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今週の良かった新曲感想【2/13~2/18】

 どうもです。

 毎週恒例の新曲感想記事。2/13~2/18リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に自信をもってオススメできる曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に。ではどうぞー。


#1『Just You and I』/ Tacitly

 株式会社NTT QONOQが運営する、リリアとシエルの2人からなるバーチャルアーティストユニットTacitly、通算10曲目となるオリジナル曲。作詞:nana hatori、作編曲:Carlos K.
 10曲目にして初のガチバラードナンバーが来ましたね。透き通ったサウンドスケープで、心が温かくなるメロディ達がどれも非常に心地良い。2人の優しく澄んだ歌声もいつも以上に美しく響き渡っており、英語ver. と日本語ver.で聞こえ方も変わってくるので是非聴き比べて欲しいです。3rdワンマンライブとTacitly初のオリジナルフルアルバム「Find me」の制作に向けてクラウドファンディングを実施中なので、こちらも是非チェックを。


#2『いろがさね』/ 月深つきみツキ

 歌手・声優である中恵光城プロデュースの下、個人勢として活動しているVTuber月深ツキの7曲目となるオリジナル楽曲。作詞:月深ツキ、作編曲:HIR。
 和楽器の優しく美しい音色が響き渡っていくバラードに仕上がった1曲で、"いろがさね"は襲の色目からですかね。移ろう季節の中で咲き誇る花々と共に重ねたきた想いの切なさに美しさを感じられました。ゆったりと染み入ってくるメロディを歌い上げる、高潔で澄み切った歌声も素晴らしい。


#3『Got Cheat』/ 癒月ゆづきちょこ

 VTuberグループ「ホロライブ」所属の2期生、癒月ちょこの6曲目となるオリジナル楽曲。作詞・作編曲:テツボウ(La’Joule)。2月14日の誕生日ライブにて初披露されました。
 禁断の果実をテーマに制作されたEDMナンバーとの事で、ちょこ先らしい妖しく、美しい世界観が出来上がってますね。タイトル”Got Cheat”を彼女の口癖である"ガチィ?と掛けているのも面白いし、誘惑的な歌い方を引き立たせつつ、飛び跳ねて声を出せるライブ映え要素があるのも良き。


#4『Heel』/ 星海ほしみるこ

 個人的として活動しており、ギター弾き語りやイラスト、ゲーム制作などマルチな才能を持つ天文学者VTuber星海るこの記念すべき初のオリジナル楽曲。作詞作曲:星海るこ、編曲:ピアノを弾くはま。
 素朴で控えめな音色ながら、しっかりと優しくも切なげなメロディを奏でるピアノバラード。寄り添う様な歌詞と共に、そっと救いの手を差し伸べてくれる優しさがメロディだけでなく、歌声からも伝わってきますね。囁く様に入ってくるセルフコーラスでのハモリも綺麗で魅力的でした。


#5『DeviL♡ve』/ 七八くまの

 個人的として活動している、次期魔王の悪魔VTuber七八くまの、3曲目となるオリジナル楽曲。作詞・作編曲:NEKOZUME(ex-まお猫)。バレンタイングッズと併せてリリースされました。
 クセになるメロディと共にテンションが上がる可愛いらしいダンスポップナンバー。キュートでユーモアあるシンセのサウンドもかなり色鮮やかで丁度良い刺激を与えてくれました。ドロップ明けにストリングスっぽい音が入ってきて、ラスサビらしい盛り上がりを魅せてくれるのも好き。笑顔でダンスしてるのが目に浮かぶ位の元気でノリの良い歌い方も相変わらずステキ。


#6『主演』/ 天ノ譜あまのふステラ

 音楽機器販売会社であるサウンドハウス公認の元、サウンドハウスお姉さんのコスプレ姿で活動するアーランシャフト所属のVTuber天ノ譜ステラの4曲目となるオリジナル曲。作詞・作編曲:にお。
 これまた今迄とは全くジャンルも雰囲気も異なる、お洒落でムーディーなジャズテイストな1曲となりました。横ノリのリズムでゆらいでいる非常に大人の雰囲気と色気が滲み出る歌声も新鮮で最高ですね。美しいセルフコーラスや、様々な感情を内包している様なハリと深みが素晴らしい。


