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ドイツで夏の川下り

今回は写真中心の投稿を。テーマは、僕にとって夏の定例のアクティビティになっていた、SUP(スタンドアップパドル)での川下り。

ドイツに住んでいた頃、毎年夏には1日休暇を取って、SUPで川下りをしていた。夏はバカンスシーズンだから湖も川もSUPの人たちが増える。僕はこの川の静かな環境が気に入っていたから、その雰囲気を満喫できるように平日に休みを取って、のんびりと川下りを楽しみに行くのがお決まりになっていた。

では、さっそく写真とともに川下りに行ってみよう!

湖からスタート

まずはSUPに空気を入れて、大きな湖へ漕ぎ出す。

SUPはこんな乗り物で、パドルを使って漕ぐ。乗っている人は、僕ではない誰か

ボートの係留エリアへ

湖から川に入って行くと、最初にたくさんのボートが係留されているエリアを通り抜ける。この橋は跳ね橋になっていて、背の高いボートが通る時は跳ね橋が上がる ↓

跳ね橋をくぐると、ボートの係留エリア。ここでは様々なボートがお休みしている。ドイツではボートを所有している人や、友人同士で共同所有している人が珍しくない。僕のドイツ人の知り合いの中だけでも、すぐに4人ほどが思いつく。夏は空気がカラッとしているから、湖の上でボートを浮かべてのんびりするのはサイコー。

そうそう。僕が思いつく4人のドイツ人のボート所有者のうち1人から、ちょうど2日前にメールが送られてきた。

彼はいま所有しているボートに、何を思ったのか日本語の名前を付けている。で、このたびボートの買い替えを考えているらしく、いまのボートの名前の日本語の響きがすごく気に入っているから、もし買い替えたら次も日本語で名前を付けたい、と。だから良いアイデアくれないか、って。この週末にいくつか考えて、送ってみよう。

いざ川へ

ボートの係留エリアを通り抜けて、小さなトンネルをくぐったら、いざ川へ。水の流れはゆっくり。漕がずにプカプカしていると、SUPはゆーっくり進んで行く ↓

川へ入って行く

ちなみにですね。この川のエリアは、ドイツ語で「虫」という名前がついている。その名前のとおり、虫が多いわけなんだけど、とりわけ目立つのが虻(アブ)。終日SUPを漕いだ後は、だいたい虻に足を30ヶ所以上は噛まれることになる。

幸いなことに日本の虻ほどは毒が強くないようで、軽く腫れてヒリヒリする程度。だけど、それでもやはり噛まれるとさすがにダメージを受けてしまう。

これは蓮の葉かしら

閑話休題。

ドイツではFKKといって、全裸で自然を満喫する人たちが一定の割合で存在する。全裸で泳ぐといった全裸スイマーだったり、全裸で自転車に乗る全裸ライダーだったり。

会社の昼休みに同僚たちと、そんな全裸系の話題で盛り上がっていたとき。同僚が自分の経験を教えてくれた。

ドイツ人の男性同僚(40代)
「こないだ、天気のいい日に友達とSUPで川下りをしてたんだけど。その時に20才くらいの女性4人組が全裸でSUPに乗って川下りしてて、僕らとすれ違ってん。ここは天国かと思うような光景やったわ~」

と夢みるようなうっとりした目つきで話していた。

そう。この「川下り」というのが、この川のこと。

なんの植物だろうか。ドイツの植物に詳しい方のお知恵を求ム

その同僚が、続けて言っていた。

「でもな、その川は虻が多くて有名やねん。オレらも虻に刺されまくったわ。虫よけも全然効かへん。いや~、全裸のあの女性たちは、どこをどれだけ刺されたんやろか?めっちゃ心配やわ~」

って、どこまで本気で、どこまで好奇心なのか分からない心配をしていた。

人の気配が少ないエリアを延々と進む

さて、川はある地点で急に様相を変える。

そこから先は川幅が急に狭くなって、それによって水の流れは急にスピードを増す。僕は初めて来た時に、その地点を越えて2分くらい流れに乗って下っていった。そしたら今度は、引き返そうとしても川の勢いが強すぎて、SUPを漕いで川を遡ることができない。

仕方なく、川に浸かって一歩一歩踏み占めて歩いて戻った。その2分の距離を戻るために、30分くらいは川の流れに逆らって歩く羽目に。

ようやく川幅が広い地点まで戻ると、また流れは緩やかに戻る。そこから再びSUPで川を遡上していく。

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元の湖へ

ふう。スタート地点の大きな湖へ戻ってきた。帰りは流れに逆らう分、行きよりも時間をかけて。

元の大きな湖へ。ビーチがあるから、平日だけれどもたくさんの人たちが泳いでいる。
地元の人たちがボートを係留する小屋

あー、気持ちよかった。日本に引っ越ししてからも、毎年この季節になると何度も思い出す経験。

ついでに、車での帰り道で出会ったウシたち ↓

まとめ

ということで、のんびりとした川下りを写真とともに振り返ってみた。

日本に戻ってきても、この季節になると当時の川下りの記憶がよみがえってくる。気温がそうさせるのか、空気感をとおして何かが僕の身体のどこかを刺激して、当時の五感の記憶が身体に浮かび上がってくる。

こういった季節につきもののお決まりの出来事って、身体の記憶として強烈に残り、そして同じ季節に蘇る。人の身体とはそんな仕組みになっているようだ。

みなさんも、季節につきものの身体の記憶ってありますか?

by 世界の人に聞いてみた


ドイツの湖は、泳いだり漕いだりといった文化が発展している。詳しくはこちらの記事で ↓

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