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小説を読むとコミュニケーション能力が上がるの?

酒イさんなのだ。
お酒の民なのだ。産湯は日本酒だったと親から聞かされているのだ。

酒イさんのメインテーマ、コミュニケーション能力についてのお話しなのだ。
通称「コミュ力」

子どものころからコミュ力の低さに悩み、いろいろな本を読んできたのだ。
いわゆるコミュニケーションスキルについての本なのだ。

「究極の雑談力」
「話し上手は聞き上手」
「これであなたもコミュニケーションの達人」
「コミュニケーションが苦手な人のための会話術」

コミュニケーションのハウツー本をはじめとして、営業の指南書にも手を出したりしたのだ。
ためになる内容も多かったのだけど、勉強したわりにはあまりコミュニケーション能力が上がったという実感もないまま大人になったのだ。
学習能力の問題なのか、実践が足りなかったのか・・・。

それでもめげずに改めてコミュニケーションの勉強をしなおしているのだ。
その中でおもしろい記事を目にすることがあったのだ。

小説を読むとコミュニケーション能力が向上するという説の根拠は、海外で行われた調査が元になっているのだ。

これはトロント大学のレビュー論文ですが、大量の読書好きを集めてパーソナリティを測るテストを行わせたところ
・作家の名前を大量に知っている人(≒読書好き)ほど、対人反応性指標の点数が高い(≒共感力が高い)
・小説を読む量が多い人ほど、目から他者の心の状態を読むテストの成績が良かった(≒他人の感情を読む力がある)

調べてみると類似の研究がたくさんあり、どの調査も読書習慣(おもに小説)がある人のほうがコミュニケーション能力が高いという結果になっていたのだ。

それほんとう~?
読書好きな人=コミュ力が高いというイメージがなかったので、酒イさんはけっこう懐疑的だったのだ。
ただ、情緒を養うのに小説を読むことが良いというのはなんとなく理解していたのだ。

もしかして、ただなんとなく読んでるだけではだめで、もっといい読書方法があるのでは?
そう思ってさらに調べてみるとおもしろいことが分かってきたのだ。

小説を読むことでコミュニケーション能力は向上する

さっそく結論なのだ。

小説を読むことでコミュニケーション能力は向上する。
ただし、向上するのはコミュニケーション能力の一部である。

能動的な読書により情緒的読解力が向上する。
情緒的読解力の向上は共感力や想像力を養うのにとても役に立つ。

共感力や想像力はコミュニケーションの大切な土台の部分なのだ。

つまり、いい感じに小説を読めば、コミュニケーションにおいて大事な要素である共感力や想像力がアップして、結果的にコミュニケーション能力が向上するということなのだ。

順を追って説明していくのだ。

コミュニケーション能力は共感力と想像力

コミュニケーション能力(コミュ力)っていうけど、
とてもたくさんの要素があるのだ。

ざっくりコミュ力の要素を分けると、以下の3つに分類できると思うのだ。

コミュニケーション能力の3要素
・伝える力
・聞く力
・読み解く力

伝える能力、聞き取る能力(聞き上手)、相手の話しを理解して感じ取る能力。
この3つがコミュ力の重要な柱になっていることに異論がある人は少ないと思うのだ。

伝える能力、聞き取る能力はいわいるスキル的なもので、ハウツー本の情報などでも向上させることができるのだ。

3つ目の読み解く力。言い換えると読み解く力とは「共感力や想像力」と言えるのだ。

共感力とは相手の立場になって想像する。
相手の気持ちを理解する。
同調するとか同情するとはちがって、相手の心理を深く理解しようとる心の動きなのだ。
共感力や想像力がなければ自分と違う意見の人の考えを理解することもできないし、相手との心の距離感を縮めることができないのだ。

人の心に想いをはせる。
これができない人は一生すれちがいの人生を送ることになるのだ。

「共感力や想像力」は情緒的読解力を養うことで向上するのではないかというのがこの記事の内容なのだ。

情緒的読解力と東大式読書

情緒的読解力とは池上彰さんの言葉みたいのだ。

「読解力」の大切さを、池上彰さんならではのわかりやすさで示した本
『社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか?』

