会社の理念の浸透度は？ 意外な悪影響も発見…… これが最新！『エンゲージメント白書』ミニレポート②
“わくわく”が止まらないシゴト環境をすべての人に！ という思いのもと、ココロ躍る働き方や組織のあり方を研究するべく、私たち（株式会社CUOREMO）が立ち上げたこの「Heart Beat総研」。
世の中にはすでに、職場環境やエンゲージメント、働き方についての調査はあふれていますが、それでもやはり独自調査で最新の状況を知りたい！ ということで、全国のビジネスパーソン500人へのアンケート（※）を実施。今回は企業のパーパスやMVV（ミッション・ビジョン・バリュー）といった、「会社の理念」の浸透度を調査。ここを深掘りしてみると、前回調査した“わくわくスコア”との驚くべき相関関係も！
そもそも会社理念って、どれくらい社内で浸透しているものなの？
日本のビジネスパーソンの会社のエンゲージメントは、先進国でもダントツの最下位（何度も言いますが、これが悲しい現実…泣）。自社サービス「Heart Beat PROGRAM」を通してその改善に向けて本気で立ち向かっている私たちは、この「エンゲージメント」の実態や実状をさまざまな角度で探っていきます。
今回は、「会社の理念への共感は、エンゲージメントに欠かせない要素なのでは？」という仮説のもと、理念の浸透度を探ってみました。
そのまえにまず、このふんわりとした「理念」ってなんやねん！ というご意見もあるかと思いますので、企業が掲げている「パーパス」「MVV（ミッション・ビジョン・バリュー）」を理念と定義し、調査を実施しました。
まずは直球ど真ん中の質問！今の会社が制定している理念に対して、自分の理念（ビジョン）がどの程度重なっているのか、一致している割合を教えてください。
えー、ちょっと難しい問いかけになってはしまうのですが、「理解度」ではなく「浸透度」を知りたいため、こういった内容に（ご理解ください）。そして、この質問への回答結果がこちら。
浸透度（一致度）を10%刻みで答えてもらったところ、ん〜、どう見ても浸透しているとは言えない結果に。100％浸透している人はわずか2.4％。これ、平均だとどれくらいになるのでしょう？
みんなの平均値をチェック！ 会社の理念の浸透度は…
ちなみにこの結果から平均点を割り出してみると、
48.9％
これがリアルな「理念の浸透度」なのです。
あれ、この浸透度だけを聞いても、なんかピンときません…って思われてます？？
確かに会社にとって、働く人にとっての「指針」となるパーパスやMVVですが、「じゃあ、それを理解したところで、どんないいことがあるのよ？」と思われてしまうのも、これまた現実なのかも知れません。
そこで、この結果からさらにもう一歩、深掘りをしてみましょう！
会社理念の浸透度と“わくわくスコア”、そこに関連性はあるのか？
さあ、今回はちょっと長めにお届けします。50％を下回っていることが分かったパーパスやMVVといった会社理念の浸透度。では、浸透度が高い人と低い人では、どんな違いがあるのか？ これが分かれば会社理念の、さらにはそれが浸透していることの重要さが分かるはず！ そこで、前回の記事で算出した“わくわくスコア”（＝「わくわく働けている」と実感できる度合いの平均値）との相関関係を見てみましょう。 ビジネスパーソン全体の平均値は100点満点で「45.46点」でした（あらためて見ても、低いっすね…泣）。では、理念浸透度が60％以上の人と、50％以下の人で、この“わくわくスコア”はどれくらい変わるのでしょうか？ そんなに変わらなかったらどうしよう（記事の面白さ的に）とちょっとビビりつつ集計をしてみると……
な、なんと、こんなにダントツの差が（倍以上）!!
「会社の理念が浸透しているか？」は、それだけを捉えるとなんとも抽象的で、価値が分かりづらいものかも知れません。でもそれは日々の会社や仕事への向き合い方（わくわくしながら向き合っているか）にも直結する、大事な大事な要素であることが分かりました。企業や仕事の改革をするなら、まず最初にやるべきことは会社の理念を高級化粧水ばりにひとりひとりに浸透させる。これなのかもしれません！
いやー、このパーパスやMVVの浸透度の差は、いろんなところに影響を及ぼしていそうですね…。今後も要調査です！
私たちHeart Beat総研では今後も、仕事やエンゲージメントをいろんな角度から調査＆分析し、ゆるマジメ〜に、発表していきます。
次回もぜひ、ご期待ください。
（研究員・かず）
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