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現代長歌

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「現代長歌」
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2024年1月の記事一覧

韻律について

 未来新年会記だが、
 加藤治郎さんの読みを聞いたのが初めてで、意外と遠くを見ている読みなんだなぁと思った。
 ふつーに読んだらそこまで、と思うが読み込みもまた想像力だから作家性を感じた。
 韻律が大切だ、と言っていたが、私は拍数よりイメージ伝達を重要視するから質問してみたかったが、

 お話しする機会はなかった。
 私は、破調が面白いと思って作歌を始めたタチだから韻律は崩されて意識されるという深

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吠える

犬 悲しいんじゃない、夜が我が身に重いだけだ
竹 一面の竹、竹、竹。が、嵐を呼ぶ
月 地にはないものを私たちは抱え持っている
HOWL――ギンズバーグのビートに乗って
夜 戻らない日々を想う、舌、耳、陰茎
煙 煙草をやめたのは命に抵抗しようと思ったから
  酒をやめられないのは空が蒼い幕に覆われているから
我 悲しいんじゃない、空が我が身にあまりに重いだけだ
    反歌
一枚を攫っていった鳥たち

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忘れた頃に

 この記事によって、様々な人から見たよーって言ってもらえた。
 歌集を出して良かった。
 そして、今、押し進めてる「新しい形式の長歌」を当たり前にする。
 それが、朝日新聞に見つけてもらった報いにしたい。

 短歌ブームから長歌再発見までつなげたい!

30年

現在の短歌が現代と再定義されるのは、
30年が一単位な気がする。
そこから60年までが通説になる。
だから高良真実さんの説は合っているのかもしれない。
(キリスト教徒としてキリストの用語の扱いは機微に触れるが、改めて「比喩」なのは分かっているが、信仰というものはそれを許さないのだ)
穂村弘の出現がざっくり30年とすれば、これからその短歌と影響された歌人の作品が通説になる。
高良真実さんもその影響下

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巷の短歌における"キリスト"論

物凄く当たり前の事を言うが
モダニストは(射程は異なるが)前時代を批判的に享受しなければなれない。
そして、私は理論家ではなく実作家らしいからモダニスト理論家の論を収集しながらになる。
現時点で常に現代短歌はどこから始まったか?という問いは発さられる。

そして、それは多く、誰かの登場によってエポックメイクされる。
しかし、私は、大物歌人の死というのも基準になると思う
誰々が死んだということから始

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