から引用するのだ。

情緒的読解力とは、自分とはまったく違う境遇の人、考え方が異なる人、自分がしたことのない体験をしている人に対しても共感できる力です。親の介護に苦労していたり、失業してしまったりといった人などの心を汲みとることができる力です。
たとえば読書をしていて、自分には実際にそんな経験はまったくなくても、もしもこういう状況になったら、登場人物がそういう気持ちになるのはわかるな、と感じたり、まるで自分のことのように理解できたりする力、それが情緒的読解力です。この力がつけば、自分とはまったく違う人生を歩んできた方や、いろいろな苦労を重ねてこられた方の気持ちになって話を聞くことができるようになります。
取材においても、この情緒的読解力は必要だと痛感します。災害が起き、被災者に話を聞くというときがあります。話す側は何をどうしたらよいのかもわからない状況で、「所詮、被災していないあなたには私の気持ちなんかわかりっこない、どうせ理解してもらえない」と思うかもしれません。
そのときに取材者が、自分とは違う境遇の被災者に対して共感力を持って接することができれば、「この人はわかってくれるかもしれない。ちょっと話してみようか」と思ってもらうことができるのではないでしょうか。それがあって初めて、その方からいろいろな話を聞くことができるのです。

情緒的読解力とは共感や想像力をもって読解するということなのだ。

じゃあ情緒的読解力がいったいどうやったら養われるのか。
わたしは読書好きだけどコミュニケーション能力が上がったという実感なんてないぞ!
という意見はとうぜんだあると思うのだ。

そこで、より読書による情緒的読解力の向上につながる情報はないか調べてみたのだ。
そしたらあったのだ。
頭のいい人というのは世の中にたくさんいるのだ。

東大生ってどうりで頭がいいわけだよね~なのだ。
これ、酒イさんが中学生くらいのときに知りたかったのだ。

3ページ目に具体的な方法が書いてあるのだけど、酒イさん風にざっくり説明すると、
小説を読んでいる途中で「この登場人物はなぜこんなこと言ったのだろう」とか「このときの作者の心情はどんなだったんだろう」という感想を紙に書きだすのだ。
読み進めていくうちに答えが見つかることもあるし、けっきょくよく分からなかったということもあると思うだ。
それでいいのだ。あくまでそのとき感じたことを書き出すことが大事なのだ。

気になることがあったらネットの質問箱で質問したり、その作品の読書感想のブログを読んでみるのもいいのだ。
手垢がついたような名著ならたくさん読んでいる人もいるだろうし、いろいろな人の感想を読むことができるのだ。
ほかの人の感想に触れて、あ~そういうことか!と納得できることもあれば、
こういう感想の人もいるのか~自分とはぜんぜん違うな。ということもあると思うのだ。

ほかの人の感想を読むことで自分以外の多様な考え方に触れることができるのだ。
小説には答えがないことが多いので、いろいろな考え方を吸収することができるのだ。

これは共感力や想像力を養うのにとても役に立つと思うのだ。

まとめ

読書や小説というのは、良い意味で枯れたコンテンツなので、ハードルが低く誰にでもアクセスできるのだ。
コスパもめちゃくちゃいいし、ネットの情報もとっても多いのだ。

共感力や想像力はコミュニケーションの大切な土台の部分であると思うだ。
いくらコミュニケーションスキルを学んだところで、土台がしっかりしていなければうまくいかないのだ。

でも、共感力や想像力って鍛え方が分かりにくいというか、明確な方法が確立されていないものだと思うのだ。

小説を読んで楽しみながら共感力や想像力が向上するなら一石二鳥だと思うのだ。

というわけで、酒イさんにおすすめな小説があったら教えてほしいのだ。
よろしくお願いいたしますなのだ。



こちらはご好評いただいた記事なのだ。
(たくさんの人に読んでほしくないので有料にしたのだ)


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