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問い

「大切なのは答えではなく問いである。」恩師が言っていたこの言葉の意味が、当時は全く分からなかった。

 一年前から漢方薬の勉強を始めた。学生時代から漢方のことをもっと知りたいと思っていたが、あるとき教授が講義で、「どれだけ勉強してもいまだに漢方のことはよく分からない」と言っているのを聞いて愕然とした。何十年も勉強して、それでも答えが出ないって勉強する意味ないじゃん!とさじを投げてしまった。

 しかし働き始めても漢方の謎は深まるばかり。ようやく重い腰を上げて傷寒論の本を開いた。

 漢方の勉強をし始めてからは毎日が楽しい。やればやるほど「問い」が溢れ出てくる。まだ答えが出たわけじゃないけれど、ずっと答えを探し続ける人生も悪くないなと思った。

「どうしても自分の物にしたい!」そう思えるものに出会えたことに感謝だ。

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