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令和の日本型教育と学際的な探求

教職員向けの、文化庁次長・合田哲雄氏の講演会に行ってきました(日本の教育を動かしている/動かす方です。ググってください)。
考えつづける時間でした。

《個人的今日のテーマ》
絶対視されているものを暴き、自己批判的に脱却すること。


《そのための姿勢》
・それは、学校というシステムを含め神聖視された領域を踏み叩くこと。
←学校は聖域の集合体です。「部活」「教科」「学校」……の枠組みを疑い、越えることは許され難い(というか議論の俎上にあがりすらしない)。それを問い直すことがトランスフォーメーションっす。
・ときには大きな転換を厭わず、かといって変革を目的としないこと。
・常に目的を問い続け、実現にむけていくこと。

《それに向けた方針》
・右向け右の教育は終焉を迎えている。
・なぜならそういう人の需要が終わりつつあるから。
・とはいえ日本の教科教育が積み上げた城壁は大きく、価値がある。
・ただし、教科教育のための教科教育としてはならない。目的を問い続ける。教科ごとの「見方/考え方」にカギがある。
・教科横断的な、資質ベースの教育を学習に落とし込むべき。(私見:そのためには総探の時間は便利だが、あまりにスペシャル。やはり教科に落とし込んでいく。普通のことにしていく。べきではないか)

《そのための方策》
・好きを伸ばすことと、互いに尊厳をもって生きる社会を成り立たせる力の育成。後者は基盤である。(私見:やはり「汝の意志の格率が常に同時に普遍的立法の原理として妥当しうるように行為せよ」は最低限必要。そのためには没頭的知識がほしい。「何かについて本気で取り組んだ」人は他者へのリスペクトが生まれる(と僕は思う)。そうなると、各観点としての教科の学びと、好きに没頭する学びは両立可能だし不可分なのではないか?)

・たしかに1人1台端末が実現できたら世界が変わる。ってか変えなきゃいけない。

・ジェンダーバイアスによる取捨選択は一刻も早くぺっぺっすべき。一刻も早く。理数が得意な女子中学生が4割いるのに、高校理系女子は全体の16%、理系学部進学は5%。ありえない。ありえないでしょ。その35%の一人一人にとっても、日本にとっても、世界にとっても。

《今後の展望》
・ただ劇的な変化は、教員にチョークアンドトークを辞めさせることではなく、皆が少しずつ未来を向いた時にマクロな傾向として、如実に、それはそれはおおきなうねりとなって現れるはずだ。改革に必要なのはリスペクトである。そのときにはもう誰もチョークをにぎってはいないだろうけど。



忘れちゃいけないので考えていたことを文字起こししました。ほぼ自分のための文章を、それでもネットにアップします。

前のめりに聞いて考えてしまいました。いつも考えさせられるお話をくださる合田さん、研修をセッティングしてくださった方々、本当にありがとうございました。勉強になりました。
文理分断についてもお伺いできてよかったです。やはり実際に動いて何かを実行し、変えている方の経験に基づく言葉は重い。

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