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さよならをおしえて~Twitter創作物感想録3~
【この記事は毎日更新だよ!チェックしてね!!】
「すべての創作者に必要なのは”いいね”や”スキ”の投げ合いじゃない、全力の”解釈”と”感想”だ!!」Web創作界隈に「読者のいる(感想が贈り合われる)創作」文化を根付かせるべく、思想を掲げ暴れ続ける”ことばの魔物”コンノダイチの分別奮闘記、あるいは、才悩人応援歌。
この記事は、Twitter上で我々「26時(@kikan_26)」が主宰する「#ばけもののうた」および「 #全読」 参加作品へと宛てられた「web創作物への感想ツイート」をまとめたものです。元作品を辿れるように「引用リツイート」の形で投稿は統一しておりますゆえ、私の拙い感想を通じてnoteユーザーの皆様が「Twitter創作物」に触れる一助となれましたらば幸いです。
コンノダイチ=さよなら(@D_8823_drive)
蒼馬-ΛOMΛ-(@ssk_aoma)
26時(@kikan_26)
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 5, 2019
太陽と目玉焼き("サニー"サイドアップ)が結ぶ穏やかな朝に感心していると、舞い上がる風船に導かれ視点は空へ。風船の丸みが月の円へと重なり訪れる夜、絶望と希望の対比で語られる新しい"朝の命"へのバトンタッチは、まるで輪廻の比喩のよう。本来"円環"である虹色の配色も素晴らしい示唆です! https://t.co/SsMjOxbMzg
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 5, 2019
口紅が"めかし込む"ことになるお年頃の心に訪れる、揺らぎ。多感さを逃がす先として提示される"恋の歌"も"辛辣な主張"も、どちらも"その年頃らしく"て頷いてしまいます。詩人になってしまえばそんな傷も痛みも"種=ネタ"に過ぎないという視点が実に良い。そんな"詩人の心"で語るラストが響く作。 https://t.co/ppQXLrCDUC
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 5, 2019
世の不条理に乾き行く"僕の目"は、いうなれば僕の視点、僕の世界そのもので。それを潤し、よく見えるようにしてくれるはずの"目薬"を挟んで訪れる失明と、果ては目薬を言い訳にしたいほど何も見たくなくなっている"僕"の心情が面白い。乾いたのは、瞬きもせず、"ちゃんと向き合っていたから(字数 https://t.co/CVO8mmwZNo
本日よりわたくしも"全読"の感想書きに参加させていただく運びとなりました。なるべく色んな人の作品を読もうとは思いますが、粗製乱造系アカウントは検索の邪魔なので片っ端からミュートする所存。ストレイツォ容赦せん。
— さよなら (@D_8823_drive) April 5, 2019
案外"読める"作品多いやん。どうしてみんな放置できるん?(感想廃人の思考回路
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 7, 2019
比喩が結構強力な四編。個人的には一つ目と三つ目が特に好き。全体に「積み上げて積み上げて、最後に落とす」という構成が出来上がっていて、非常に高い完成度です。勉強になる。
使命のためでない死、死に損ねた生、生に価しない生、簡単には死なない生。ありきたりでない例えにセンスが光(字数 https://t.co/4Bhy8LoM5H
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 8, 2019
落武者風の落し物または落下物があたしの殺し屋でなぜかキャンベルスープの缶詰をあげなくてはならず、ってここ砂丘だったのかよ!?という思考の翻弄され具合が楽しい一作。"落"の字を初め、ことば同士に響き合う部分がうっすらとあるので意味を追いたくなるけどそれは掴めない。楽しい文章だ! https://t.co/UfZzyYzJQu
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 9, 2019
嘔吐中枢花被性疾患をモチーフにしたある恋の終わり。片想いの間中は花を吐き続ける、という症状に絡めた"花を吐ける=想いがまだある=花を食べてでもそうありたい"という倒錯が素敵。ほんの一枚吐き出すこともできずに、胃の腑に溶けた花弁で心は覆い隠されていく。片想いの終わり。その葛藤。 https://t.co/lejgys2Tnf
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 9, 2019
綺麗なものほど汚したいし、儚いものほど壊したい。"これっぽっち"な私だからこそ"尊さを破壊する何者か"になりたいという誘惑は強まる。それは日常にふと立ち上る悪への衝動かもしれないし、いじめられっ子が起こす銃乱射事件の動機かもしれない。弱者たる我々の心理を見抜かれた心地になる一作 https://t.co/SJO4TmwcYm
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 9, 2019
全体にとても読みやすいリズムと語で綴られた、ほのかに温かく、なんとなく前向きな感情が湧いてくる詩。
