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47才のキャンパスライフ 〜慶應一年生ミュージシャンの日々〜 39「ひようら パート2 ココイチ」

 慶應大学日吉キャンパスの駅を挟んで裏側(と今回は言い切ってしまいます)に広がる「ひようら」エリア。その真ん中を通る道をずっと行くとカレーチェーンのCoCo壱番屋、いわゆるココイチがあります。

 せっかく「ひようら」ならではの個人店がたくさんあるのに、なぜチェーン店に行ってしまうのか。まだ開拓できてないというのもありますが、やはり学生街ということでボリューミーなメニューが多く、47才のキャンパスライフとしては二の足を踏んでしまいます。ココイチはご飯の量が少なめに出来て(なんだったらカリフラワーライスにもできる)中高年としても行きやすい。とはいっても日吉店はまだ一回しか行ってなくて、今回で2回目の訪問なのですが。

 辛いものに対して僕はぜんぜん苦手じゃないけど、めちゃくちゃ激辛が好きというわけでもないという中立的な立場で、大抵の辛い料理は美味しくいただけます。
でも蒙古タンメン中本の北極ラーメンはつらいかなというくらいの耐性。
 (赤から鍋で言うと、5くらいが好みなんだけど、これ伝わる人どれくらいいるかな)

 なので前回辛さは2辛で食べました。でももうちょっと辛くて大丈夫かなという感じだったので、今回は3辛に挑戦してみたいと思います!

 注文したカレーはぶたしゃぶ(ビタミンB1で疲労回復を狙う)+ なす(栄養はよく知らないけど好き)というトッピングで、ご飯は標準より50g少なめ。そして辛さを勇気を出して店員さんに伝えます。

 「さ、3辛でお願いします」

 「お! お客さん今日は3辛ですか? 3辛は結構辛いですよー。なんせ2辛の倍、1辛の4倍ですから。そうなんですよ、ココイチの辛さは直線的にではなく指数関数的に辛くなっていくんですよねえゲッヘッヘ」

 なんて言われることもなく(あたりまえだ)僕の内心のドキドキをよそにさくっと注文が通りました。まあ、10のうちの3なので、かわいいものなのでしょう。さあ、3辛は美味しく食べられるのだろうか?

 そもそもなんなんでしょうね、あの食べ終わった後に「ひー辛かった〜 あぶなかった〜」と言いたい感じ。辛くなくても美味しさとしては十分なのに、なにか「危ないところを乗り越えた感」がないと物足りなく感じてしまうと言う。これはもはや食事というよりもアトラクションなのではないか。

 ご存知の方も多いと思いますが辛さというのは味覚ではなく、舌の触覚・痛覚の方の受容体が感じるそうで、ようするに痛みなのですね。なのでより辛いものを求めるというのは、より強い痛みを求めるという、なかなかマゾフィスティックな欲望なのです。もはやアトラクションというよりもプレイに近いのかもしれない。

 で、人がなぜそれを求めるかというと、痛みを感じた時に、それを中和しようとしてなのか脳が快楽物質を出すので、気持ちよくなるからと説明されています。

 またその快楽物質は美味しいものを食べたときに出るものと同種なので、それが相乗効果を起こし、辛い+美味しい=めちゃくちゃ美味しい、になると。おお、理屈が通っていますね。

 しかしそれもやはり程度問題で、自分の辛さの許容量を超えてしまうと快楽よりもつらさの方が勝ってしまって、お腹の調子も壊してしまって悲しい結果になるわけですね。まさに辛いものを食することは、自分のキャパシティと快楽をかけたチキンレースであるわけです。

 そんな事を考えているうちにやってきたマイカレー! おそるおそるスプーンを伸ばし、食べてみた3辛の味は… 

いける! 全然いける!


 たしかに辛い。2辛に比べて辛さの壁は感じる。でも、辛くて美味しさが見えないというほどではない。なんだったらさっきの仕組みで2辛の時より美味しい。いける! 全然いけるー!

 と、ちょうどいい強さのムチでしばかれもだえながら、楽しく完食して今このnoteを書いています。んー!食後感が爽やかだ。

 これは次は4辛に挑戦かな? なんてエスカレートしてしまうわけですが、カレーはれっきとした健康食でもあるので、まあたまにはよいのじゃないかと思っています。たまには。

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