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アッパーカット

Twitterでアッパーのツイート続いてた為、今回noteで改めてアッパーカットについて書きます。

アッパーはロングレンジ、ミドルレンジ、ショートレンジとどの距離からも打てます。

僕の友達の第36代OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者 川村貢治くんはロング、ミドル、ショートとどの距離からもアッパーを強く速く打ってました。OPBFタイトルを獲得した試合では左アッパーで相手吹き飛ばしそこからのボディー連打でTKO勝利を飾りました‼️

僕が指導させてもらってる シュートボクシング元日本スーパーフェザー級王者 村田聖明もアッパーを得意としてます。特にこのロングアッパーは威力抜群です。ミドル、ショートでも強く打ってくるので相手からすると非常に嫌なパンチです。

そして軽量級でラジャダムナンスタジアム、ルンピニースタジアム統一王者になるというムエタイ史に残る快挙を成し遂げた エイワスポーツジムの吉成名高くん。
彼が立ち技のパウンド・フォー・パウンドだと思ってます。
右利きサウスポーの利点を生かした右アッパー、とても強く打ってます!相手からすると名高くんのアッパー非常に見づらいです。いつもミット受けてると僕の手が痛いんです笑

こうしてアッパーを効果的に使える選手たちがいる一方、ショートレンジしかアッパーを打てない、打たない選手が多い理由はなぜか?

1.指導者、選手ともにショートレンジでしかアッパーは打たないという固定概念に囚われてる

アッパーはショートでしか当たらない、打てない、打たせないという指導者の固定概念があり、ショートレンジでのアッパーしか選手に教えないケースがほとんどです。

その為、選手はショートのアッパーしか練習しないのでロングレンジやミドルレンジでは打たなくなります。
ミットでもショートのアッパーしか打たないので、アッパーを打つ為には相手に近づかない限り打てません。

2.構え方が悪い為

指導者に構え方を猫背みたく構えるように教わり、構えてる選手はショートのアッパーしか打てない。

猫背で構えると背骨、胸椎、横隔膜は立ち上がらなくなり、肩甲骨も正しいポジションにハマらず肩甲骨自体の動きも出しにくくなる。

そして前腕も上腕も内旋していまい、胸も腹も固くなり柔らかく使えなくなる。
必然的に全てのパンチの飛距離が伸びず制空権が獲れない為、ショートレンジでのパンチしか打てなくなる。

僕の場合、選手に猫背で構えることはさせません。
しっかり横隔膜を意識できるように、胸椎と背骨は起こさせて重心は前後均等に構えさせます。
そうすることで、どのパンチも楽にロング、ミドル、ショートで打てるようになります。

3.指導者も選手も柔軟さが必要

僕が試合が近づいてる選手のミットを持ってる時にロングやミドルのアッパーを打たせてたら、それを見てた元ボクサーの指導者に

「ロングやミドルの距離からのアッパーは当たらない」

と言われました。

ですが、その試合でその選手はロングやミドルからのアッパーを効果的に使いダメージを与え試合に勝ちました。

指導者の固定概念で選手の得意とする攻撃や長所をを失わせるのは良くないですし、長所を伸ばしていく事は選手を育てていく重要な部分です。

アッパーを打てることでの利点

ロングやミドルでアッパーを打てると制空権が獲りやすくなります。ジャブと混ぜて使うなどすると効果的です!

アッパーを打つことで縦のガードを崩すことができ、顔面へのストレート、フックやボディーストレート、ボディーアッパーを当てやすくなります。

ガードが開いて中ががら空きな選手がとても多い為、思ってる以上にアッパーは当たりますし、効果的なパンチです。

日々是勉強也

日本ボクシング史上初の国内五階級制覇を成し遂げた湯場忠志さん。
湯場さんはロングから打ち込んでくパンチを得意としていてロングからの攻撃の重要性を感じていた僕は湯場さんに教わりに行きました。

自分がいいなと思う技術はどんどん取り入れるべきだし、教わるべき。これは指導者も選手も同じだと思います。

自粛要請でジム休館になりトレーナー、インストラクター業務がまともに出来なくなり、興行も延期や中止になりカットマン、セコンドとしての業務もなくなってしまってます。

ならば、この期間を使いSNSで技術論を発信したり、技術や身体の使い方、繋げ方、ほぐし方を自分自身で試しながら学んだり、ミットでダメージが蓄積されてる自分の身体のケアをしたりしていくしかないと僕は思います。

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