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【読書5】ナイフ
読んでも読んでも出てくる重松清。難しめの新書のあとに読むといい感じに休憩が取れる。コーヒーブレイクをともにするには少し重めな話ばかりだけど。
今回読んだ本は「ナイフ」。名作らしいと知ってはいたが「エイジ」に圧巻されてこれを超えるものがあるのかと敬遠した。今は両者はまた違う良さがあるとおもう。
教師を目指す身として常に完璧を求める自分を省みる良いきっかけとなった。重松清の学校のリアルを読むたび、あらゆる困難に対する思考と解決策が次々と浮かぶ。しかしそれは常に我が身から離れた見当違いの道を先走っていた。教師はすべてに対応できないからこそ、諦念と謙遜が求められるのではないだろうか。強い信念はときに子どもを強いて、教師を硬い殻に閉じ込める。こうして伝統的で官僚的、権威主義の学校が出来上がる。
とても読みやすい。読者層によってもつ感想を違う。少年・少女にすすめる理由は本と一緒に成長すると、本が自分の軸になるからだ。誰かに伝えるほどのことではないのでくわしくはいわないが、僕にはこの考えがあるというだけのこと。
(2023-03-14)
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