見出し画像

【続いてる写経 950日め】〜今頃知った、ジョイ・ディヴィジョンの裏話

若かりし頃にハマった英国伝説のバンド、ジョイ・ディヴィジョン。
このバンドのデビューアルバム「Unknown Pleasures」のジャケットはやたら有名で、数年前のユニクロのTシャツにもなってました。(見事に売り切れていて買えなかった)

これがそのジャケット。きっと何かを知らないで着てる人多数

先日読んだ『音楽が鳴りやんだら』という小説にも出てきたので、何となく気になってアマプラの音楽映画を探していたら、バンドのボーカリスト、イアン・カーティスの伝記映画『コントロール』にヒット。
事実をベースとしたフィクションで、しかも監督は、U2などのジャケット写真で有名なアントン・コービン。

これは観るでしょと、気が滅入る内容であるのを知りつつも、フライデーナイトに、一人鑑賞いたしました。

何せ、イアン・カーティスは才能に恵まれながらも、精神的な不安に襲われ続けバンドがこれからというタイミングに自殺してしまった…のは既知の事実で、物語は悲劇に向かって進んでいくしかないのです。全編モノクロなのもまた寂しい。

さらに、この映画を観てイアンについて初めて知った事実多数。
・てんかんを患っていたこと
・高校時代に知り合った彼女と早々に結婚し、一女をもうけていたこと
・職業紹介の仕事と、バンドを掛け持ちしていたこと
・奥さん以外に彼女がいて、その三角関係に悩んでいたこと

結婚が上手くいっていれば良かったのでしょうけど、、早すぎたのでしょうね。若くしてこんなヘビーな状態におかれたら、精神的な苦痛に陥るのも仕方ないかなと思ってしまいました。

映画におけるイアンのおかれた状況と、歌詞のシンクロが上手くて、あの曲はこのような背景で生まれたのかと知った次第です。

『Love will Tear Us Apart Again』という有名な曲は、”愛によって引き裂かれる”、まさに奥さんとの関係性を歌ったものだったのでした。
何度も聴いた好きな曲だけど、まさに愛の苦悩から生まれた曲だと知ると複雑です。

イアンのパフォーマンスや歌い方は、初めて観た時なんて痛々しいのだと思いましたが、その痛ましさはストーリーを追っていったら納得がいくものでした。(イアン役の俳優さんはこれまた見事にコピーしてました)

一説によると、1970年代はまだ精神疾患に対する治療も未熟で、薬の投与もいい加減だったとか。もう少し理解が進んでいたら、また違った結果になっていたのかしれません。

一方でこのイアンの精神的な苦痛がなければ、数々の名曲は生まれず、悲劇的な死がなければ、ジョイ・ディヴィジョンは伝説とはならなかったと思われます。

ただ、これだけの身を削って生み出された音楽だから、心に響くのかもしれない。本人の悲劇を知ると複雑。
けれどもイアンの死後も、彼らが生み出したこの暗く妖しい美しさに、心癒される人がずっと居続けているとことは間違いないでしょう。

自分もね、救われた口ですね…。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?