サイボーグMSX

電子頭脳にZ80Aを搭載した熱狂的MSXFAN。 ゲームとPCを愛する人たちへ贈ります…

サイボーグMSX

電子頭脳にZ80Aを搭載した熱狂的MSXFAN。 ゲームとPCを愛する人たちへ贈ります🥰 皆さんと一緒に想い出の欠片を集める冒険を続けています😊 以前は総合格闘家&ムエタイ戦士でした。 御意見等はXへ

マガジン

  • MSX狂に捧げる詩

    MSXに関して過去の資料をネタに好き放題書かせて貰っています。 ゲーム・ハード・過去の歴史などMSXをより楽しんで頂ければ嬉しいです。

  • ソ連MSX物語・冷戦を生きた技術者の記録

    冷戦と言う分断された時代、MSXを通じてその懸け橋にならんとした父の物語です。 謎に包まれた共産圏PC事情とMSXの関係記事も掲載しています。

最近の記事

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ソ連MSX物語①ソ連に渡ったMSXの数奇な運命

僕がまだナイコン少年だった1985年の夏、帰国した父が突如「MSXを買いに行こう」と言い出しました。大しゃしぎする僕に「私の仕事用だ」とのことでガッカリしながら秋葉原へ向かう場面からこの物語は始まります。 父はソビエト連邦へのプラント(工場)輸出の専門家でした。機械技術者としてロシア語が堪能だったからです。 父は1971年よりソ連アゼルバイジャンに建設された圧縮機工場の品質管理責任者に就任します。立ち上げ時にはそのデータ管理は手動で行われていました。80年代に入るとデータ管

    • MSX総選挙・ゲーム編2 コナミ以外にも名作が!

      MSX40周年を記念して行われたMSX総選挙・TOP10は8タイトルがコナミでした。しかし「コナミ以外にもMSXには名作が山ほどあるぜ!」というユーザの方々の心の叫びをキャッチしたので、後半戦もやってみようと思い立ちました。皆さんのプレイしたタイトルはあるでしょうか? 第11位 イース(日本ファルコム) 1987年12月  1987年6月にPC88で発売されたイースは一大旋風を巻き起こしていました。PCエンジンやメガドライブの発売前、この新生代RPGの出現に「ファミコンで

      • MSX総選挙・ゲーム編 TOP10を徹底レビュー

        MSX40年の歴史の中で数多くのゲームが発売されました。MSX総選挙ではユーザーの魂の叫びと共に熱い投票が行われたのですが、今回そのTOP10を紹介したいと思います。 前回の機種編とは違い、僕はランクインした全作品を攻略済みですから今回は徹底的に行きますよ! 第1位 グラディウス2(コナミ)1987年8月 時は1987年夏、もはやPC8801とファミコンによる天下統一が目前に迫った時期。旧式化が著しいMSX1に最終兵器SCCを引っ提げて救世主の如く現れたグラディウス2。

        • MSX総選挙・本体編 12機種一挙紹介

          MSX40周年を記念してイベントofficial様がMSX総選挙を行ってくれました。統一規格だったMSXは世界的に見ても極めて多くの機種が発売されています。パソコンが超個性的だった時代を振り返り、その偉大なる軌跡を追ってみたいと思います。 第1位 FS-A1(松下電器)1986年10月 やはりトップはパナソニックA1。MSX2大ヒットの立役者としてMSX中興の祖とも言える存在でした。とにかく29,800円という低価格は破壊的で、MSXのみならず当時のホビーパソコンの概念を

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        ソ連MSX物語①ソ連に渡ったMSXの数奇な運命

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        • MSX狂に捧げる詩
          16本
        • ソ連MSX物語・冷戦を生きた技術者の記録
          23本

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          ゼビウス移植列伝・PC版全10機種紹介

