「攻めのバックオフィス」で訪問診療の現場に数字に強いマネージャーを増やしたい
CUCグループで働く社員の働き方や仕事への想いに迫る「INTERVIEW」。今回は、在宅事業部 事業企画チームの出射直明さんをご紹介します。
CUCの経理担当を経て、現在は全国の支援先医療法人を支える事業企画を担う出射さん。バックオフィスでありながら、「医療現場との会話をなによりも大事にしている」と語る出射さんのまっすぐな想いの裏側に迫ります。
母がお世話になった在宅医療の普及に貢献したい
IT業界から医療業界への転身
___ 出射さんは元々学生で起業されたんですよね。
大学卒業後は友人らとアプリ開発会社を起業して、経理や法務といった管理部門を担当していました。事業が軌道に乗り始めた矢先、母親にステージ4の癌が見つかり、「在宅医療」を受けることになったんです。その出来事をきっかけに、医療業界に貢献したい気持ちが大きくなり、起業した会社を退職して、クリニックチェーンマネジメント事業を行う医療系のベンチャー企業に転職しました。
転職先のベンチャー企業では、複数の小児科クリニックの経理業務の取りまとめを約4年間行っていました。自分ひとりで管理会計業務全般を担っていたので、日々の経理処理を仕組み化する力はだいぶ鍛えられたと思います。
___ そこからなぜCUCに転職されたんですか?
CUCへの中途入社を決めたのは、「在宅医療」の支援を基幹事業としていたからです。前職で自分の力を出し切ったと思えたので、次のステージとして、母がお世話になった在宅医療により近づいてみよう、と。
代表との面接では、会社の将来像を明確に話してくれた上で、「まだ発展途上の組織だから全員で創っていこう」とフランクに話してくれたことが印象に残っています。あとCUCには会計士や税理士の資格を持つプロフェッショナルが多く、数値管理を学べる環境があったことも入社の決め手でした。
コーポレートの経理から事業企画へ
事業の内側から数値をみていくやりがい
___ 入社後の仕事内容を教えてください。
最初はCUCの企業単体とグループ会社の経理を約3年間行いまして、2023年8月に在宅医療領域の医療法人を支援する在宅事業部の事業企画チームに異動しました。今はCUCが経営支援を行っている全国の訪問診療領域の医療法人に対して予算の作成や経営指標のモニタリングなど、事業推進に関わる企画全般を担当しています。
___ 異動のきっかけはあったんですか?
本社で経理をしていた頃から、より在宅事業に直接携わる仕事にもチャレンジしてみたいと考えていました。もともと興味があった在宅医療の現場をもっと知りたかったですし、いつかは経理の枠を超えて事業戦略そのものにも踏み込んでいけたらと。当時の上司にもその意思は伝えていて、前向きに応援してもらっていました。まさか入社3年目のスピード感でその機会をもらえるとは思っていなかったので驚きましたが(笑)。
___ 経理から事業企画に異動してみて、いかがですか?
組織の数値をみていく、という仕事上の性質はずっと変わってないのですが、以前は全社の経理という立場から各事業の数値を引いた目線でみていたのが、今は在宅事業部の内側から事業をみるように変わったのが大きな変化ですね。バックオフィスでありながら、全国の医療現場で働くマネージャーたちと会話を重ねて、一緒に在宅医療事業を推進していけるのが楽しいです。
なぜ細分化した経営指標を追う必要があるのか?バックオフィスと医療現場の目線を会話で合わせる
___ 事業を推進する上で、大切にしていることはありますか。
医療現場とのコミュニケーションを増やすことを特に大切にしています。私たち事業企画は、在宅事業をより良くするためのものさしとして、毎月支援先のクリニック経営の重要指標を数値化してモニタリングしていますが、その理由が正しく伝わっていないとただ数字を集めるだけで終わってしまう。
たとえば患者数ひとつ取っても、なぜ訪問エリア別に数値を集めるのか、その数値が普段の診療にどう活きるのか、医療現場が納得感を持ってはじめてモニタリングする意味が生まれると思うんです。
バックオフィスと医療現場は物理的な距離がある分どうしても目線がずれやすいと思うので、普段から積極的に会話の機会をつくるようにしています。
___ 具体的にどんなコミュニケーションをとっていますか?
たとえば最近、各拠点のマネージャーを対象に数値モニタリングシートの勉強会をはじめました。患者数や売上などの重要指標を拠点別に一覧にまとめた月次データの読み解き方をレクチャーする、というものです。
一方的にこちらから指南するというよりは、各指標の数値をどのように見ると良いのか伝えたうえで、数値改善のためにどんな施策が必要か、具体的な打ち手まで議論しながら深めていく場という感じです。
この取り組みをはじめて数ヶ月で、現時点で約15拠点に実施した段階(2023年12月時点)ですが、「数値に苦手意識を持っていたが、見方が分かると面白い」「自分たちの頑張りが数字の推移で見えてモチベーションが上がる」など、良い反応をいただいています。
___ 今後はどんなことに挑戦していきたいですか?
在宅医療を通じて世の中をもっと良くしていきたい、という想いは入社当時から変わっていません。数年前に母が在宅医療という選択肢を選べたことが自分にとって本当に救いだったなと今も思っていて、全国に在宅医療を広めていくことは引き続き大きなテーマです。
在宅医療が世の中にもっと普及するためには、在宅医療の需要に安定的に応えられる体制が必要で、そのカギになるのが医療機関の安定経営です。
そこに近づくために、まずは今行っている数値モニタリングシート勉強会を全拠点に広げて、訪問診療の現場に数値に強いマネージャーを一人でも多く増やすこと。数値を正しくみながらPDCAを回すことで医療機関の運営が安定し、訪問診療に対応する医療機関が全国に増えることにつながるんじゃないかと考えています。
自分自身も事業の成長に合わせて磨くべき専門性を磨きながら、自分の可能性を伸ばしていきたいですね。
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