#7『Awaken Now』/ 松永依織

 音楽事務所「RIOT MUSIC」のサブレーベル「Blitz Wing」所属、Vsinger松永依織の9thシングル。作詞:Kanata Okajima、作曲:Kanata Okajima, oni、編曲:oni。2月10日に開催された初の生バンドライブ「Awaken Now」のタイトル曲として初披露されました。
 イントロからアウトロまでヒロイックなリードギターのフレーズと、一直線に力強い疾走感を纏ったメロディが印象的なロックナンバー。依織ちゃんの歌い方も煽る様な色気あるラップから、カッコいいパワフルでキレのある語尾、美しい余韻のある響きまで、幅広くて素晴らしかったです。声出しパートもあるし、ラスサビへの盛り上がりが最高なので今後もライブアンセムになる事間違い無しですね。


#8『BALALAIKA』/ 9Lana

 アパート音楽プロジェクト“MAISONdes”による「雷櫻」の歌唱も担当した、歌い手として活動している9Lana(クラナ)の2曲目となるオリジナル楽曲。作詞・作編曲:芦田菜名子。
 妖艶でゴージャスな香りが漂う、エネルギッシュかつファンキーな1曲。リズミカルで軽快なメロディを乗りこなす歌声が魅力的で、強烈な"がなり"から色気あるウィスパーまで底が見えない怪しげな感じに惹き付けられますね。ラスサビ直前が特にヤバすぎる。


#9『mumin』/ 東京電脳

 DJをテーマにした物語や、新進気鋭のクリエイターによるクラブミュージックを展開しているメディアミックスプロジェクト電音部のネオトウキョウエリア「東京電脳」の新曲。作詞:苺りなはむ、作編曲:Masayoshi Iimori / Native Rapper。
 近未来感あるクールなサウンドアプローチを今回も貫きつつ、揺蕩う様なメロディや韻を踏み倒すラップ、ASMRを彷彿させる囁きなど全てがひたすら心地良い。ドロップからはしっかり攻撃力マシマシの爆裂キックパートなのも最高でした。流石電音部。ネオトウキョウ単独ライブ待ってます!


#10『Put a puzzle』/ 電音部

 DJをテーマにした物語や、新進気鋭のクリエイターによるクラブミュージックを展開するメディアミックスプロジェクト電音部のハラジュクエリア「神宮前参道學園」の新曲。作詞・作編曲:Nor!歌唱は水上 雛 (CV: 大森日雅)が担当。
 Norさんらしい重なり合うリズムとオシャレでキュートなサウンドが弾けまくるFuture bassな1曲。ウィスパーボイスとコントラストを成す激しくカッコイイドロップが最高に心地良い。不思議な拡がりと奥行きも演出してくれてます。途中から治安悪いサウンドがしっかり放たれるのも電音部仕様。


#11『Vexed』/ Horror Dance Squad

 エストニアのタリン出身のモダンメタルコアバンドの新曲。今年2曲目となるシングルで、5月24日にリリース予定のアルバム『All I See Is Black』から先行リリース。
 軽快なラップを畳み掛けてくるパートと、シンガロング必至のキャッチーなサビメロが印象的な1曲でした。後半ではバウンシーなリフと共にラップもスクリームボーカルによって披露され、長めのブレイクダウンでしつこい程にメタルコアの威厳を示してくれたのも良き。


#12『ZERO』/ Crossfaith

 大阪発、日本を代表するメタルコアバンドの新曲。ベーシストHirokiが哀しくも脱退し、これまでサポートギタリストとして参加していたDaiki(ex.HER NAME IN BLOOD)が正式メンバーとして加入した、新体制初となるシングルをリリース。併せて今作よりWarner Music Japanと契約を結んだ事もアナウンスされました。
 約2年ぶりにもなった新曲ですが、2020年以降の楽曲の中では結構好み。疾走感溢れるメタリックなリフが印象的な序盤、生み出されたグルーヴを活かしつつEDMのバイブスをかまして表情を一変させ、一気にフロアを盛り上げてからのブレイクダウンで落とす流麗な展開も非常に彼ららしいなと。早速ライブで浴びてきたので、この後のライブレポも良ければ是非。


#13『Paramount』/ Hallow Sanctum

 2022年末に結成されたアメリカニュージャージー州を拠点とするメタルコアバンドの待望のデビューEP。レコーディングとミックス、マスタリングは同郷のメタルコアバンドIf I Were YouのDr/Vo. Randyが担当。
 無事に名盤です。これまでリリースされた3曲で持った期待に応えてくれて、非常に僕好みの1枚に仕上がってました。If I Were You直系のシンフォニック・アンビエントを基調にしたメタルコアを徹底的にプレイする彼ら。開幕を飾るTr.1「Looking Glass」からはどこか荘厳な雰囲気も醸し出しており、奥行きある美しいサウンドスケープにも誘われます。冷たく硬いリフから、ダンサブルでメタリックだったり、叙情性に溢れたリフだったりと、テクニカルで多彩なリフも一々劇的で堪らない。ソロでスクリームとクリーン両方をこなすボーカルの存在感も抜群で、デスコア寄りの抜け感のいいハイスクリームが超綺麗ですね。ピアノの音色と泣きのギターソロを搭載したTr.5「Paramount」とTr.6「Ethereal」でエンディング感も魅せてくれたので、通しで聴いた時の満足感も十分すぎる完成度です。ありがとう!