          かつてゲームの最前線はゲームセンターでした。その象徴たるゼビウスをパソコンに移植出来るのか?この命題に多くの機種のプログラマーが挑みました。ゼビウスはPCにとってのベンチマーク、水準点だったのです。 一番手は伝説のPC6001版タイニーゼビウス。天才中学生が生み出した「小さなゼビウス」はゼビウスへの憧れを最も端的にあらわした一例だと思います。 その半年前の83年6月この難題に取り組んだのは天才森田和郎氏。「不可能を可能に」という彼の情熱がPC8801版ゼビウスのオマージュで

          ゼビウス移植列伝・PC版全10機種紹介

          青の騎士ベルゼルガ物語のMSX版・未発売ゲームが蘇る

          装甲騎兵ボトムズ外伝のMSX版が計画されたというのをご存じでしょうか?今回はこの幻の逸品をブラジルのMSX狂に教えて貰ったというお話です。 時は1985年の春、僕がまだナイコン少年だった時代に遡ります。1981年からのガンプラブームでプラモデルが完全に子供のホビーとして定着していた頃でした。ある日悪友FM7君の家で模型雑誌デュアルマガジンをめくっていると、 ブルーナイトベルゼルガ、MSXでゲーム化なるか! というとんでもない情報が乗っていたのです。 その記述を抜粋してみる

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          みんな君に恋してた!ラムちゃんCGうる星やつら特集

          パソコン少年はディスプレイの可憐な少女に恋い焦がれていたものですが、その中で最も愛されたのがラムちゃんだと思います。うる星やつらの連載が1978年~87年、アニメ放送が1981年~86年。ちょうどパソコン黎明期から8bitパソコンの全盛期までで、PCの進化と連動して多くのCGが制作されました。今回はその足跡を年代別に追っていきたいと思います。 まずはポプコムの表紙から 1983年 黎明期 まだパソコンを使用したCG最初期と言って良い時代なのにいきなりレベル高いですね。ま

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          ロボット狂バカ一代・MSXオリジナル版25機体を紹介

          僕は幼少期巨大ロボットアニメを狂ったように見ていました。勿論将来の夢はロボパイロットになること。 「あーあ、早く宇宙人が攻めてこないかなあ😝」 という訳でロボ系ゲームには目がないのでした。 今回はMSXでのオリジナルロボ系ゲームを年代順に紹介します。 1985年 アウトロイド(マジカルズゥ) 「ロボットに支配された世界」と言う荒廃した近未来を舞台にしたARPG。抜群の硬派SFの情景を醸し出していました。アウトロイドとは敵ロボット軍団が形成した社会の名称なんです。マニュアル

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          魔法使いウィズ作者 楠本裕樹氏・己の源流を探して

          誰にも忘れられない特別の一本があると思います。今回は僕にとって忘れじのゲームの作者に、38年の時を経てたどり着いたというお話です。 魔法使いウィズは僕が初めてお小遣いを貯めて買ったゲームです。1986年前期は魔城伝説やイーガー皇帝の逆襲などコナミのMSX名作が次々と発売されていました。しかしMSXの友人達が皆こぞって購入していたので、どうせ貸して貰えると踏んでいたのです。テクザーやキャッスルなども名作でしたが、ファミコン版を友達の家でプレイしていたので、どうしてもMSXのオ

          魔法使いウィズ作者 楠本裕樹氏・己の源流を探して

          ソ連MSX物語⑮完結編・冷戦を生きた技術者たちへ

          父がソ連のMSXの仲間達と別れてから四半世紀が過ぎようとしていました。ソ連は歴史上の存在となり、人々の記憶からも忘れ去られていた頃です。一方日本ではバブルが崩壊。父の会社はそのあおりを喰って外資系企業に買収され、リストラの憂き目にあっていました。 56歳からの再就職は困難を極めました。父の特技であるロシア語は全く相手にされず、面接では年齢を理由に門前払い。ついには池袋の職安であんパンを齧るまで落ちぶれていたのです。 そんな中で父が思い出すのは、ソ連共産主義体制の中で悪戦苦闘

