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社員の「主体性」が低い(汗)……その原因はコレかも!? 最新!『エンゲージメント白書』ミニレポート③

“わくわく”が止まらないシゴト環境をすべての人に! という思いのもと、ココロ躍る働き方や組織のあり方を研究するべく、私たち(株式会社CUOREMO)が立ち上げた「Heart Beat総研」。


世の中にはすでに、職場環境やエンゲージメント、働き方についての調査はあふれていますが、それでもやはり独自調査で最新の状況を知りたい! ということで、全国のビジネスパーソン500人へのアンケート(※)を独自で実施しました。
 
前回、企業のパーパスやMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)といった、「会社の理念」の浸透度を調査してみたところ、浸透度の高さと“わくわくスコア”(=わくわくしながら働けている度)との強い相関関係が判明しました(前回の記事はこちら)。
 
むむむ……“わくわく度”にも大きく影響するこの「会社理念の浸透」、やはり侮れないぞ。ということで、今回もしつこくこの「会社理念の浸透度」を深掘りしてみます。
 
「おいおい、記事タイトルにある『主体性』の話はどこいった?」と思われているみなさん、もう少々お待ちください!

(あらためて)会社のパーパスやMVV=理念って、どれくらい働く人たちに浸透しているの?

日本のビジネスパーソンの会社へのエンゲージメントは、先進国でもダントツの最下位……というのはすでに多くの人が知るところとなっており、なんだか諦めムードも漂いはじめている昨今。それでもこんな状況をなんとかしたい! と自社サービス「Heart Beat PROGRAM」を通してその改善に本気で立ち向かっている私たちは、この「エンゲージメント」なるものをさまざまな角度で研究・分析しています。
 
そして前回の調査で、エンゲージメントにおいても大きなカギを握っていそうなニオイがプンプンしてきた「会社理念の浸透」。まずは前回のおさらいとして、ビジネスパーソンたちの会社理念の浸透度を振り返ってみましょう。
 
 
企業が掲げている「パーパス」「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」を「理念」と定義し、調査を実施。「今の会社が制定している理念に対して、自分の理念(ビジョン)がどの程度重なっているのか、一致している割合を教えてください」という質問の回答結果はこちら。


※全国の一般社員250人・管理職250人へのインターネット調査/公務員を除く/2024年5月「Heart Beat総研」調べ

ずばり浸透度(一致度)は……高くもなく、低すぎるわけでもなく、でも平均を割り出してみると48.9%となるので、まあちょっとイマイチ、といったところでしょうか。
 
会社が立派なパーパスやMVVを作っていても、それを社員に伝える機会をつくっていないのか、はたまた会社は社内で何度も広報していても、それが働く人たちのココロに届いていないのか……なんとも残念な結果ともいえます。

今回は会社理念の浸透度と「仕事への主体性」の相関関係に着目!

さあ、ここから「主体性」の話に入っていきましょう(お待たせいたしました)。
 
仕事や会社に対して前向きかつ積極的に向き合えているか……そんな「主体性」はエンゲージメントにも大きく関連するものですし、ほかにもリーダーシップ力を見極める上でも大事な要素。人財開発や組織開発においては注目すべきものといえます。
 
まずはビジネスパーソン500人全体の「主体性」をチェック。

「業務に対して自分の責任で主体的に取り組むことができますか?」
という質問への回答はこちら。

「まったくできない」「ほとんどできない」「どちらかというとできない」と回答した人(=主体性をもって仕事ができていない人)は全体の34.4%。つまり、主体性をもって仕事ができている人は65.6%と、ちょっとビミョーながらも悪くはない結果(?)となりました。
 
さあ、待ってました! このみんなの主体性のデータに、冒頭に挙げた「会社理念の浸透度」をかけ合わせてみましょう。
会社理念の浸透度が高いグループ(浸透度60%以上の方)と、低いグループ(浸透度50%以下の方)に分けて主体性を見てみると……


結果はこちら。
おおおお、正直、ここまで差が出るとは……という結果となりました。
 
会社理念の浸透度が高い人の、実に約90%が主体的に仕事に取り組めているのに対し、浸透度が低い人は50%弱しか主体性を持てていないということが判明。その差はダブルスコア…ってのはちょっと言い過ぎかもですが、しかしほぼそれに近い違いが現れてしまいました。
 
会社の理念の浸透度が高くなるから主体性が高まるのか、主体性が高まるから会社の理念が浸透するのか……それはさらなる深掘りが必要ではありますが、ニワトリタマゴ的な話でもあるような気もします。
 
でも絶対に言えることは、

どっちも高めなきゃいけないぞ!

ということ。
 
仕事へのマインド、エンゲージメント、さらにはリーダーシップや心理的安全性などなど、あらゆるものの土台になっている可能性も見えてきた、パーパスやMVVといった「会社理念」の浸透度。私たちHeart Beat 総研は、ここにしつこくこだわって、今後も調査し続けていきます。
 
もちろんそのほかにも、仕事やエンゲージメントをいろんな角度から調査&分析し、ゆるマジメに発表していきますので、乞うご期待!
 

(研究員・かず)

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