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豆と雑穀の食卓〜我が家のゆるゆるローカーボ


連休を過ぎ、5月も終わりに差し掛かる頃になると
毎年恒例の、うっすら怖い人間ドックの時期がやってきます。

歳を重ねるというのは、面白味のあることもいくつもあるけれど、気づけば長年使い込んだ心と身体、不調と付き合うこともおのずと増えてくるはずと少なからず実感しています。
天気の違いをこれほど体感することも若い頃はなかったし、
長いこと玄米や雑穀米を取り入れた暮らしを続け、小麦粉にも距離を取り、野菜ファースト…
こんなに気をつけていても、遺伝もあるようでコレステロール、中性脂肪の値はなかなか下がりません。
また時折りめまいを感じるようになり、そちらの検査も終わったばかり。
ずいぶん図々しくなって、苦手なものはそう思いつかないようになったものの
狭いところで固定されて動けないMRIやCTの類は、いつまで経っても慣れることができません。
(機械が壊れて出られなくなるかも…検査中に地震が起きてみんなが逃げてしまったら…など)
想像力が逞しすぎるのでしょうか。
はたまたなにかの幼児体験の影響があるのか。
若い検査技師さんに情けない弱音を吐くこともしばしばで、毎度恥ずかしい限りです。

結果はつまりなどなく、首の凝りがひどいせいとわかりましたが、この首凝りはもしかしたら検査を受けてより頑固になったのでは、というしごく無意味な結果論に結びつけたりして。
苦手意識なく受けられる方が、心底羨ましいです。

終わってみれば特段大きな変化はなかったものの、肝心の数値の方はいつまでも無視はできません。
また、家人も血糖値が気になる年頃。
仕事柄あまりストイックにはなれないけれど、
我が家なりのゆるさありきで、身体に寄り添う食事を作っていこうと考えています。

先日、イタリア食材店でひよこ豆の粉を見つけました。大豆粉と似ているけれど、クセがなく、好きな香りなのです。これは続きそう。

ファナリータという、フォカッチャのようなクレープのようなパンをオーブン焼きしてみました。
粉250g、水500cc、塩8〜10g、オリーブ油50ccを混ぜて半日寝かせ、黒胡椒少々を加えて200℃のオーブンで30〜40分焼くだけ。
この日はローズマリーの葉を刻んで混ぜてみました。ひっくり返す手間もないので楽です。

ひよこ豆粉のおかげで、腹持ちも良く、美味しく糖質制限することが叶いました。

ホタルイカのトマト煮、鶏ときのこのクリーム煮とともに。
セロリとアボカドのサラダをのせて。

また豆とともに、あると心強いのが雑穀。

近年、普通のスーパーの米売り場などでも、さまざまなものが手に入るようになりました。
スーパーフードと言われるキヌアも、とても魅力的な雑穀です。
たんぱく質は白米の2倍、鉄分・カルシウムは10倍、食物繊維は8倍ほど含まれています。
ビタミン、ミネラル、カリウムもバランスよく含まれ、葉酸は緑黄色野菜に匹敵するほど含まれており、女性にうれしい存在。
ご飯に混ぜて炊くのも良いですが、茹でてサラダにたっぷり混ぜると味わい深いです。

残り野菜やチーズ、パスタ、海鮮などなんでも。

パスタは糖質でしたが、久しぶりなので付け合わせ的に使ってみました。
我が家にはあまりにストイックにし過ぎないほうが続きそう。
脂や糖との付き合い方は、このくらいが苦しくもなくちょうど良い加減のようです。

もう一つ。
お世話になっている自然農園の有機野菜の箱に、
ときどき“もちきび”が入っていることがありますが、玄米を炊く時間がないときにもちきびなどの小さい雑穀は便利です。
レンジで10分も加熱すればふっくらと炊き上がります。

この調理の仕方が、デュラム小麦粉と水で出来た粒状のパスタであるクスクスに似ているので、
もちきびに鶏と野菜を煮込んだスープを合わせて
北アフリカ料理のクスクス仕立てにしてみました。

きびは、クスクスよりももっちりとしてスープの味に絡み、
自分で作っておいて「おいしい!」とつい口走ってしまいました。

この日はうちに紫色の野菜がいくつもあって、
作りながらその美しい色の移り変わりに、やたらと心が浮き立ちます。
見た目は紫芋みたいなのに、さつまいもでないジャガイモも。
その名も、シャドークイーン。
影の女王😅

野菜は大根や人参、かぶなども合いますし、ピーマンやかぼちゃ、パプリカなども。
何か豆は入れたほうがおいしいと感じます。


*もちきびのクスクス レシピ

材料
もちきび1/2カップ、水1カップ、オリーブ油大さじ1、塩小さじ1/3、胡椒少々、はちみつ小さじ1
鶏手羽先4本、にんにく1片、紫たまねぎ1/2個、なす1本、紫色のジャガイモ2個、トマト1個、アスパラ1本、ゆでたひよこ豆1/2カップ、コリアンダー・ターメリック、クミン各少々、ブイヨン3カップ

作り方
1、耐熱ボウルにさっと洗ったもちきびと水を入れて、レンジで1分加熱し、よく混ぜてまた1分加熱する。
2、野菜は食べやすく切り分ける。なべにオリーブ油をしいて手羽先とにんにく、紫たまねぎを炒め、塩胡椒、はちみつ、スパイスもここで混ぜる。
3、なす、じゃがいも、ひよこ豆、ブイヨンを加える。ジャガイモに火が通ったらトマト、アスパラ
を加えてひと煮立ちさせる。

4、もちきびと3、のスープを盛り合わせる。

添えたのは
クスクスにぴったりの唐辛子ペースト、フェレロのハリッサ。
ブイヤベースのルイユのように、
途中で加えて味を変えながら楽しめます。

こうした日々の食卓での小さな試みを折に触れご紹介しながら、それを励みに続けていけるよう、日々楽しみながら頑張れたらと願っています。

戦争で負けてから過剰に供給され始めた小麦粉に
乳製品や安い糖分、大量生産の植物油、加工食品など。
どれも昔の日本人は摂っていなかったものばかり。消化酵素が整っていなくて当然です。

調べるうちに、子供の頃に毎日給食で食べてきたものが必ずしも身体に良いわけではなかったと知り、少なからずショックを受けました。
5時間目あたり、異様なだるさや眠気があったような記憶が甦ってきます。

身体を作り、心を整える食べもの。  
自分で選んで、心から安心して食べることを大切に、日々料理に向き合いたい。 
そう感じています。

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