"いつかどこか"を目指して旅に出た主人公が、最終連で探している"何か"。その一見ありふれた"青い鳥"めいた大切な物を、今もまだ探し続ける彼(?)を通して我々が教えられる、そんな一作。 https://t.co/MTmhGye6c8
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 9, 2019
凄惨なニュースを見た朝のような気持ち。最初の二文の突き放したような視点は紛れもなく我々の実感、"他人事"という事実。それはどうすることも出来なく正しいのだけど……「雨の中、傘をささずに踊る人がいてもいい。自由とはそういうものだ」涙も消える雨の朝、そんな言葉をかけたくなる作です https://t.co/rIbdbmpYGJ
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 9, 2019
日常の一瞬も詩人の心で切り取るとこうなるぜ!とでもいうような一作。春の風に花弁ともども持っていかれた塩キャラメルの包み紙。桃色銀色川の煌めき、口に広がる甘い味、という豊富な情報に刺激された五感が想起する春の匂い、風の強さ。短歌めいたリズムは読みやすく、何度読んでも味がする。 https://t.co/OPUUdKpN5M
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 12, 2019
なんだかセクシー。"桜街道"という一文目に人それぞれの"名所"を想起させる力があるので、その後の端的な表現でも十分伝わるこの風景!視点が語り手に寄り切り、改行で切った"髪飾り"以降の体感時間がとても凝縮した物に感じられて、この一瞬の"誘い"に魔力を与えている印象。魔性の女性感凄い。 https://t.co/xFQTi5BcqU
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 12, 2019
繰り返される"それを決めたのは自分で"という言葉が象徴的な"責任"に纏わる作。一見大人になってしまったことの悲哀や面倒さを歌った物に思えるのですが、何度か読んでいると"それを決めたのは自分で"が真逆の意味、"選択した責を自ら負わねば"という決意、勇気みたいなものに見えてきて面白い。 https://t.co/OMAUUdDB0a
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 13, 2019
夢から覚め夢を想い夢に旅する。タイトル通り"ゆめ"を大事にした作りで、出てくる"夢"それぞれで微妙に意味が違うのが面白い。もう一度眠ったらさっきの夢の続きであの人に会えるかも?というような空想は殆どの人の身に覚えのあろう普遍的なもの。そこにふわりと人生を重ねるような結びが綺麗。 https://t.co/NS13oWFn4H
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 14, 2019
着眼点素晴らしき作。幼い、ささいな気付きから自我の認識が芽生える様子を「ひらがな→漢字」の変化で表す狙いがバッチリ決まっています。例えも的確な、子供心と哲学の旅、素敵な一本です。
本当に、本当に欲を言えば、例えば知らないお姉さん、赤の他人も僕を「ぼく」と呼ぶ不思議にも触(字数 https://t.co/6Qx1SMwBbk
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 15, 2019
"穿たれるリズムに合わせて意味のない声を発する喉"など、情交への冷めた視点が寂しくもあり、"まあそうだよね"という気にもなり。快楽を抜きにした視点で己を見ていても"行為"自体には支障を来しにくい性ならではの空虚さと、それを介さなくては生を実感できない程の自己否定。男には怖い話です https://t.co/jDpCWwo7Gw
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 15, 2019
我々を惑星に例えた視点と語り口が見事な一作。"それまでしていた話よりもちょっとわかりにくいけど示唆的なことば"をラスト三文で繰り広げることで、"分かり合えなさを愛するんだよ"で一応は区切りのついた"優れた例え話"に止まらない、詩的な印象、後味が残る作品に仕上がっています。美味い。 https://t.co/IbTl8OzyTC
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 16, 2019
濾過された星空の底!この表現いいな、強いな!街の灯りで濾されて星屑一粒落ちてこない薄暗がりのイメージで一気に自分も路地裏にダイブできました。
淡く色づいた花の季節を、その幸福さの分だけ憎むようにも見える子供達が蔓延る都市のなんと不穏なこと。どことなく少年バットのようにも(字数 https://t.co/3EVlgBByfs
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 18, 2019
日常への闖入者。文章通り「朝起きたら突然かいじゅうが!」というシュールなコメディとして読んでも面白いですし、煙草と「それで恋人は……」のくだりをヒントに"独り身の語り手を偵察しに来た身内"として読んでも微笑ましい作。言い淀みやわざとらしくガオガオ言ってる感じからぼくは後者派。 https://t.co/D4pkm6GQee
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 18, 2019
