【詩】誰かの隙間に住んでいる
蒼のカラーレンズ越し チラリと映る
誰かの横顔に 私は浮気して
喫茶店の傷だらけのガラスに
Kissして 過ごした日々を思い出す
いつからだっけ?破れたのは……
紙吹雪が ハラハラと乱れ散る
君の目線で吹き飛ばした 地平線は 薄く埃をかぶって 微かに朝日が灯る 粉砂糖の降る平原
キミが見た夢の続きがみたかった
ホワイトチョコで記憶を誤魔化す
甘い記憶は脳みそを溶かす
果てたら 2人でどこかへいこう
窓に張り付いた 布切れにくるまった
だらしなく 笑いながら 遠い地へ
お子様ランチの頂上に旗を立てて
揺さぶりをカケル
カーテンの隙間から覗く目
私がナイフを突き立てる
糸鋸が操り人形を切り落とす
慎重にしよう そうでないと
私達のことがバレてしまうかも
今月のカレンダーは全部❌で埋めて
2人だけで過ごそう
歪みを見ないフリをしたまま
ビデオテープの縦縞だけが再生される
緩やかに辿っていく 命の終わりと共に
端から紙マッチをなぞっていく
私に使い古したインクが滲む
再生紙みたいに生まれ変わりたいな
いつの間にか歪んだ銀歯が溢れ堕ちて
綻びから 零れた種が芽を出して
入れたばかりのコーヒーが揺らぎ
蓋をして 私たちは誰かの餌になる
まっすぐに窓からみる
1秒で届く光が 視線を引き連れてきて
すぐに歪な存在に気がついた
漠然とした変態性を
宝物みたいに抱え込んで
私たちの妨害をする 横殴りの雨
無防備な飴を放り投げて 噛む噛む
やり直そうとしても
エラーが頻発する
治したばかりのゲームみたいだ
私は、ふと笑みを浮かべて
窓の外の貴方を見つめた
「暇なんでしょう?」
無数の目が空を泳ぐ
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