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【メンバーインタビュー】目の前の困っている人を助けるために。再生医療の製造現場をアップデート

サイトロニクス株式会社(以下「Cytoronix」)のメンバーインタビュー第4弾。今回は、大手医薬品メーカーから転職し一人目の正社員となった大竹 賢人さんにインタビューしました。
個人塾を経営しながら、再生医療等製品の製造現場でも働いていた大竹さん。これまでどのようなキャリアを歩んでいたのか、Cytoronixには、どんなきっかけで入社したのか、詳しく聞きました。

プロフィール

ソリューション企画部長 大竹賢人 | プロフィール
東京工科大学卒業後、北海道大学大学院(修士課程)を修了し、東京大学大学院(博士課程)に進学。博士課程在籍時に個人塾をスタート。個人塾で学習指導をしながら、食品メーカーや医薬品メーカーの研究開発の仕事に従事。医薬品メーカーで再生医療の製造現場で働き、細胞製造から施設管理業務や品質保証業務を担当。2022年03月よりCytoronixに入社し、製造現場が抱える課題や不満をデジタルで解決する業務に参画中。

Cytoronix入社のきっかけ

― 大竹さんはCytoronixの一人目の正社員ですが、どのようなきっかけで入社したのですか?
再生医療の分野でITやIoTをやってみたいと思っていて、ビジネス向けSNSに登録していたところ、今井さんから声をかけていただいたのがきっかけです。それまで再生医療等製品を製造する現場にいて、ここを改善したい、こういうところをDXさせたいなどと個人的に考えていました。今井さんからCytoronixの事業の話を聞いて、この会社なら自分が感じていた課題を解決するための仕事ができそうだと思い、入社を決めました。はじめは副業で事業や製品開発に関わり、2022年3月から正式に入社しました。

― 事業内容以外には、何か決め手はありましたか?
初めてオフィスにお邪魔したときに、居心地がすごく良かったことです。私は今井さんと同じ歳なのですが、今井さんはご自身で事業を本格的に起こしていて、同級生でこんなに優秀な人がいるんだと刺激を受けましたし、そういう人と一緒に働いてみたいと思いました。

個人塾の経営から再生医療の現場へ

― 再生医療の製造現場にいらっしゃったとのことですが、以前はどのような仕事をされていたのですか?
直近は、医薬品メーカーのCPC(Cell Processing Center:細胞加工施設)と呼ばれる細胞医薬品の製造現場で仕事をしていました。具体的には、CPCの施設管理業務全般をはじめとして、患者さんに投与する細胞製剤の製造や工程開発に携わっていました。最初は無塵服を着て細胞培養をしており、次第に品質保証業務、施設や機器といった構造設備のバリデーション、空調のメンテナンスなども行うようになりました。空調の図面や構造設備関係も把握して、業者さんと一緒に天井裏に潜ったり、配管設備を確認したり、施設に異常が起きたら休日でも出社したりなど、さまざまな経験ができたのは良い思い出です。

― 今井さんから、大竹さんの多様で独特なキャリアに経営者として魅力を感じたと伺ったのですが、それまでのキャリアについても教えていただけますか?
大学は工学部で、光物理や半導体を勉強していたのですが、その後、病気の治療に関わりたいと思うようになり、大学院からは方向転換して動物実験に進み、ラットやマウスを使って疾患モデルを作って病気の解析を行っていました。博士課程に進学してからは、経営もやってみたいという気持ちが湧いて、休学して個人塾を立ち上げました。なので、最初のキャリアは、自分で始めた個人塾です。
 
― どうして個人塾を始めようと思ったのですか?
学部から博士課程の間に予備校でアルバイトをしていました。予備校は基本的に集団授業で、勉強の得意な子、中間の子、苦手な子がいるとすると、中間の子が少し難しいかなと感じるレベルに合わせて授業をするので、勉強が得意ではない子は置いてきぼりになってしまいます。そういう子たちを何とかしたくて、成績が良くない子や、他の塾に行ってもなかなか成績が上がらないような子たちを対象にした個別指導の塾を始めました。昔から、友達や身近な人が困っていたら自分ができることをして助けたい、困っている人は放っておけないタイプだったと思います。

