして身につけるべきものであるが、
芝居の台詞は如何(どう)だろう、そうはいかない。
マスクをしながら相手を怒鳴りつけ、嗚咽するような時に
大きく声を出して息を吸おうとすると不織布はすでに湿り気を帯びた水分が繊維の空気を遮断し吸おうとするマスクが口と鼻の周りに張り付く、満たされない未酸素状態のまま激しい感情ととも