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スモーキーな番茶
ぐんと涼しさが増してきました。
温かいお茶が昨日より美味しくおもえます。
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これは奈良の美味しい番茶。
関東の番茶は、普段使いの緑茶なのに対して
京都など西の番茶は、
茶葉を摘み取った後の大きな葉や枝を高温で薫り高く焙煎した、ほうじ茶の一種です。
京都の錦市場などでは
お茶屋さんの数軒前から、この芳ばしい香りにクンクン鼻をくすぐられ、引き寄せられてしまいます。
カテキンやカフェインは減る分、血液をサラサラにして血流を良くするピラジンという成分がこの焙煎によって生まれ、身体にも嬉しい効能が得られるそう。
思えば秋にはよく合うこの香り。
食後のお茶に愛飲していますが
焼酎と割っても良い味と聞きました。
このスモーキーな香ばしさを、
燻製のような味わいで料理にまとわせたくなり、
ここのところ、
あれこれと思いつくままに試しています。
手始めは
茶殻も十分香るこのお茶で
手羽先を蒸し焼きに。
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塩胡椒など好みの下味をつけ、グリルやフライパンでさっと表面を焼いた手羽先を、茶殻をひいた鍋にのせて、蓋をし中火で中まで火が通るほどに加熱します。
※蒸し焼きなので、茶殻はたっぷり水分を 含んだものを使うか、茶殻がしっとりとする位に水を加えてから、火にかけて下さい。
今回はタジンでしたが
土鍋でも、電子レンジでも。
これを烏龍茶で作ると、鶏がサッパリと仕上がり、
焙じたタイプの番茶でしてみると、更にくせになる風味が加わるのを実感します。
そのままでも、味噌だれやかぼす、生七味などお好みの薬味を添えても楽しめます。
次は…
燻製といえばサーモン。
冷燻は、装備も熟成もあって大変なので、
漬けるだけの燻製風サーモンです。
サーモン刺身に、
オリーブ油、砂糖、塩各少々をなじませ
周りに番茶の茶殻をまぶし
ラップフィルムで包んで2時間以上。一晩おけばさらに風味が馴染みます。
茶葉は洗い流さずに、
手で拭うように優しく取り除くだけできれいになります。
スモークしていないのに
サーモン特有の臭みがよく取れて、酒肴に良い仕上がりでした。
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これはシンプルにレモンのみで。
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すっかりこの相性が気に入ってしまい、多めに仕込んだので今夜はジェノベーゼと。
イタリアンな味付けとも、ケンカしませんでした。
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鮭の抗酸化力は、我々シニアへの強い味方。
正直、刺身やお寿司などではあまり好みではなかったので、食べ方がより広がるのがより嬉しいのです。
ではでは、と調子に乗って、
スモークレバー風も試してみました。
焼酎入りの湯で茹でた鶏レバーを、
同量の味噌とヨーグルトと、この番茶少々の漬け床で1日、冷蔵庫の中でなじませます。
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こちらは、サーモンより優しくスモークの風味が利いてきました。
最後に残ったふた切れ分は、少し漬かり過ぎて塩気が強めになってしまったため
熱々のじゃがいものマッシュ、バター、レモン汁、ピクルスなどとさっくり混ぜたポテトサラダに。
パプリカパウダーを振りました。
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マリネも味噌漬けも、
漬ける時間によって薫りの強さ、味わいが刻々変わるのがおもしろくて、ついつい味見ばかり。
スモーク繋がりで、チーズにも合うかも。
こちらは茶殻でなく、茶葉でくるむ、の方がうまく行くかもしれません。
ただ混ぜるだけ、敷くだけで、
気軽にスモーキーな風味を醸し出してくれる、
芯の強い香り。
袋にたっぷり入っているので、
これからゆっくり楽しめそうです。
ここ最近、あれやこれやと気ぜわしい日々でしたが、
今日は、嘘のように静かな雨の日。
このひと雨で、また一歩秋へ近づいてきたようです。
束の間の大好きな季節、ゆっくり味わいたいと思っています。
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