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「過剰適応タイプ」とは?

前項のつづきです。

「認められない子」というのが心の傷

「過剰適応タイプ」の人の親は、嫉妬の発作で認知機能の低下が起こり、
「こんなにあなたのために私は犠牲を払っているのに、この子はちっともわたしを親として認めないし、感謝も足らない」と、子どもに受け入れられていないという感覚を持ちます。
子どもがプレゼントをあげても、「ありがとう~」などと言葉や態度では喜んでいるフリをするけれど、目が喜んでいないのは親が「自分はこの子に受け入れられていない」と不満だから。

子どもは乳幼児期ですでに学習性無力感になっているので、そういう時に親から自分が受け入れられていない、という感覚は、自分のものというより、
ミラーニューロンで「嫉妬の発作で退行してしている親のもの」を真似しているもの、ということになるそうです。

「相手に認めてもらえない、受け入れてもらえない」というのが自分の感覚ではなく、親の感覚を自分のものだと錯覚してしまっているので、記憶としてちゃんと処理されない(感情の抑圧となる)ので、
それがトラウマ化して「自分は認められない」という潜在炎症になります。

だから、大人になって、親みたいに知能の高低差のある人に出会うと認められようとしてサービスをするようになり、それが相手の嫉妬の発作を誘発。
サービスを受けているのに相手が子ども返りして「馬鹿にされた」「認めてもらえてない」となり、それをまた自分の感覚と錯覚して真似して「私はこの人に認めてもらえない」と炎症をさらに増幅させます。

過剰適応タイプは、「私は弱者」という感覚も強い

過剰適応タイプの人は、幼少期からの学習性無力感から「私は弱者」という感覚が強くあります。

そこにさらに、知能の高低差のある相手からの嫉妬の発作による攻撃で、「私は弱者」の感覚を強めていくそうです。

嫉妬の発作を起こしている人というのは、「退行タイプ」になって子ども返りしています。
子どもだから、「自分の方が弱い立場」となってて、相手が強者という認識になります。
するとここで価値の転換が起こり、
「弱い自分は善で、強い相手は悪」という基準(ルサンチマン)ができます。
相手が嫉妬の発作で子ども返りをして価値の転換が起こっているから、過剰適応タイプは悪者にされてしまう。

そこで過剰適応タイプは、学習性無力感から相手の脳をまねるので、
「弱者の自分を、強い相手が攻撃して傷つけようとしてくる」と錯覚を起こします。
それでさらに相手の嫉妬の発作が増幅され、子ども返りをして、、、
さらにそれをまねるから、暴力的な怒りが増幅していくようになり、、
過剰適応タイプと知能の高低差のある人との関係性はカオスになります。

嫉妬の発作を起こしている方(退行タイプ)がキレているのと、
過剰適応タイプの人がキレているのとでは何が違うのかというと、
嫉妬の発作の方は、退行タイプで子ども返りをしているので、「ズルい!」と子どもみたいに文句を言ってるだけなんだけれど、
過剰適応タイプがそれをまねると、相手からすれば大人が子どもにキレてるのと同じ感覚になるので、「殺意」と同じぐらいの怒りと受け取れられます(つまり、めっちゃ怖い)。
過剰適応タイプとしては、相手の「嫉妬の発作」を真似しているだけなので、そんなに相手を怖がらしているつもりはないのですが、、、。

こうやって、「パワハラ」「モラハラ」「セクハラ」という状況が作られてしまいます。

不幸になることで楽になる!?

嫉妬をすると、その人の心には劣等感や敵対心で苦痛が生まれます。
嫉妬の感情は、受ける方も苦しいけれど、発作している本人も苦痛なのです。
ところが、ねたんでいる相手が失敗したり不幸になったりすると、「ざまあみろ」というシャーデンフロイデ(他人の不幸は蜜の味)が起こる。

それによって妬みの苦痛から解放されて楽になります(つまり嫉妬とシャーデンフロイデは隣りあわせ)。

過剰適応タイプの人は、ミラーニューロンで相手のその脳の状態を真似てしまいます。
つまり、失敗したりダサくなっていたり、お金がなかったり、醜かったりすれば、相手からのシャーデンフロイデの快感が伝わってくるので、自分の不幸・惨めさが蜜の味、、、となってしまう。
または、これまでの経験で人に嫌われるのが怖いから、自分を大切にしてくれる人ではなく嫌って傷つけてくるような人こそ大切にして振り向かせたい、と頑張ってしまうのです。

また、過剰適応タイプは、幸せな関係性とか幸せな状態を破壊して安堵することがあり、それは周囲のシャーデンフロイデ(嫉妬している人が自分にざまあみろとほくそ笑んでいる)を無意識に真似しているからだそうです。

