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フォースタートアップス社の下方修正(原価計上漏れ)についての勝手な考察vol.1

2023-01-20にフォースタートアップ社(以下フォースタ社)より2023年3月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ で、業績の下方修正が入りました。

理由は「原価の計上漏れ」です。DB(データベース)企業への支払い漏れ。

原価計上漏れ及び計上漏れに起因する違約金を含めた総額は403百万円(うち、違約金284百万円)

昨年度「売上2348百万円・営業利益602百万円」の会社規模ですから、めちゃくちゃでかい負担です。1年の利益の70%近くが吹っ飛んでしまう計算です。そして違約金だけで284百万円とは穏やかな気がしません。

この負の計上がなければ、上方修正できるようなペースでの成長が見込まれていたこととなり、その意味でも非常に残念なニュースとなりました。

では、何が起きたのか?

1/24時点IR開示が限られる中ですが、自分の興味が湧いたポイントのみ考察してみます。部外者の邪推も含まれますので、あくまでもエンタメ参考情報としてもらえたらと思います。

昨年度実績資料からフォースタ社の決定単価(転職者が一人決まると貰える報酬)が270万円ぐらいと思われます。細かくは計算していませんがまあこのくらいでしょう。

「年収700万円転職者決定・手数料35%」で(消費税込で)270万円。これが一人決定当たりの売上

そして「DB(データベース)企業に20〜30%ほど」支払うわけです。25%で計算すると一人につき68万円ほどをDB側に支払います。68万円が一人当たりの原価。粗利75%ですから良い商売とも見えます。

計上漏れ総額403百万円の内訳は「手数料本体金額119百万円+違約金284百万円」ということ?だと思われます。

119百万円(手数料本体)÷68万円(一人原価)=175人  

ということで恐らくは175人分ほどの計上漏れが発覚した?という感じなのかと想像します。誰かの500人計上漏れとの見解も見たのだけど多分175名とかこの程度じゃないかなと。(偉い人、内通者がいれば聞いてみたい)

そして本来は175名ほどの原価119百万円で済むところが、違約金だけで2.4倍も請求されてしまったということになります。

違約金ルールはDB企業によって様々です。

R社は2倍額を違約金で請求する基本ルールだったり、それ以上の高いレートでの請求を基本契約とするDB企業も多くあります。要は絶対に許さないご法度という感じかと。

今回、フォースタ社の違約金支払いが2.4倍で済んだのはむしろ良心的で交渉の末この金額に(減額で)収まったのかもしれません。また複数社のDBに違約金を支払った可能性もあると思います。どこのDB企業に最大4億円がいったのでしょうか?

邪推ですが、1/20(金)発表してから翌営業日1/23(月)に、フォースタ社の株価が大きく下げ、ビジョナル(ビズリーチ)社の株価が大きくあげました。フォースタ社11.2%の下落、ビジョナル社が4.4%の上昇。

この動きが今回の件が関与しているかは分かりませんが……。もしかしたらと想像をかき立てられます。

https://finance.yahoo.co.jp/quote/7089.T/history?from=20230120&to=20230124&timeFrame=d&page=1
https://finance.yahoo.co.jp/quote/4194.T/history?from=20230120&to=20230124&timeFrame=d&page=1

フォースタ社とビジョナル両社は、ヘッドハンター×DB企業としてのパートナー以上の盟友と言えるような深い関係がありそうです。ビズリーチの優秀ヘッドハンターに幾度となくフォースタ社が選ばれています。フォースタ社が2020年3月13日にIPO、ビジョナル社が2021年4月22日にIPO。お互い支え合って成長してきたエース企業同志とも言えます。

仮にビジョナル社からの指摘で、170名ほどの未支払い発覚からの違約金だとすれば、やはり穏やかな感じはしません。

DB側が登録者の転職結果を調べあげるのは難しく根気いる調査です。きっとこれまでも抜け漏れを感じており、苦々しく思っているなかで、調べ上げたのだと思われます。フォースタ社が上場したことで、中身が見えてきたことでDB企業側も調べやすくなったことでしょう。それにしても170人以上となると執念を感じます。(もしかしたら数十名ぐらいを調べ上げ真っ黒な証拠を掴み、それをもとに丁寧に詰めて、致し方なくフォースタ社は自社調査で170名ほど発覚とかのオチかもしれません。)

なお、フォースタ社はただの人材紹介企業ではなく、スタートアップ界隈のプラットフォーマーになろうとしています。つまりDB側のビジネスに入ることを宣言しています。DB側としては自社のDB転職者をどんどん吸い上げられている(取られている)構図もあり、自社のビジネスを脅かす存在でもあるわけです。

今後フォースタ社は該当DB企業ともお付き合いを継続するとのことですが、お互い腹の中ではどうなのかは分かりません。

と言いつつ、お付き合い継続は両者にとり良い判断だと感じます。今後も折に触れて動向追えたらと思います。

日本のスタートアップ専門支援する稀有な存在であるフォースタ社を応援していますほんとに!


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