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最後から2番目の「恋物語」じゃなくて「挑戦物語」です。33

いよいよ運命のオーデイションです。

ソワソワ、ドキドキ。
準備はオッケー?
提出した出版企画書をとりあえずプリントアウトして。
途中でWi-Fi途切れちゃったらどうしよう。
着替えて、ちょっとメイク。
イヤリングでもつけてみようかな。
zoomを開いて、映り具合をチェック。
スライドはちゃんと共有できるかな。
もう一回プレゼンテーションの練習。
やっぱり、カミカミ、落ち込みます。

Facebookに「出版界のおやっさん」が投稿されています。
”万全の準備はした。天命を待つのみ”

やばいです!
緊張どころじゃありません。
意識を失いそうです。
オーデイションが始まるまであと2時間です。
どうしよう、あと2時間もこんな精神状態維持できそうもありません。
気を紛らわそうと、むだにブログを開いてみますが、無理です。

さあ、ついに始まってしまいました。
参加者が次々にzoomに入場されてきています。
審査員の方達が紹介され、自己紹介をされています。
私のようなものでも聞いたことがある有名な出版社さんのお名前も有ります。

ふと、「え?私何やってるんだろう」と訳が分からなくなりました。
こんなちゃんとした人たちを相手にプレゼンテーションとかするの?

そんな私にかまわず、時間はどんどん進み、10名の審査員の方達の自己紹介が終わりました。
そして、エントリーナンバー1番の方から始まってしまいました。

一番の大御所登場です。とても落ち着いた慣れた感じで5分間を少しオーバーして終了されました。質問もたくさんあり、素晴らしいです。

2番の方も、3番の方も4番の方も・・・
そして、私はエントリーナンバー5番です。
もう無理です。プレゼンテーションのレベルが全く違います。スライドの出来も比べ物になりません。
でも、やらなければなりません。

「エントリーナンバー5番・・・どうぞ」

5分間経つ前に終わってしまいました。
で、「質問がある方いらっしゃいますか」「し~ん・・・」
「では、指名させていただきますね、○○さんいかがでしたでしょうか」
指名された審査員の方が「もう少しブログなどのアクセスが多くできるといいですね」
「他のSNSとかもやってみたらいかがですか?」というアドバイスをいただきました。
「はい、苦手なのですが、頑張ります。」

はい、終了です。
「ああ、終わった~」

この落ち込んだ自分を、明日からどうやって立ち直らせればいいんだろう。
頭の中で考えていたのはそのことばかりでした。

私の後に2名、これまた素晴らしいプレゼンテーションをされて休憩に入りました。休憩の後に1人ずつ名前が呼ばれ、その場で手を挙げられるシステムです。

いやぁ、休憩から戻りたくありませんでした。
きっと自分だけ手が挙がらない。
そうとしか思えないような状況なのです。

1番の方には2社手が挙がりました。2番の方はなんと6社!

3番の方にも2社、ところが4番の方には手が挙がりませんでした。
私だけじゃなかった!少し気持ちが軽くなっていよいよ5番です・・・
画面を見るのも嫌でした。

が、「あ、○○さんですね、ありがとうございます」
「では、次はエントリーナンバー・・・」

「え?」
何かの間違いじゃないですか?
何が起こっているのか理解できない車椅子おばあちゃんです。


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