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東京駅発の新幹線に持っていく甘いものを決めておきたい

名古屋発の帰りの新幹線では、赤福を買って、
新幹線でペットボトルのお茶を飲みながら、ゆっくり食べる。
大阪発の帰りの新幹線では、喜八洲総本舗で何か甘いものを買って、
新幹線が京都駅を過ぎたあたりでゆっくり食べる。

名古屋や大阪の帰りの新幹線に持っていく甘いものは
決まっているけれど、
東京駅発の新幹線に持っていく甘いものの定番が決まっていない。

新幹線という超高速列車のスピード感や、
旅行や出張という、ちょっとした緊張感を
同時に和らげるような甘くて優しい味が必要なのだ。

東京駅にはいっぱいあるといえばあるんだけど、
「これ!」という決定的なものが無くて、悩んでいた。
そんな決定版ともいうべき、東京駅の甘いものがあればいいのに。

そう思いながら、何年も過ごしてきたが、
ついに「答え」らしきものを見つけたので、聞いてほしい。

船橋屋の「くず餅プリン」だ。
船橋屋といえば、くず餅で有名な老舗で、
東京駅にも出店しているけど、大々的に出店しているわけでなく、
あやうく通り過ぎそうな場所にある。

良く言うと、シンプルで素材そのものの味わってほしい
という想いが伝わるような見た目のプリンなのだが、
東京駅の激戦区お菓子戦争の中では、だいぶ地味かもしれない。

だからこそ、今まで気づかなかったのだけど、
たまたま見つけて買ってみた。

カラメルもないシンプルなプリンに、きなこと黒糖を後からかける。
木でできたスプーンですくって食べると、後味がさらっとしていて
不思議な清涼感があり、何とも美味しい。
舌触りが良くて、すっと消えていく。
プリンが主張しすぎない感じで良い。

プリンって、時に主張したがりな時がある。
卵をたっぷり使っていることを主張する時がある。
明らかに「元気ですよ!健康ですよ!」みたいな味があふれている。
それはそれで好きだ。

でも、新幹線に乗りながら、窓を見て、いろんな想いにふける時は、
このくらい「主張しない」味がほっとする。
「主張しない」のと「目立たない」のはちょっと違う。
あえて目立たない、高等テクニックだと思う。

さらっとして、黒糖ときなこが絡み合い、
お茶にも良く合い、言うことない。
くず餅プリン、リンクとか特に貼らないので、自分の舌で確かめてほしい。


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