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その人に合わせたケアを考えるとき…(スピリチュアルケア師への質問 二通目)

【YAMABIKO】へ嬉しいお便りが届きました。ご紹介します。

いつも素敵なお話ご拝読させていただいております。  私は、「スピリチュアルケアとは」のような広い概念について理解できているわけではありません。その上でスピリチュアルケアとは、「その人にとっての固有性があるケアなのではないか」と感じています。例えば、ある人にとっては思いを話す場を作ること、クラシックカーを見ることがスピリチュアルケアに繋がったり、子供や孫の活躍をきくのがスピリチュアルケアに繋がったり、なんてことあるのではないかと思います。その人に合わせたケアが世の中ではたくさん謳われておりますが、それって真面目に考えるととても難しいことだと思います。なぜなら「その人にとってとなったかは、その人しかわからないから」です。 その中で、その人に合わせたケアを考える時に大切なのは、「ケアする側、ケアされる側」というような関係を取っ払って、まずその人に関心を持つことだと考えています。   ここで質問させていただきたいのですが、「その人に合わせたケアを考える時に、どのようなことを意識してらっしゃるのでしょうか。」  長々と失礼致しました。 どうぞよろしくお願いいたします。

固有性と共通性

確かに私たちは固有性を持つ存在で、難しいことを承知で《固有性》のあるケアが謳われているのでしょう。
ただ病や死、人生の困難に直面した時、その《固有性》自体が揺るがされることがあります。そんなとき私たちは《固有性》を持ちながら、《共通性》である【いのち】を見つめざるをえないのかもしれません。

だから私たちの《固有性》は【いのち】という《共通性》を土台にしてあると言えます。


その意味では《固有性》と《共通性》を深め、つなげていく過程のお手伝いがスピリチュアルケアとも言えます。

そしてスピリチュアルケアの担い手は、《固有性》を自らの人生で深めつつ、【いのち】という《共通性》を深く学び続けている必要があると思っています。


その人に合わせたケアを考えるとき

さて、前置きが長くなりました。
私が『その人に合わせたケアを考えるときに意識していること』です。

その人が持っている価値観や人生観を聴きながら、それが【いのち】の次元でつながっているかを感じようとします。

ただしその人の思いは絶対に分からない、辿り着かないことを前提としています。そしてその前提を持つからこそ「ケアする側、ケアされる側」という概念を見つめるため、自分の[立場]を見つめ続けます。

私はいつも医療職であっても医療色には染まらないよう意識しています。 人間として持つ自分の色を大切にすることでその人と関わろうと思います。

私が意識しているところはこんな感じですよ。

質問者さんは深く考えられていますね。とても嬉しくなります。
応援してますよ!


【YAMABIKO】はお便りをお待ちしています。



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