#14『Casting Shadows』/ Livealie

 Oceans Ate Alaskaの元Vo. James Harrison率いる、ニューヨークを拠点にイギリス、アメリカ、ポルトガルの出身のメンバーが揃ったメタルコアバンドの新曲。今年リリース予定のデビューアルバム『Living in the Static』から先行リリース。
 ダークで不気味な雰囲気が渦巻く、アンビエント系プログレッシヴ・メタルコアをプレイ。躍動感あるグルーヴィーなリフから、浮遊感のあるメロディのギャップも強烈で、奥行きを感じさせるトラックになってますね。Vo. Jamesのアグレッシブなスクリームに交錯してくるGt/Voのクリーンがドラマティックな一面を演出してくれてます。続きを予感させるアウトロも◎


―――以上、2/13~2/18はEP1枚、シングル13枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。その他何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡を押したり(noteアカウントなくても押せます)、シェアしたりしていただけると大変励みになります。フォローも大歓迎です。よろしくお願いします!
※先週の新曲感想はこちらから。

#ライブレポート

【2/18 Crossfaith Japan Tour 2024 - Departure -@Zepp Haneda】

いつまでも日本の誇りです…

 大阪発、日本を代表するメタルコアバンドCrossfaithの再始動後初となる全国ツアー「Departure」のファイナル公演に行ってきました。昨年9月21日に行われた東名阪ツアー「Crossfaith Japan Tour 2023 – Dawn -」のファイナル公演にも足を運んだので、それ以来ですね。
 このツアーは各公演ゲストがいて、この日も本当はOF MICE & MENが来日予定だったんですが、ビザ取得に問題が生じたためキャンセルに。急遽ロングセットでのワンマンライブになりました。それでも会場は大勢のファンで溢れ返っていましたね。

 お決まりの特製SEが流れ始めてステージの幕が上がるとメンバー登場。いきなり披露されたのは最新曲「ZERO」まさか序盤とは思わなかったので、記憶飛びました。でもライブ映えしていたのは間違い無く、最新曲とは思えない盛り上がりを魅せてくれました。「Freedom」⇒「RX Overdrive」までライブアンセムでオーディエンスは休む暇なく、続く「Countdown To Hell」ではSABLE HILLSのサウナキングことVo. Takuyaが参戦。最初少しだけマイクトラブルがありましたが、後半のブレイクダウンでは野太いスクリームをかましてくれました。「Countdown To Hell」はいつも終盤に組まれる曲なので、今日は一味違うなとこのタイミングで確信しましたね。

 "ワンマンロングセットやけど、体力温存させんなよ!"とKoieの煽りと共に、「Kill 'Em All」⇒「Snake Code」を披露。「Snake Code」何年ぶり⁈って感じで嬉しかったですね。ブレイクダウン好きすぎる。マイクスタンドを持ち出すと、お次も懐かしい曲となる「Madness」当時よりアレンジも加わり、披露後には"大きいトコでやるとカッコイイっしょ"と呟くKoieも印象的でした。

 MCに入ると、Koieがいつものビールで乾杯した後、正式にメンバーとして加入したDAIKIから一言自己紹介とマイクを渡されました。ハーネーム(HER NAME IN BLOOD)としてCrossfaithと初めて会った日の想い出話をしてくれて、"今一緒にバンドやれてるのが不思議な気持ちだけど、人生本当に何が起こるか解らなくて面白い"と素直な気持ちを語ってくれました。あと、ハーネーム×Crossfaithの凄さを伝えるべく、”東京ユニバーサルスタジオランド!”と例えてたもののメンバーからもファンからも反応が悪く、速攻イエーガーを飲まされてて逆に笑いに包まれてましたw

