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久々の5キロレース

コロナ渦で、予定してたランニングイベントが全て中止や延期になって久しい。マラソンやハーフマラソン、短い距離の地元のレースでさえ、なくなってしまった。それから約半年。予想外に長引くニューヨークのコロナ渦体制にうんざりしている毎日だが、この数ヶ月、ソーシャルディスタンスを守りながらのレースが徐々に復活し始めた。

ウルトラトレイルレースやマラソンを走る友達を見ながら、私もそろそろレースに復活したいと思うようになった。地元のニューヨークロードランナーもマスク着用必須のレースをいくつか開催し始めた。しかし、走っている間ずっとマスク着用、しかも取ったのがバレるとこれからどのレースも出れないというペナルティ付きである。それはキツすぎる、という理由と、人数制限のため売り切れが早く未だ申し込めてない。

そこでニューヨークシティランという別の団体主催のレースに急遽申し込むことにした。できれば仔犬が来る前がいい、ということで、Go Nuts for Donuts(ドーナッツのために一生懸命に走れ、みたいな意味かな)という名前の5kmレース。家からは7kmくらいの距離のランダルズアイランドというところで開催だったので、ジョギングで行くことにした。5kmレースのために7kmものウォームアップになってしまうがまあいいだろう。

今日は結構寒いので、郵送されて来た、長袖のドーナッツのイラスト入りTシャツを着用する。ここで速い人は袖なしのシングレットを着るのだが、長袖、しかも長タイツにスカートという防寒を兼ねたいでたちである。久々のレースなので、自分の7割くらいのしんどさペースを目標に走ろうと決意。

無事到着しバッグチェック。そしてスタートエリアへ。スタート時間は選べるので、早起きしたくない私は10時半のウェイブを選んだ。行ってみると、すでに10人くらいがコラルで待っている。どうやら申告タイム関係なく先に着いた人順に並ぶ様子。ソーシャルディスタンスを守るためにポールが立てられていて、そこに一人ずつ並ぶ。私は準備運動したり水飲んだりしているうちに前の人に近づきすぎてしまい、「すみません。ちょっと近すぎます」と注意を受ける。「私と走りたいんだろうけど」とジョークを交えながら。しまった。ついソーシャルディスタンスを忘れて普通のレースモードになってしまっていた。

そして10時半近くになり、ドーナツランの歴史のお話が主催者からあって、スタート。いつもの癖でビヨーンと飛び出してしまう。最初は元気なのだ。それからしばらく7割くらいを意識しながら走ると、徐々にゼイゼイしてくるのが分かる。いやーまだ序盤なのにこれは一体。

しばらくしてもう1マイル(1.6km)は余裕で行っただろう、とガーミンを見るとまだ1kmも行ってなかった。やばい。これはガーミン見ない方がいいかもしれん。それからしばらく結構辛いまま走り続けると、やっと1マイルの印が見えて来た。な、長い。しかし、あと2マイルちょっとだ!と自分を鼓舞しながら走り続けると、何人かに抜かれて行く。すでにスピード落ちてる可能性も。

それからはなるべく無心に走り続けるが、結構辛いのは変わらない。来週来る仔犬のことを思い浮かべてみたりする。コースはフラットと聞いていたけど、結構短いアップダウンがある。それでも短いだけマシである。普段の練習では自分の好きなゆっくりペースで、しかも途中休憩を入れながら走るスタイルが多いので、割と速いスピードを連続で走るのは相当辛い。途中で歩きたい衝動にかられるが、いかん、スピード落としてもいいから、歩くのはいかん、と思い留まりながら、走り続けた。

もうゴールして戻って来てるランナーに励ましてもらったり、無理に笑おうと頑張ってみたりしているうちにやっと最後の1マイル地点へ。もうちょっとだ。なんとか頑張ろう!と思いながらとにかく前へ進み続ける。5kmってコロナ前のレースではあっという間に終わった記憶があるのに、久しぶりだからか、永遠のように感じるのだ。それからしばらく走っていると3マイル地点へ到着。ここからはマスク着用エリアになる。しかし私の前のランナーどう見てもマスクしてないぞ。とりあえず首に付けているゲイターを上げる。く、苦しい。このゲイター一枚あるだけで相当息苦しくなるなー。自分の前にも後ろにも間近にランナーが見えないので、ちょこっと外してゴールが見えてからゲイターを上げた。ゴール!ガーミンを見ると、23分代。つまり1マイル7分代で走れてた、ということだ。いやー良かった。通りで苦しいはずだ。今の私にしては上出来である。

終わってからはドーナッツや他のおやつ、水、ゲータレードをいただき、ゆっくり家まで戻った。久々に一生懸命走って良かった。ソーシャルディスタンスレースは今までのように友達に会えたりしなかったけど、参加して良かった、と思う。

帰ったら同じランニングクラブの人が結果を掲載していて、なんとエイジグループで2位に入賞していた!特に速くない私だが、ありがたいことである。

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