惨めさに浸ったり、この幸せを破壊して安堵する、というサイクルから抜けられなくなるため、自己肯定感がだだ下がりになる。

だから、自分がまさか周りから嫉妬されているとは思わず、
この嫉妬の仕組みにも気づけないし、自分の才能や資質もなかなか認められない、ということになります。

そんな過剰適応タイプの人は、人と会って話している時に、相手の表情が変わったりしたとき、「自分の話がおもしろくないからだ」と解釈したりします。

実際は、相手が知能や容姿に嫉妬して劣等感を感じている。
過剰適応タイプは、その劣等感だけをミラーニューロンで受け取り、自分のものと勘違いして、「自分のせいだ」と感じてしまいます。

過剰適応タイプの人は、家に帰ってもその葛藤や苦痛から解放されません。なぜなら、ストレス時を受けたその時に感情を記憶として処理できないからです(普通は家に帰ったらストレスホルモンが元に戻ってすっきりしている)。
それで、家に帰ってからもイライラもやもやが止まらず、ジャンクフードを吐くまで食べる、ということをしてしまったりします。
それは、自分の苦痛から解放されるためにやっているというよりは、
周りにシャーデンフロイデを起こさせるため。

周りからの嫉妬電流から解放されたくて、
相手にシャーデンフロイデを起こすために自ら惨めな状態になろうとするなんて、
それって、優秀なまま嫉妬をうける苦痛よりは、軽蔑されてざまあみろと思われる方が苦痛のレベルとしてはましということですよね。

過剰適応タイプをまとめると、、、

  • 知能の高低差のある親からの電気ショックで学習性無力感になる

  • 学習性無力感から、ストレス時にストレスホルモンが変わらないようになる。

  • そこで無意識に、周りの人の喜びや怒りなど感覚感情を真似て、自分のものだと錯覚して演技するようになる(こういう時はこういう感情、と周りの人からディープラーニングする)。

  • 自分の感覚感情ではないので、脳に記憶としてしっかりと処理されない⇒感情の抑圧、トラウマ化

  • 「ほめられない」「認められない」「嫌われる」などの心の傷の炎症により自己免疫が暴走、認知機能の低下が起こる。

  • 知能の高低差で嫉妬してくる人たちのシャーデンフロイデの快感を無抵抗に真似て、失敗したり、ダサくなったり、わざと醜くなったり、貧困状態になったり、外れくじを引いたり、惨めな状態にい続けたり、幸せな状態を自ら破壊したりする。

以上、何回かにわたって心の傷から生まれる3つのタイプ「共依存タイプ」「退行タイプ」「過剰適応タイプ」を見てきました。

どのタイプもそうですが、心の傷により潜在炎症が起こり、自己免疫が暴走し、正常細胞を破壊、認知機能の低下が起こることから勉強や仕事、生活に支障をきたしたり、人とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、身体の不調まで起こしたり、と様々な悩み苦しみを作ります。

そういう意味で、心の傷は「生きづらさ」の原因といえると思いますが、
「生きづらさ」といえば、「過剰適応タイプ」がダントツのように感じます。

過剰適応タイプのことを理解しようと思っても、他のタイプの人たちは、この複雑化した心の状態をなかなか理解できないかもしれません(読んでも意味が入ってこないかも??)。

わたしは共依存タイプなのですが、「過剰適応タイプ」のことをなぜここまで熱心に書いて理解したいと思ったのかというと、自分のまわりにこの特徴を持っている人が何人かいるからです。

今回、このしくみを知って、今までの「なぜ?なぜ?」がかなりすっきりしました。該当者たちにも伝えたら、「もっと早く知りたかった」と言ってました。
わたしもこれを知ることで、このタイプの苦しみを抱えている人たちとの交流が心地よいものへと変わっていくと思います。

「心の傷」のことを、ここまで深く解明してくださっている大嶋信頼先生には頭が下がる思いです。

これまでの本やブログ記事を読んでいると、なんとなくですが、大嶋先生も「過剰適応タイプ」だったのかなと思います。だからここまで丁寧に解説されているのかな。

それで、この「心の傷」から派生するさまざまな問題を解消していくには、
このしくみはすべてすべて無意識に起こっていることなので、それを「意識化していく」という作業になります。

「あ、これは自己免疫が暴走して、自分を責めてたんだな」
「認知機能の低下が起こってる」
「これは学習性無力感だ」
「~タイプのアレルギー反応だ」
「これは、自分のではなくて相手の感情」

といったふうに、その都度気づいてみる。
そうすると、自己免疫の暴走がとまって、認知機能が元に戻って、
そのタイプで生きてきた苦しみから解放されて、もっと自分らしく楽に生きられるようになると、ということでした。

大嶋先生といえば催眠療法ですが、
催眠療法では、自分の意思の力で何でもコントロールするのをあきらめて、無意識のパワーに全部おまかせしちゃおう、ということで本当の自由や安心な状態、無理のない自分らしい生き方を獲得していきます。

心の傷も、自己免疫の暴走も、タイプ別の苦しみも、すべて無意識さんにお任せすれば大丈夫!とのことです。

これって究極は、あるがままを観察し続けるというマインドフルネス、ヴィパッサナー瞑想のことなんですよね。

それについてもまた書きますね。

大嶋先生の「過剰適応タイプ」のシリーズは、ここからはじまります。
↓↓↓

https://insight-fap.jugem.jp/?day=20240217






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