家にあまり弾かないピアノを置いていたことのある人ならブンブン頷きたくなる心持ち。いつの間にか小物置になっているピアノの上の物を退けて、蓋を開けて、鳴らしてみたくなるあの感覚が蘇ります。なんとなく影を感じる語り手の心情が、少しずつ増える音色ととも癒されていくような感触の一本。 https://t.co/wPNbs7H8XU
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 18, 2019
海に呼ばれるとき。"今日の海は"という表現や、途中出てくる先生の話などから、語り手は旅行者の類ではなく、海の近くに住む人なのかなと読みました。
最終行で明らかになる"本当に荒れていたもの"に気づくと、心を映す鏡としての海=自然の懐の深さみたいなものが一気に押し寄せてきて素敵だ。 https://t.co/vl5jd4MAEH
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 19, 2019
物書く人の煩悶。「ただ想いを垂れ流す」領域に堕したくはないが、どうすれば良いものが書けるのかもわからない、という、"創作者たる気概"を持つがゆえの苦しみに好感が持てる。"それをそのまま"も、ただの"そのまま"ではダメなんだよなぁ、と思ったところで"あなたも"と語りかける結びが秀逸! https://t.co/dyCf994UZu
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 22, 2019
草枕の序文を思わせる、人の世の住み難さ、生き難さへの観察鋭き一作。「あー、うん、言われてみれば!」と読み手に思わせるには十分な言葉選び、例えが光ります。欲を言えば、"強制参加"のはずの飲み会=人生にすら"呼ばれなかったもの"がいる、という側面にも触れることが出来れば破壊力(字数 https://t.co/JQ6BA4z6dI
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 22, 2019
助けが必要な時にも関わらず頭をもたげる"配慮"の魔物。利口な人ほど思い当たる節のありそうな心情がよく描けています。最終文「喉を伝って心へ戻る」、この物理的な実感を伴いつつ"涙"にも繋がるような"伝えられなかった伝う言葉"という矛盾が、ただの"あるある"に止まらない重みを放つ一作。 https://t.co/8SMtKwbnXC
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 22, 2019
む、とても好きなんだけど説明できないぞ。とにかくバラバラの下の句全てに作用する"少女/"が強い。一人の少女の断絶した情報、というよりは、複数の並列した記憶が"少女"の語で統合され、何か"少女"という集合体の意識を見せつけられているような気になる一作。追うほどに深みにはまり楽しい! https://t.co/1cjDZ2L4TC
タイトルの「鶏頭」を反映するとこう、少女が/(スプリット)されて折り重なって築き上げられた、花のような巨大なリゾームというかなんというか……(相変わらず言語化には失敗している) pic.twitter.com/kOyr6mKa42
— さよなら (@D_8823_drive) April 22, 2019
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 26, 2019
理想と現実に迷う帰路。「こんなはずじゃなかった」と人生を振り返る帰り道、というのは、大人になればなるほど覚えの出てくるものですが、この作は実にそういった感覚というか、実感がよく描かれています。息を止めて、泣きもせず、自分の未来を過去に問う。最終連の矛盾が実に切なく響きます。 https://t.co/7fzkNuQAkq
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 26, 2019
夜への観察鋭い一本。星もない(都会の?)深い夜に横たわる、「たくさんの独り」とでもいうような矛盾した意識たちの声を聴く感触。深まる夜を、その先の明日を、その光が明らかにする「独りぼっち」を恐れて夜に縋りつく者たちの切なさ。どう足掻いても訪れる”死の練習”としての眠りの優しさ。 https://t.co/vJWTgFB4z9
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 26, 2019
文と絵の相性凄まじい作。素敵だ。柔らかそうな画風の「可愛い作品」として済ませられる一方で、「白衣の天使による恐るべきドーピングマラソン」とも取れる。私は後者派。まっとうで健やかな願い事でも叶える方法をよくみればこうなんだぜ!というか。高く遠く、葬儀や安楽死の比喩にも見える。 https://t.co/hPKurDFXRC
#全読
— さよなら (@D_8823_drive) April 29, 2019
布団の海で溺れ死ぬ。安全地帯に縛り付ける、という認識は「逃避」であると同時に「保護」でもあって、「臆病者」を軽蔑する一方で「隔離してでも大事にしたい」ような気持ちも見えるような。
布団、自尊心、夜、夢、SNSなどが(文字の)海のイメージに溶け合って、実に現代人的感性を感じる一作。 https://t.co/27oatZLJND
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。 楽しんでいただけたなら幸いです。リアクションいただけたらうれしいです。おひねりいただけるなら……最高です!