見出し画像

改・「60おっさんのタイからラオス・初めてのバックパッカー1人旅」 note版


〜着いたぞパタヤー!
ハタマタ、なんでか、日本のおっちゃんに遭遇!?
No.20

6月25日(月)、11日目

空も白々明けてきた。
パタヤー近くに入ると
バスが所定の降車場所に止まりはじめ、
少人数づつ、客を降ろしていく。

パタヤーの標識文字がチラッと目に入る。
メインストリートみたいだ。

慌て、運転席を覗き込み、
「ヘイ!パタヤー、パタヤー?」
と聞く。
「OK、シッダウン。まだ、先、パタヤー」
と危ないからと、注意。

しばらく、窓外を眺めていると、
街並みをアトにして、
郊外を抜け、
工場地帯を走ってるではないか?

心配だ。
再び、運転席を覗き込み、
「パタヤー、OK?」
「(うるせえなぁ〜ってな顔で)OK!」
不安で臆病な自分が出てる。

案の定、
心配することなく、
雑多な看板が並ぶストリートが現れはじめ、
バスは、再び、止まりはじめ、客を落とし、
最終的に、
バスステーションではなく、
メインストリートのある場所に、
残りの僕たちを落とした。
時間を見ると、7:50分。

Well Come to PATTAYA。

『早いなぁ〜・・・』

止まってるバスを落ち着いてじっくり見る・・・。
ハデにペインティングされたバス。
どうやら、認められている海賊バスのようだ。

だからだ、
あの安い運賃で、サービス悪く、トイレも放ったらかしで、
席も狭く、運転手のガラも、今思えば悪いんだ。
納得。
でも、乗る前は、そんなことは何も思ってなかった。
人間、現金なもの。

助かった〜!
だけで充分なのに。

もう着いたんだから、そんなことはどうでもいいんですけど!
それより、
いったい、ここはパタヤーのどこか?
僕は知りたい。

ツーリストガイドショップを見つけるか、
フリーWi-Fiのあるカフェショップに入って
マップで確かめることだ。

なんとなく判る、メインストリート&ビーチに向かう道を歩いて行く。

奥は海

ツーリストがあったので、
パタヤーのガイドマップをもらい、
現在位置を教えてもらう。
ただ、もらったマップは全て中国語。
確か英語版とか他もあったと思ったのになぁ?
間違えられたのかな?!

でも、何故、
英語か日本語のものは無いのか、聞かなかったんだろう。

焦って、ゆとりもなく、
それで、充分、事が足りると思ってしまう。
中国語より英語の方がまだ判るのに・・・、
僕にはそんな、そそっかしい所がある。

その後、とっても役に立ったマップを見るたび、
その事を思い出し、悔いが残る。

マップで、ビーチ沿いに走っている
メインストリートの道を確認する。
途中、
フリーWi-Fi、OKのカフェがあれば朝食にしようと向かう。

しかし、時間が早い。
まだまだ、閉まっている店が多い。
何軒も通り過ぎていくうちに、ビーチが目に飛び込んできた。

並ぶヤシの木、
拡がる砂浜と青い海。

だが・・・、
「何だ、あのボートの数。パラレールの数。
浜辺に蠢く群衆。ダメだ、ツマンねぇ!」

僕は、こういうのが苦手だ!

来た道を戻り、
ビーチに近くにあった、
気になる、
営業開始、そろそろかな?ってな感じのカフェショップに向かった。
なんとなく印象に残った青年と女性がいる店で、
雰囲気が明るく、爽やかだ。

