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半世紀前から普通の人生に挑戦して、普通のおばあちゃんになった車椅子ユーザーの物語51

「死んじゃうかもしれない」

途切れてしまった電話
しばらく待っても再度の着信はありませんでした
「どうしよう」
とりあえず、専門学校の先生に連絡を取りました
状況を説明し、先生も情報を集めて、現地と連絡を取ってくださるということになりましたがなかなか難しいようです。
仕事中でしたが、Twitterで現地の状況を調べ続けました。
大きな地震があったことは分かりますが、ほかには何の情報もつかめずに
事務所で携帯電話を握りしめ無事を祈りながら
長女からの連絡を待ち続けることしかできませんでした。
 どれくらいの時間がたったのでしょう、その後学校から
幸いなことに怪我もなく、ゲストの誘導に尽力をし、
無事だという連絡がありました。
後で娘からその時の様子を聞き、
「死んじゃうかもしれない」
と思ったときに、どんな気持ちで電話をしてきたのかと思うと
今でも涙が溢れます。
泣き虫で、怖がりの娘が一生懸命にゲストの避難誘導をしていたとのことです。
大きな成長をした出来事だったと、
無事だったからこそ思えることに感謝です。
 
2014年
長女は帰国し、次女は専門学校を卒業2人揃って就活です。
長女はホテル、次女は物流へと就職を決め社会人となりました。
次男のくーちゃんは10歳です。
 
学費の心配がなくなったので、ついつい
よく遊び、よく遊び、よく遊びました。
 
春休みにはオープンしたての「あべのハルカス」へ次女と二人旅
新幹線の多目的室を予約して個室気分でルンルン
高層階のマリオットホテルではユニバーサルルームの窓から街を見下ろし
「見よ、人がありのようだ」
と次女
翌朝は早起きして展望フロアへ
朝陽がのぼる瞬間
大阪平野がはるか彼方に見えて素晴らしい景色を堪能
朝食の時間まで部屋に戻り、幸せな二度寝
レストランでブッフェを時間ぎりぎりまでゆっくりゆっくりいただいて
何とも贅沢な幸せな旅でした。
 
秋には私の運転で恒例の軽井沢、初めての母娘3人旅
絶好のドライブ日和
高速道路の渋滞にはまったときに長女が運転を交代
サービスエリアで休憩、私に運転交代
高速を降りた後の山道でハンドルを切るのに苦労していたら
「ママ、大丈夫?」
「怖いから変わるよ」
とまたまた、運転交代
華麗なハンドルさばきで、無事アウトレットに到着、
ランチはいつものお店で胡桃そば
夜はプリンスホテルでディナー、大好きなホテルマンのKさんと1年ぶりの再会ができました
 
大人になった娘たちとこんなに幸せな旅ができるなんて夢のようです
無事育ってくれたことに感謝しかありません。

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