ライドシェア規制緩和か?このチャンスをモノにするためには
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C2C Platform社は、様々な業界のパートナー様へダイレクトマッチングのプラットフォームを提供しています。今回は規制緩和が叫ばれるライドシェアに関して解説、またそれを通して実際に考えられるビジネスの仕組みを事例ベースで提言していきます。
タクシー業界をとりまく環境
コロナ禍中は需要の極端な減りが顕著だったタクシー業界も今は元の水準まで戻ってきています。さらにはインバウンド解禁により訪日外国人の数も再び増えており、ドアtoドアの交通手段であるタクシー需要が回復。
一方で、タクシー業界そのものに目を向けるとドライバー不足や配車アプリの台頭など様々な状況下に置かれています。
下記が主なトピックスです。
・慢性的な人材不足
先にもお伝えした通り、タクシードライバーの慢性的な人材不足は少子高齢化の波をうけて年々かなり深刻な問題になってきています。また現役ドライバーの平均年齢も60.7歳と、高齢化の一途をたどっています。
・訪日外国人の増加
長く国を閉ざしていた日本が、2023年4月より水際対策の緩和を推し進めています。それにより訪日外国人の数もコロナ前2019年の水準かそれ以上に推移してきているのが上図よりわかります。街を見ても、日本人のタクシー需要もさることながら、空港や駅から観光地への足としてタクシーを利用したい外国人観光客で、観光地のタクシー乗り場に長蛇の列ができています。
・配車アプリの普及
スマートフォンアプリで簡単に配車できるサービスがここ最近人気を博しています。日本国内における配車サービスは「GO」、「DiDi」、「Grab Taxi」が挙げられます。
特に配車アプリ「GO」の伸びは顕著で、2020年9月にサービスを開始してから約3年で1,500万ダウンロードを突破、運営会社であるGO株式会社は2023年5月にゴールドマン・サックスより100億の資金調達を完了するなど、今注目されている企業です。
出典:GO株式会社、ゴールドマン・サックスより100億円の資金調達を完了
GO(累計ダウンロード数(単位:万ダウンロード))
その他の企業もそれに追随するように順調な伸びを見せています。
しかし、最初に示したドライバー不足の抜本的な解決がされない中、それを補填するモビリティサービスとして注目されているのが「ライドシェア」です。
ライドシェアとは?
古くからある広義のライドシェア(Ride Share)は、自動車を相乗りすることを指し、ライドシェアリングとも呼ばれます。 車の空いた座席を活用し、他者とガソリン代などを負担し合うことで交通費が節約できるため、欧米では安価な交通手段として広く浸透しています。
また、世界では、一般ドライバーが有償でお客様を運送する狭義のライドシェアが世界で広がりを見せています。代表的なものはアメリカの「Uber」や東南アジアでサービスを展開している「Grab」などが挙げられます。
ライドシェアの爆発的な伸び
ライドシェア市場は世界で過去類をみないくらい爆発的な成長を遂げています。今後も拡大の一途を辿り、CAGR(年平均成長率)は20%になると予測されています。とくにUberの成長の伸びはすごく、時価総額は創業からわずか5年半でホンダを抜きさっています。
しかし日本では「白タク」としてライドシェアは規制されている
白タク(白タクシー)とは国土交通大臣の許可を得ず、自家用車やレンタカーを使用して、お金を貰って客を運送する車両のこと。許可を得た車両のナンバープレートは緑色のものだが、許可を得ていないためナンバープレートが白色なことから白タクと言われています。
ライドシェアは自家用車を使ってお客様を目的地に運び、金銭を受け取ることから日本では「道路運送法」に違反するとして規制されています。
先にご紹介したUberも規制の煽りを受け、現在は先に示したタクシー配車サービス「Uber Taxi」やフードデリバリーサービス「Uber Eats」を提供するに留まっています。
「白タク」規制緩和か?