「Wi-Fi、OK?」
頷いたので、
料金の事は気にせず入った。

ブレクファースト、パンとコーヒーを注文。
さらに、iPhoneの電源を借りたいと伝え、
フリーWi-Fiのパスワードを教えてもらう。

日本から来たと言うと
相手にしてくれた女性は気前よく対応してくれた。

青年も時折、こちらの顔を窺い、照れ笑い。

挨拶から始まり、幾つか言葉のやり取りをしたと思うが、
とっても、リラックスでき、いい感じだった。

『いい店だ。ぜひ、また、来ようかな』
と気に入ったが、
イロイロといろんな事が一杯あって
結局、行けなかったのが残念だ。

一息ついたら、
まずは、泊まる宿だ。
深夜バスで節約したし、
たまには、いいホテル泊まろうかな。

ピックアップしていた候補から、
”スタッコート3”を選ぶ。

『リーズナブルで屋外プール付き、
夜のプレイスポットの中心街。決まりだ!』

今までは3桁止まりやったが、奮発して4桁。
でも若い数字。
いいんじゃない。

『僕、多少、価値観がタイ感覚になってきたかな〜』

と、1泊550THB、1880円。
2泊しようと決める。
1泊はしんどい。
寝て起きたと思ったら、出発準備。

これは、とっても長い旅の場合は面倒で、
余計に疲れ、落ち着かない。
せめて、2泊して、
次の日ぐらいはゆっくりしたいもんだ。

1泊はホント、移動中継地点にする時だけだと思う。

で、
長居しそうなので、朝からビールを追加注文。

羽目外す、ゆとりも出来たのかな、
それとも、ここの店の雰囲気がそうさせるのか・・、
いい気分だった。

そして、
さぁ、ゆっくり、iPhoneで予約決済。

が、!?・・・しかし、?!・・・、
決済となるとエラー。

おおっ?!
今まで出来てたやん!
ナンで?!

繰り返すこと、数回。

ダメだ!?
おかしい、どうして?!

その時、
つい先ほどから僕の右斜めのカウンターで
朝食を摂っていた2人の日本人の1人が、
僕の様子に気付いたようで、

「アプリじゃなくブラウザーから直接してみたら」
とアドバイスを頂く。
旅慣れているような人だ。

僕は再度、挑戦。

一発ではいかなかったが、
二発目で決済、OK!

「オーーッ!」

ビールを飲み干し、
「ありがとうございました。うまく行きました」
と礼を述べる。
チェックインにはまだ早いし、
これからどうしようかとバックをゴソゴソしながら思案。

しかし、
パタヤーについたと思えば、
速攻で日本人と出会い、助けられる。
なんと、この流れは・・・、
と、何かに助けられているように思ってしまう。

先ほどの方に目をやると、
今までアドバイスをくれた人、1人だけになっており、
コーヒーを飲みながら店員の女性と親しげに喋っている。

『まるで常連客みたいな感じやなぁ・・・
ここタイに永住してんのかなぁ・・・?』
と思っていたら、
彼がニッコリ!と顔を向ける。

「ここへは何しに?どこのホテルですか?一人で?
何泊?楽しいですよ。いいところですよ。面白いですよ」

とってもよく喋り続けて、
僕をお世話したそうな感じがひしひしと伝わってくる。

『何でここまで?引っ掛けるつもり・・・
それとも、寂しいの・・・』
と考える。

淀みなく、彼は、
「僕は1ヶ月、いつも、定期的に来てるんですよ。
もう、後、1週間したら日本に帰るけど。
日本とパタヤー、行ったり来たり、楽しんでるんです。
いま、65だしね。楽しまなきゃ。さっきの彼もパタヤーに魅せられて・・・女の子と遊んだりしてね。で、今日、帰るんだよね。
アナタも楽しんだらいい!ホント、いいところだよ。
そう、ホテル、送ってあげるよ。どこ、ホテル?」
「ええ、スタッコート3っていう・・・」
「ああ、そう、確か・・・スタッコートね・・・ああ、アレか、
ど真ん中の・・・このビーチのメインストリートを・・・
歩いていけるよ。少し、歩こうか」

流れるまま、彼に身を委ねた。

カフェショップの女性との会話と
彼の雰囲気から怪しくないと判断したからだ。

勿論、断って、自力で動かなアカンかなとも思ったが、
なんか縁みたいなものも感じ、
まぁ、どこかで、楽チンと考えたのも事実だ。

ドンデッドではAYさん、別れたかと思えば、
今、ここで、彼と会う。
逆を考えれば、全く、誰とも会わないかもしれないし、
たとえ日本人にあったとしてもこのような感じにならないかもしれない。

『そうだよなぁ、あの、ホテル予約のエラーでこうなったんだもんな、
それに、この店に入ったって事がさ・・・』


サポートしていただけましたら、より一層、充実した日々が送れると共に、明日へのパワーが漲ります!よろしくお願いします。