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アート界の異端児バンクシー

いま、全国5カ所で「バンクシーって誰?展」が開かれている。その一つに富山県高岡市が選ばれた。やったぁ!って事で滅多にいかない美術館に行った💦

バンクシーと言えば4年前、オークションで「風船と少女」が1億5千万円で落札された直後に、額に仕込まれたシュレッダーで細断されて話題になった。

その時は、何?変人?くらいにしか思わなかったが、パレスチナの分断壁に壁アートを描き続けている事を知ってから自分の中で気になる存在になっていた。

無断で壁にペイントする行為は犯罪だ。だからバンクシーは正体不明の謎の人物となっている。

わかっているのはイギリスのブリストルというロックが盛んな町の出身、男性、40代くらい?という程度。

ステンシルと言う画法で、型紙とスプレーとわずかな手書きであっという間に壁にグラフィックを施し、立ち去るのだ。それだけ見たら悪辣な落書きでしかない。

しかし!バンクシーの壁アートはそのメッセージが強烈かつ破壊力がすさまじい。人々があきらめかけている所にアートというダイナマイトで警鐘をならす。

世間に迎合したアートでなく、岡本太郎やピカソがやったようなアンチを明確に持っている。

パレスチナに作ったThe Walled Of Hotel(壁で分断されたホテル)はイスラエルが築いた分離壁の目の前に立つ「世界一眺めの悪いホテル」であるが、この展示会では、かなりリアルに再現されていて、正直圧倒された。

2014年、イスラエルが7週間パレスチナを空爆し、廃墟と化した場所に描いた大きな子猫の壁アートはこの地区への国際的な支援を生み出すきっかけになった。

その他にも言い表せないくらいガツンときた。

単なる社会活動家なんかじゃない。これがアートだよな!だと感じた時間だった。

バンクシーはウクライナにも現れたらしい。とにかく、今、バンクシーと同じ時代に生きている事に興奮を覚える。嬉しい刺激をもらった。

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