― そうなのですね!その後はどのような経緯があって再生医療の現場に進んだのですか?
その後博士課程は中退して、しばらく塾を続けていたのですが、生徒が来るのは学校が終わった後の夕方からなので、朝から夕方までの空き時間を活用したいと考えました。自宅の近所に飲料メーカーの研究所があり、ちょうど研究者の募集があったので、日中はそこでアイケアの研究に携わるようになりました。当時は免疫細胞と目の研究が盛んになっていたときで、目の疲れや炎症を取り除く乳酸菌を見つけ、論文公表と特許取得、そして商品化まで実現できました。そこから再生医療に関わりたいと思うようになり、医薬品メーカーに転職しました。
個人塾は、コロナが始まるか始まらないかくらいの時に、影響しそうだなと思っていたところ、個人塾を経営したいという方がいたのでお譲りしました。先生が足りないときなどは、今も時々お手伝いに行っています。

再生医療の現場をDXでアップデート

― 現在、Cytoronixでは、どんな業務を担当していますか?
主にソリューションの企画を担当しています。どのようなソリューションやプロダクトが使いやすいか、どうすれば現場に受け入れてもらえるか、社内でディスカッションしながら提案しています。
 
― 今後、実現していきたいことはありますか?
前々から、再生医療等製品の製造現場の培養士、品質管理の試験者や品質保証の方など、現場の負担をDXで解決できないかと考えてきました。まずは、そうした現場の負担を軽減するためのソリューションを提案していきたいです。お客様の現場に導入して、作業を楽にしていけたら、その次はどのようにしたら多くの患者さんに再生医療を提供できるかに取り組んでいきたいですね。

― 仕事で大事にしていることはありますか?
実際に作ったものを使っているユーザーさんや再生医療を受ける患者さんのことを常に考えるようにしています。会社の規模を大きくすることはもちろん重要ですが、ユーザーさんと患者さんの課題を解決することを第一においた企業になってほしいです。
また、仕事で120%の力を発揮できるようにプライベートの時間、メリハリも大事にしています。新しい事業を育てていくのは、しがらみがないゼロベースでのチャレンジになるので、日常的にも制約にとらわれない柔軟な思考が大切だと思います。Cytoronixに入社してから通勤時間が短くなり、自分の趣味や家族との時間が増えました。休日は近くの山にウォーキング兼ハイキングに出かけることもよくあります。自然に触れるなど、余暇を満喫することで、職場とはまた違った発想力や思考力が鍛えられる気がします。

趣味の山登り(鷹取山にて)

多様性のあるメンバーと何でも言い合えるチームをつくりたい

― どんな人と一緒に働きたいですか?
再生医療に関わるようになって、患者様のことを意識するようにしていましたが、「患者様」と言っても漠然としたイメージでした。これからは、両親や祖父母など、自分にとって身近な人をイメージしながら、その人たちに再生医療を提供できる環境をつくっていきたいと考えています。同じように、再生医療を身近な人にまで届けたいと思っている方、そのためにはどのようにすれば良いか課題感を持っている方、これを改善したいという想いを持っている方と一緒に働きたいですね。お互いに言いたいことが言い合えるチームがいいなと思います。
それから、飲むこと、食べることが大好きなので、それも一緒に楽しめる方だと個人的にはうれしいですね(笑)。お寿司と揚げ物、こってりラーメン(特に家系と二郎系)が特に好きです。

チームメンバーとディスカッションする大竹さん

― たくさん食べるという噂を聞きました(笑)。体育会系だったのですよね?
はい。高校3年間はラグビー部に所属していました。元々全国大会に出場するような高校で、私自身は入るつもりなかったのですが、入部希望の友達に半ば強引に誘われてしまって(笑)。入ってしんどかったらやめようと思って入部しました。入ったら案の定厳しくて、半年くらい経って退部したいと先生に言ったものの許可してもらえず、結局3年間続けました。私はフォワードというスクラムを組むポジションでしたが、ラグビーは、足が速い人や遅い人、身体が大きい人、小さい人、いろいろな能力がある人がいるのが特徴です。15人全員で協力しないと勝てないので、多様性のあるチームで、意見を言い合いながら一つになることの大切さを学んだ気がします。会社もそうなっていくといいなと思います。
 
― そうですね。大竹さんが加わってパワーアップしたと思いますし、これからさらに多様性のある強いチームにできるといいですね。ありがとうございました!


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