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ガチ短歌作品

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後々、歌集に載せる事を前提にする作品集。  ある観点から作歌している。  今年はここを重点にしてやる。
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#新体詩

今月のテーマ短歌

玉輦は法雨に濡れて過ぎてゆく泣いても鐘は定刻に鳴る

ぎょくれんはほううにぬれてすぎてゆくないてもかねはていこくになる

死ぬまでの汚れ

死ぬまでの汚れのような雨に濡れ鼻かみ染める血の香を思う

寝るまでの疲れのように註解書を幾冊重ねても頭に入らない

【徒然】
 朝から走った。
 気持ちがいいもんだ。
 続けることを目指す。
 約5キロ。
 基礎代謝を含めれば
 マイナスになった。
 後は食欲に耐えつつ続けることだ。
 スマートウォッチがやる気を出してくれる。

 その代わり交感神経がビンビンになって
 頭が熱くてボーッとする一日

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つまり起きた

寝れば寝るほど疲れがとれない夢の中で怒られている夢なのにまだ

頭の中を見ているような眼底にひかりが届くつまり起きたの

知らぬ世界に落とされたようにワンケーの天井を見る 確かめてゆく

ぼくらは買わない

かかとの高い靴で歩いたこの街はきっとノルマと関わりはない

去年、更地になった住所にうわものはあらかじめ建つ ぼくらは買わない

Uberの人の長髪くわえタバコ ベースの指は休憩なのだろう

【徒然】
 石川啄木が、短歌をフラストレーションから書いたとはよく言うけど、
 卒論や課題があると夕方、爆破して短歌を書きたくなる。
 私は基本的に睡眠まで長時間ないと寝れないタイプだから、その助走として現代

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きっと生きてる

保湿液は残さず広げ耳裏にかゆみを感じる笑わず吐息

耳を噛む癖があった恋人は今も生きてるきっと生きてる

現代短歌はかゆい背中をかけない時に自ずと降りる あ、オレ生きてる

【徒然】
 現代短歌をインストールしている。
 私の最近の現代短歌の定義は、平凡な気づきを平坦な調子で詠む。それは、生き方などの人生観を暗喩的に表現し、ややブルーカラー的な苦労を抱えつつどこか高踏的でもなければならない。それが

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生きてゆこうよ

箸の先の欠けをそのままに現代短歌の淡い感覚を舌で感じる

洗い立てのスウェットにまだふた粒の米が残った 生きてゆこうよ

歩道には踏みしだかれた広告紙 古着を着こなす丈感がいい

かゆい話

囃し立てる踊れぬ足をばたつかせ月影ばかりを忌むおのこあり

さよならとありがとうばかりを繰り返し酔った男に地下鉄の風

あれもさ。これもさ。テキトーに。パクったパクられた。なんてかゆい話。

【日記】
 なんか、折り返し地点に立った気分。
 卒論も課題もやるしかない。
 助けてー

 来年度も頑張ろう!
 終わりが見えれば始まりがまた見える。
 (終わりの終わりが見えてないが、、、)

あしたまどろむ

あしたまどろむ

寒さから夢痛みゆく 朝焼けは薄ら明るくまつげに降りる

あしたこそ微睡む時の恋し夢の旧友たちは未だに幼い

深夜二時の渇きを潤す水こぼし滴る先の夢の残り香

【日記】
 私は、よく夢を見る。
 全く作り物の夢を見て、「脳さん、よくそんな夢が書けますね」と笑って起きることがある。
 だいたいの夢は覚えておこうとするが、起きたら忘れる。
 しかし、夢が楽しかったのか。楽しくなかったのかの感情は残る。

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大地よ、眠れ。

聖人が埋まると聞きし御堂には風ほそぼそと山茶花の頃

地を憎み畑に小便くれるごと大地は我に使命を問い来

語るべき言葉がでない 舌先を渇かすごとく咳一つする

既視感の「あれ、あの、その」を見出したるきっとニューウェーブ「葡萄酒、赤、重い」

【報告】
 神学校のレベルが高すぎる。
 将来、聖研はできないだろうなと思う。
 助けて下さい。

 説教は、頑張る。
 それが仕事だから。
 役員会も頑張

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腐して愛でる

腐して愛でる

二つとない我を失う から風は頬に強張る傷みをさらう

なにとなく甘きお菓子を崩しゆく 舌は君こそ腐して愛でる

読めぬ字に朱で引く辞書の幼さに遠く砂漠の泉を思ふ