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現代長歌

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「現代長歌」
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2021年6月の記事一覧

『日輪の沈黙』 Web立ち読み【再】

『日輪の沈黙』 Web立ち読み【再】

 『日輪の沈黙』のWeb立ち読みしてみて下さい。
 目次から22まであります。
 気になったら買ってご一読下さい。

 短歌だけでなく「現代長歌」があります。
 現代長歌は読み慣れないと思うのでじっくり味わって下さい。

(近況報告)
 最近、現代詩にハマっていたのですが、
 私は「現代長歌」歌人だったと改めました。
 あくまでも定型があっての崩しであるので
 口語自由詩は入り口は広いが評価も実力

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日輪の沈黙 Web立ち読み

日輪の沈黙 Web立ち読み

 『日輪の沈黙』のWeb立ち読みしてみて下さい。
 目次から22まであります。
 気になったら買ってご一読下さい。

 短歌だけでなく「現代長歌」があります。
 現代長歌は読み慣れないと思うのでじっくり味わって下さい。

 ここで一区切りにして毎日更新はやめて気が向いた時に更新します。

日輪の沈黙 22

日輪の沈黙 22

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第七章 日輪の沈黙
 「禁じられた豫言」

神名火の祆教(けんきょう)祭祀の炎(ひ)は高く荒魂の声惟神に八洲に響く
・・・・・・
神鳴に旧教祭祀の香は広く和魂の声惟神に八洲に香る
・・・・・・
天地のあわい額突(ぬかづ)く玉鉾のいつか来た道豫言者の語った幻
 反歌
一輪の花と告白死したる鳥あめに翳すも日輪の沈黙

日輪の沈黙 21

日輪の沈黙 21

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第六章 花と魚(魚)
 「海の戦火は魚を起こす(左)」

ーースマホ・テレビ鳴り爆ぜる。今、檸檬の実を転がしてしまう
「速報です。尖閣諸島で軍事衝突。中国軍と日本国自衛隊の戦闘です」
 ・・・・・・
  反歌
激動の時代になると顔を出す海の戦火は大魚を起こす

日輪の沈黙 20

日輪の沈黙 20

【続報】
『日輪の沈黙』を上梓致しました。

第六章 花と魚(魚)
 「海の戦火は魚を起こす(右)」

主戦場はいつの頃から海となり一発の火で数百の命が消える
きりきりと戦艦のビスが熱を持ち勇みを立てて腸まで潮の香りに染まっている
・・・・・・
 反歌
海に死す覚悟は凪の汗一つ戦火に魚の腸寒し

日輪の沈黙 19

日輪の沈黙 19

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第六章 花と魚(魚)
 「舌先の遊戯」

 赤くなった耳を噛みゆく「あぁ熱い」カーペットを染む赤ワインは
 一度限りの染みとなり徐々に広がる血の色に「私でいいの?」は意味深だ
 ・・・・・・
  反歌
 ・・・・・・

日輪の沈黙 18

日輪の沈黙 18

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第六章 花と魚(魚)
 「川渡り」

・・・・・・
ーー鐘が鳴る。西へ流れて暁が魚腹を破って昇りゆく
「あんた何者だい?」船乗りは初めて光を見たように顔を歪ませた「桑原、くわばら」
  反歌
天怒り祭りの挽歌の声低く褌祝なる弟への憎悪

日輪の沈黙 17

日輪の沈黙 17

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第六章 花と魚(魚)
 「攪拌の世紀」

「四月は残酷極まる月だ」とエリオットが書いた同じ月に
何が書けるかと逡巡し「辺境の攪拌が必要だ」と
料理用玉子(こおろこおろ)を見つめればーーあのツェッペリンが空にある
・・・・・・
 反歌
・・・・・・

日輪の沈黙 16

日輪の沈黙 16

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第六章 花と魚(魚)
 「わが出雲・わが鎮魂ーーSHE’S A RAINBOWーー」

 ・・・・・・
 鰐の間を渡った兎のような日々八十神(やそ)と耶蘇とのももとせの
 問いは大地へ染みてゆく八洲の国の和魂の独りのをのこ
 ・・・・・・
  反歌
 雪道の汚泥の轍蛍雪は重なりなおも踏みしだかれゆく

日輪の沈黙 15

日輪の沈黙 15

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第五章 火の説教
 「湖畔の教会にて」

 「ねぇウィリアム。肺が良ければこの町をもっと知りたいわ」
 「生きていればいつでもできる。今はただ安静と祈りを豊かにしよう」
 ーー湖畔の教会はぽつねんと静寂(しじま)を愛し、穏やかな
 ・・・・・・
  反歌
 アドベント小さき者と共に我が救い主誕生するまでの日々
 石ころから祖を想う過去幾つもの誕生祭からの

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日輪の沈黙 14

日輪の沈黙 14

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第四章 おい鐘が鳴ってるぞ
 「The PassionーーVia Dolorosa」

あまりにもあまりにも人うな垂れて力なく我が衣に触れる

こころなき唾を吐かれて顔に付き聖句をとめて木をギュッと握る

日輪の沈黙 13

日輪の沈黙 13

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第四章 おい鐘が鳴っているぞ
 「晩鐘」

鍬を入れ土掘り返し畑あらた手を休めれば晩鐘が鳴る

熟れすぎた柿をついばみ我が家の庭に置いてく無口な鴉

日輪の沈黙 12

日輪の沈黙 12

【続報】
『日輪の沈黙』上梓致しました。

第四章 おい鐘が鳴っているぞ
 「死者と生者の語らい」

かすみたつけぶりに朝の陽が透けて天から降りる道が現る