          ソ連MSX物語⑮完結編・冷戦を生きた技術者たちへ

          ソ連MSX物語⑭さらばMSXの仲間達・そして新たなる道へ

          1991年はソ連が崩壊した年でした。しかしそれは同時に長く苦楽を共にしたMSXの仲間達のとの別れをも意味していました。 父はソ連との提携終了の事後処理のため、ほぼ1年に渡ってアゼルバイジャンに滞在しています。 それまで死んだ魚の目の様だった労働者たちが「自分たち、そして母国のために」と働く姿は眩しく見えたそうです。それはソ連共産主義の呪いから解き放たれた人々の本来の姿だったのでした。そんな折、MSXの仲間達がささやかな送別会を開いてくれたのでした。 宴会はチームMSXのメン

          ソ連MSX物語⑭さらばMSXの仲間達・そして新たなる道へ

          世界の珍品MSX特集・嘘つきイタリアンMSXほか

          ショッカーですら不可能だった世界統一を成し遂げたMSX。世界中で様々なマシンが発売されました。世界中の猛者が集うMSX Resource Centerには色々面白いお話が転がっているのですが、今回はそのいくつかをご紹介します。 1⃣嘘つきイタリアンMSX・Philips NMS 800 フィリップス社が何をとち狂ったか発売したマシン。 イタリア限定のMSX1基準のマシンで 「MSX COMPATIBLE・MSX互換機」 と堂々と書かれていますが、公式のロゴはありません。と

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          ゲームの女神を訪ねて・タイムギャルとゲーセン初体験

          「よし、大丈夫だな」「うん」1985年の暮れ、学校帰りの僕は悪友FM7君とダンジョンの入り口にいました。迷宮の名はゲームセンター。その奥には数え切れない宝箱と、タイムギャルという名の女神がいると噂されていたのです。小さな2人の勇者の冒険が始まりました。 地下迷宮には怪物がつきものです。リーゼントで目つきの悪いヤンキー、イライラしているサラリーマン、巡回中の警察官、どれも手ごわい相手です。暗い・汚い・怖いと三拍子そろった3K環境に加えて煙草の煙でむせ返るゲーセンへの狭い階段を

          ゲームの女神を訪ねて・タイムギャルとゲーセン初体験

          MSX対応スマートウォッチ・8bit腕時計特集

          嫁がそろそろスマートウォッチが欲しいと言うので 「これなんかどうだ?」 とセイコーRC1000を勧めたらシバかれました。なんでや!Apple Watchなんかより全然カッコイイよ!。MSXだけじゃなくてPC-9801・PC-8801・PC-8001・FM-7・FM-8・X1にも接続可能って無敵ですよ。 それじゃこいつはどうだ!エプソンの誇るRC-20ですよ。正真正銘CPUは我らがZilog Z80!時計部分にも4ビットワンチップCPUが入ってデュアルCPU構成という贅沢仕様

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          魔改造されたソ連MSX・16台LAN接続可能YAMAHA KUVT

          ソ連では教育用にヤマハのMSXが使用され非常に好評でした。ところがこのMSXはとんでもない魔改造を施されたシロモノだったというのが今回のお話です。何と最大16台に接続可能のMSXだったのですよ! ソ連の中学校の情報教育で使うために1985年ヤマハが製造したMSX規格の総称がYAMAHA KUVTでした。KUVTは大人気になり、その後の多くのソ連IT技術者を育てる礎になりました。 一例をあげますとWikipediaのサーバーで使われているnginxを制作した、旧ソ連・カザフス

          魔改造されたソ連MSX・16台LAN接続可能YAMAHA KUVT

          幻想なるウィザードリィ迷宮絵師・末弥純先生

          Wizardryと言えば末弥純先生。圧倒的な画力で冒険のイマジネーションをかきたててくれました。先生はファミコン版のイメージが強いと思うのですが、実は担当なさる前にログインで度々イラストを提供していました。 今回は幻想と魅惑に溢れたウィザードリィの迷宮世界をご紹介します。 ウィザードリィの魅力は十人十色の冒険譚があることです。パーティーのメンバーは皆個性的でした。種族・職業・性別・性格・年齢・そしてキャラクターの生と死と灰・・・一人一人にその物語が刻まれていきます。 ウィザ

          幻想なるウィザードリィ迷宮絵師・末弥純先生