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改・「60おっさんのタイからラオス・初めてのバックパッカー1人旅」 note版

〜”ニア トレイン ゲストハウス”の2日目、
のんびり、穏やかに
No.8


6月19日(火)、5日目

何か興奮しているようで、様々な夢を見ているのか、
現実なのか、訳判らず、不明のまま朝を迎える。

朝、7時ごろ、
パンを食べ、予定をiPhoneのマップアプリで考える、
宿とかの手配なども本当に便利だ。

『しかし、こんままでいいのだろうか・・・?
直接、当たって、泊まるって段取りにしないの・・・
肌と肌の触れ合いを望むんだろ・・・』

『そうだよなぁ・・・。
私には、やっぱり、憧れていた冒険家の精神なんて、
これぽっちも持ってないんだろうな。
先が見通せないなんて不安だ!(今までの考動で実証済み)
なので、先手の宿探しや列車の切符手配に必死だ。
先の事をバシバシ決めず、
当て所もなく緩やかに、のんびり行こうとしようとするが、
どこかで臆病風に吹かれ、それが出来ないアカンたれだ!』

9時半。
本を読もうかと軒下のテーブルに腰掛け、
気持ちいいそよ風と微睡む。


しばらくして、
やって来た奥さんにコミュニケーションの笑顔を
投げかけられ、
ウボンラチャターニー駅まで歩くと、
どの位掛かるかと聞くと、10分位らしい。

『あのトゥクトゥク60THBはいったい?!』
昨日のこと、フッと頭を過ぎった。

そこへ、お嬢さんがやって来た。
ことば通じ難いが、とにかく世間話を、と思い、

「学生さん?」
「いいえ、1年前から働いてるの」
「何してるんですか?」
「えー、アークテクスチャーの職・・・判りますか?」
「えー・・・デザイン、室内か、そういう感じの・・・」
「・・・そんな感じですね」

さすが、やっぱりお嬢さんだ。
英語も達者でハキハキの物言い。
私とは大違い。
その後も、話しを付き合ってくれて・・・。

「私、京都、行った事あるのよ」
横で笑顔を浮かべ黙って聞いているお母さん。
「そうなんや!」
しばらく、京都のドコ、ココの話しになり、
お嬢さんは、
グーグルの通訳アプリを立ち上げ、
スマホに喋る。

「これから、どこ行きますか?(タイ→日本語に変換されている)」

スマホを差し出されて、
喋ってくれとジェスチャー、クリックして、合図!
スマホに喋る。

「バンコク戻って、パタヤーヘ(日本→タイ語に変換されている)」

アプリを使って会話は続く、

「パタヤーは海ですね」
「アユタカはどう?」
「うん、いいね。でも、せっかくだからラオス行ったら」
「ラオス!」
「ここからバス、出てて、2時間」

 独り言ちる、
『ふーん・・・また、違う土地、国か・・・』

「いいよ!考えてみたら」
「ええ・・・」

この翻訳アプリをわざわざ私のiPhoneに入れてもらったり、
真剣に話に耳を傾けてくれたり、
そんな彼女からの言葉、態度の端々から滲み出る、
至れり尽くせり感が肌に染みる。
「サンキュー!」

でも、私のiPhone、なぜか、作動したりしなかったり調子が悪い。
『ラオスねぇ・・・国境越え・・・でもなぁ・・・』
臆病風が吹いている。

昼過ぎ、ランチタイムか・・・。

新しく教えてもらったピザ屋へ、
1枚300THB!高級食物だ!
止め。

次に聞いた、
ベーカリー屋、ケーキショップみたいな店を外から伺う。
やってるか、やってないか判らない状態で、
なによりも、やはり高級そうだ!
止め!
日本ではこんなに高くないぞ!
でも、タイでは高いんだな・・・。

『お嬢ちゃんは、やっぱりお嬢ちゃんだな』と、歩く。

おばちゃんがガチャ、キャチャ、ガチャ、キャチャ、
と中華鍋を揺すっている。
『焼きめしやん!欲しい!』
気付いたおばちゃん、即座に、
「English?No!!」
ってあからさまに追っ払われる。
『まぁ、ええけど。嫌な事あったんやろな』とブツブツ。

