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底辺『2023.12.5』
自分のこと大切にしなよと、ほぼ初対面の人に言われたことを思い出す。私は初対面の人から見ても自分のことを大切に出来ていない。
私は人より落ち着いている方かもしれない。焦ることがまずないし、大きなリアクションを取ることも、驚くことも少ない。喜怒哀楽も、人に見せなくて良いのならば見せない。
人やものが自分通りに動かないことは当然のことで、何においても「こんなもんだろうな」と思えてしまうからだ。良い意味で、何にも興味が無い。
良い意味って大体悪い時に使うな。
前に、初対面の人の車に乗った。大分歳上ではあるが異性だ。私に仕事を紹介してくれるという、怪しい人。本当に怪しかったけど、面白い人だった。
「自分のこと、もっと大切にした方がいいよ」
異性で、それも歳上の人の車に乗っているということは、何があるか分からない。私はそれを分かっていながら彼の助手席に座っていた。だから、「そもそも初対面の人の車に乗ること自体がおかしいんだから、そこから覚悟していなきゃいけない」と話した。
この言葉の前、彼は散々私を煽っていたけれど、私の発言を聞いて、相当驚いた様子だった。
ドラマや映画、現実世界においても「こんなはずじゃなかった」がたくさんある。それは、男女の関係だけではなく、金銭問題、人間関係、仕事の動き、様々だ。
でもそれは、予測出来る事柄だったりする。
酔っ払って異性に送ってもらって、気付けば知らない所に着いているとか。
お金をよく借りる友人が、ある日突然姿を消したとか。
上司の悪口を社内で言っていたら、次の日には広まっていて本人に届いていたとか。
分かるじゃんって、思う。思うし、予測出来なかったとしても「自分が起こしたことだから仕方がない」と考えてしまう。
こういう所が、可愛くないんだろうな。自分の可愛くない所をまた見つけてしまう。
ここ数日、短編小説に切り替えたからか一日に一作品を書き終えることが出来るようになってきている。
作品を書き進めていく時に、自分の経験から、自分のメモから台詞を拾うことが多く、過去の自分はどんな気持ちだったんだろうと考えることが増えた。
私は、自分を大切に出来ているだろうか。自分を底辺中の底辺だと思って、生きる価値が無いと思っていないだろうか。その考えは、間違いではないけれど、いつか自分を苦しめる縄になるのかもしれない。
私は私のことを大切にしよう。この唯一無二の私を、私自身が大切にしよう。
そうしたらきっと私と私の作品達を愛してくれる人が現れるはずだ。
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