2023年8月、菅元首相が長野市内で行われた講演会で、訪日客の回復で空港や観光地でタクシー待ちの大行列ができていることを取り上げ「これだけ人手不足になってきたら、ライドシェア導入に向けた検討も必要」と発言。ライドシェア解禁に意欲を示しました。
出典:ビシネスメディアRe:HacQ「【成田悠輔vs菅前総理】1兆円!菅義偉が作った巨大○○【まさか膨脹】」 (29分頃該当箇所)
狭義のライドシェアとは(Uberの事例より)
それでは今回再浮上した狭義での「ライドシェア」とは一体どのようなものなのか、Uberを例にとり解説していきます。
まず、先にもお伝えした通り狭義のライドシェアとは、一般のドライバーが”有償で”お客様の運送する業態のことをいいます。
乗車するお客さんとしてUberを使う場合、
・専用のスマートフォンアプリを使って簡単に自分の車を呼べる
・目的地までの値段が事前にわかる
・事前にアプリ内決済ができる
・正しい行き先をアプリで確認できる
・一般的なタクシーと比べてもリーズナブルな料金で利用できる
などのメリットがあります。
そのビジネスモデルの先駆けとなったUberは現在、71の国、10,000以上の都市で展開、月間9,300万人ものアクティブユーザーがいることからもその人気を表しています。
※出典:Uber
そして、Uberをまだ使ったことがない人もなんとなく、アプリで車が呼べて便利なんだろうなと想像できると思います。
タクシーとライドシェア、それぞれのメリット・デメリット
・タクシーのメリット
・専門の運転手
タクシーの運転手は二種免許の取得が義務付けられています。ライセンスを取得しているので運転技術、サービスなどへの安心感を得やすいです。
・安全性
タクシーは一般的に保険が適用されており、運転手や乗客の安全が確保されています。
・料金が一定
供需による変動料金でなく料金設定が一定なので雨天時などはライドシェアサービスよりも安い可能性も
・タクシーのデメリット
・高額な料金
タクシーはドアtoドアのサービスになるのでそもそもの価格帯が比較的高価な交通手段とされることがあります。
・利用の待ち時間
混雑している場合やピーク時には、タクシーを見つけるために待つ時間が長くなることがあります。
・利便性の欠如
人材不足の煽りを受けて流しのタクシーがいなかったりとすぐ捕まらないこともしばしば。
・ライドシェアのメリット
・低価格
ライドシェアは一般的にタクシーよりも手頃な料金で利用できることがあります。
・アプリを通じた予約
ライドシェアサービスはスマートフォンアプリを通じて簡単に予約でき、待ち時間を減少させることができます。
・運賃の透明性
アプリを通じて料金が事前に確認できるため、利用者は運賃に対する予測が立てやすいです。
・アプリ決済ができる
事前に専用アプリに自分のクレジットカードの情報を入力しておくとキャッシュレスでスマートに支払いが可能です。
・正しい行き先をアプリで確認できる
アプリ内で現在位置が表示されるため、乗車中もしっかりと目的地に向かっているかや到着予想時刻などを確認可能。
・ライドシェアのデメリット
・運転手の質のばらつき
ライドシェアの運転手は一般の個人が行うことが多いため、運転技術やサービスの質にばらつきがある場合があります。
・車両の清潔さ
車両の所有者が異なるため、清潔さや快適さにばらつきがあることがあります。
・法的・規制上の問題
一部の地域ではライドシェアがタクシーとしての規制を受けないことに関する論争があり、法的な問題が浮上することがあります。
規制緩和となった場合、その市場を1番にとるのは誰か
菅前首相の発言を受けて今後加速していく可能性が高まったライドシェア市場。その市場で勝ちにいくためには今から準備をしていく必要があります。
しかし、ライドシェアを含む個人と個人を繋ぐ「ダイレクトマッチング」はその特異性からビジネスグロース、アプリ開発、資金調達などの面で様々なハードルが。
一番重要且つ、ハードルが高い部分は、ダイレクトマッチング市場には「サービスを提供する人(個人ドライバー)」と「サービスを受ける人(移動したい人)」の2つのターゲットがいるということです。
事業者は両ターゲットそれぞれへの訴求方法やUI/UX検討、マーケティング戦略などを考えていかなければならず、一社で行うのはなかなかハードルが高い分野になっています。
C2C社は、ダイレクトマッチングサービスを展開する事業者様(パートナー企業)に対し、ビジネス戦略設計、システム開発、マーケティング、資金調達支援などパートナー企業様の事業の成長に合わせて必要な機能を一気通貫で提供する、伴走型の支援を行っています。
弊社は個と個をつなぐ「ダイレクトマッチング」に精通しており、開発中のプロダクトを合わせると30プロダクトをパートナー様と共に世に送り出しています。
「ダイレクトマッチング」特有のサービスを提供する側、サービスを受ける側双方に対する戦略設計、またそれぞれのユーザーにとって使いやすいアプリの開発や最短で成長するための支援に強みを持っています。
例えば弊社のパートナー様に出張リラクゼーションアプリを提供している「HOGUGU」と言うサービスがあります。
「HOGUGU」は、店舗ではなく、アプリで手軽に自分のニーズに合ったセラピストに、自宅やホテルなど希望する場所での施術予約ができる出張型リラクゼーションサービスです。
セラピストは「HOGUGU」の審査を受け選び抜かれた人材ばかり。かつアプリ内で施術を受けたユーザーからのレビューが蓄積されていくので施術を受ける側としても安心して利用できるのが特徴です。
ライドシェアにおいても、個人ドライバー、移動したい人双方にレビュー機能をアプリ内に実装することでより質の高いマッチングを促すなどをしてライドシェアのデメリット部分を解消するなど、今まで培ってきたノウハウを取り入れ、弊社とであれば最短でPoCで検証を行い、PMFからその後の成長戦略までをご支援可能です。
また成長に必要な資金を担保するため資金調達支援や弊社の投資部門からのエクイティ出資を通じて、その成長を止めず後押ししていきます。
おわりに
いかがでしたでしょうか?現在のタクシー業界の現状から、ライドシェアの成長と今後について解説させていただきました。ご理解いただけましたでしょうか?
ライドシェア並びにCtoCビジネスをご検討の方は、多くのCtoCのプロダクトを立ち上げてきております弊社へ、ぜひお問合せください。
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会社名 :C2C Platform株式会社
設立 :2021年1月(前身となる現子会社C2C PTE. LTD.は2017年9月設立)
代表者 :薛 悠司(ソル ユサ)
所在地 :東京都港区海岸1-11-1ニューピア竹芝ノースタワー14F
事業内容 :ダイレクトマッチング事業に特化したシステム開発および事業支援
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