ほんじゃ先に、ウボンラチャターニー駅まで歩こうかと炎天下、
店舗がチラホラしか見当たらない、
しょぼくれた通りを抜け、駅に到着。
『ふーん、こんなに分かり易くて近かったんや』
とiPhoneでパチリ。

駅舎まで入らず、すぐに折り返し、
帰り道をトボトボ。

美味しそうな手焼きのパンとドーナツが盛られていた
小さなお店を見つける。
それに、安い。
思わず小銭を握りしめ、買ってしまう。
全部で11THB。
夜か朝の食事だ。

プラプラ、プラプラ、ほんとプラプラ・・・、
『おお!バンコク銀行、ATMだ!そうそう、おろしておかないと』
案内係りに、
「ATM OK?」と尋ね、
「フンフン」と頷く。
『しかも、銀行内、安心だ』
2回目の挑戦。

カードを挿入、暗証番号、日本語が出た。
『おお!ナイス!』
無事、5000THB、おろして、
一部、少額紙幣に両替、
『やったね!』

しばらく、その通りを行くと飲食店が2、3件。
『そうか、飯だ。どこか、入ってみよう』と物色。

中華鍋で太いきしめんらしき麺を炒めているおばさんに見いる。
『旨いかも!』
その横では、可愛い娘さんがその麺の出来上がりを待っている。
『決めた!』
店に入る。


席に着くと、可愛い娘さんが注文を聞きに来る。
私は機嫌よく、
「Beer!」
「No!」
そうか、この店には無いのだ。
ジェスチャーを交え、
「さっき、作っていた炒め物、アレ、お願い」
「OK!」とニッコリ。
楽しみだ。

待ってると、彼女の友達らしき女の子が来て、
隅のテーブルにお互い腰掛け、話し始め、夢中。
私の正面奥には若い女性2人連れ、
右の壁際にはおばさん1人が食事中。

で、テーブルに運ばれてきた一品。
焼ききしめん風から美味しそうな湯気を立てている。

パクッ!?

なんとも云えない味。
ソースか醤油かなんか判らん味で濃い。

『何、この濃さ・・・??
こりゃ、アカンわー!!』

見た目と違う!
ここはタイである。日本の感覚は通じない。
でも、仕方なし、全部、食す。

指をクルクル廻し、勘定を頼む、40THB。
「コープクン、クラック(ありがとう)」

すると、娘さん、姿勢を改め、
顎の下に丁寧に両手を合わせ、一礼。
「コープクン、カ(ありがとう)」

「おお〜、いいね!」
思わず、写メ、1枚お願いする。
気持ちよく受け入れてくれる。パチリ!

宿まで散策、ウロウロ、フラフラと。
昨日のマーケットの反対側へ出た。
折角だから一周り。

問屋みたいな所で、
ホットドック用のパンがギッチリ詰まったビニール袋、1袋13THB。
昨日のセブンイレブンで夕食用に瓶ビール2本セット、Changを買う。

夕方前に戻ると、
奥さんとタイ式マッサージの話になり、
3時間200THBでどう?と持ちかけられるが、
さすがに3時間は長く、2時間だったら明日お願いと、口約束する。
(後ほど判るがパタヤーでは1時間200〜300THBです)

が、初体験の夢は、束の間の夢見心地で、
どうやらダンナさんの忠告らしく、
奥さんと2人でいる時、
都合悪くなったからと断られる。

勝手に推測してしまう。
だって、ついさっきの話だもん。
長い付き合いの奥さん専任のマッサージさんで、
もし、かりに、変に外国人と揉め事になると
今後の付き合いにも影響するかなと心配したのでは。
判ります!
ので、アッサリ、頷く。

『マッサージか、そうやな、タイ式マッサージ。
どこかで経験しないとな・・・』
奥さんの専任マッサージさん、
綺麗な若い女性か、おばさんか、
それとも、兄ちゃんか、おじさんかは知らない。

昼に仕入れたビールとパンで夜を済ませ、
iPhoneでワールドカップと近況ニュースをチェックして寝床に入る。
ニアトレインゲストハウスの2日目の夜。

サポートしていただけましたら、より一層、充実した日々が送れると共に、明日へのパワーが漲ります!よろしくお願いします。