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【1分小説】12# 徳 :奇妙

徳はお金と同等の価値のある通貨だ。

「お疲れ様です」

いつも通りの仕事を終え
居酒屋で1人飲みでもしようかと考える男。
彼はサラリーマンをしている独身だ。

「今日は給料日だ、銀行に行こう」

スタスタスタ…

そう言った彼は銀行へ向かった。

スタスタ
ウィーン

「今月の給料は…」

「18万円か」
「いくらおろそうかな……」
「いや、やめておこう」
「今月の引き落としは多いからな」

ウィーン
スタスタ…

「これがサラリーマンの平均月収なんだよな」
「平均月収が36万円の時代があったってホントか?」
「まぁいい、コンビニで何か買って帰ろう」

スタスタ
ウィーン

ピッ…ピッ…ピッ…

「6点で1800円になります」

「徳払いで…」

「また徳も稼がないとな……」


1分間立ち寄って頂き誠にありがとうございます。
あなたの時間を奪ってしまい、大変嬉しく思います。
また次の作品であなたの時間が奪われぬよう、ご注意下さい。

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