 そんなイエーガーを注入したと云う事で、メタリックなリフから始まる「Jägerbomb」で再スタート。今日も一段と盛り上がりを魅せ、メンバーもまた一段ギアを上げてきましたね。お次は"コ〇ナ禍に作った曲をやります"とフィーチャーゲストで参加しているラッパーRalphがステージ脇から現れ、「Gimme Danger」を開始。フードを深く被りオーラある姿でカッコイイラップを決めまくり、フロアは更にヒートアップ。ライブのお蔭で当時より今の方が好きになった1曲ですね。披露後には、Koieから"あいつ1時間前に起きたらしいw仕上がりすぎやろwww"と笑いが起きてました。続いた曲は、この盛り上がりの空気をまた一味変える「Scarlett」!今日最も聴きたかった曲と言っても過言ではなかったので、本当に嬉しかった。Crossfaithの中でも大好きな曲だし恐らく8、9年ぶりに聴いたので。この日もミラーボールが光り輝く中で、エモーショナルで美しいメタルコアを魅せてくれました。

 2回目のMCでは、このツアー中に発表されたベーシストHirokiの脱退について話してくれました。Koieからは、"Hirokiの脱退を受け容れられなくて普通だし、無理に受け容れなくても大丈夫。あいつとこないだも電話したけど元気にしてるし、あいつの想いは曲にいつまでも込められてるから。今ある寂しさをいつか忘れるくらいにカッコよくもなるから"と、ファンの気持ちを配慮した温かい言葉を伝えてくれました。
 "しんみりした時間は終りです、俺らはCrossfaithやぞ。あいつの想いも込めてこの曲をやります"と、流れたのは代名詞的ナンバー「Monolith」メンバーもファンも再び息を吹き返す様にヘドバンモッシュダイブの嵐。今後もこの曲はライブから絶対に外せない1曲だなと思います。間髪入れず流れたのは「IF YOU WANT TO WAKE UP? 」、"このイントロで次の曲がわかる奴は真のCrossfaithファンです"とやはり来たのは、2009年から「Mirror」。昨年2回ライブで聴いてるとは言え、やっぱイントロからブチ上がり必至の最強曲。この日も凄かったですね…しかも、"まだ2009年にいたいだろう?"と煽りながら、なんと「Blue」まで続けて披露!いやぁ…この日イチバンのハイライトかもしれん。この曲もライブで聴くの9年ぶり位な気がします。曲展開狂ってて本当に好き。この興奮が冷めやらぬ中で、早くも終盤へ。「Deus Ex Machina」「Catastrophe」「Xeno」と最後まで終盤とは思えない熱量と技量でパフォーマンスを魅せてくれました。3曲ともアルバムだと序盤の曲ですからね…激アツ。

 アンコールに入ると、DJ TeruとDr.Tatsuyaによるドラムソロパフォーマンスへ。あまたつが光るグローブを付けて叩いてるのがいつも以上に見映えとても良くて最高でした。Koieが登場してから、"いつもの解りやすいドラムソロも頼む!"とおかわり貰ってくれたのもありがたかった…いつ見ても国宝。そして生まれたノリを活かして披露されたのは 「OMEN」お決まりのしゃがんでからのジャンプで盛り上がるパートも久々だったので楽しかった。お次は、Koieが電話を掛けてcoldrainのVo.Masatoが応答。この日は別会場でライブがあった彼ですが、なんと電話をしながらステージ脇から登場し、Linkin Parkのカバー「Faint」を披露。駆けつけてくれたMasatoにファンは大喜びで、アンコールとは思えない最高潮の盛り上がりでした。アンコール本当に本当のラストはやはり「Leviathan」20曲以上披露しているにも関わらず、この日もメンバー全員パフォーマンスは少しも落ちる事なく加速していく一方で、やっぱ国内では一線を画すライブバンドだなと改めて思いました。
 最後はステージ中央で肩を組み挨拶をするメンバー達。いつもはそこに居たHirokiさんの姿が無く確かに寂しさはありましたが、この新体制でこれから絶対に大丈夫だとも同時に思えました。何度も苦難を乗り越え、世界中の大きな舞台に立っててきてるバンドなのでね、日本の誇り。Crossfaith第二章が始まった、記念すべきライブを観に来れて本当に良かったです。懐かしい曲も絡めたロングセットで、新体制の門出を祝う様に駆けつけてくれたゲストもいて、本当に豪華だったなと思います。

 来年2月1、2日に幕張メッセでワンマンライブと主催フェスを行う事がアンコール中にも発表されました。あと1年生きる希望ができて、本当に楽しみです。改めて、最高のライブをありがとうございました!

では今回はこの辺で。また来週お逢いしましょう!

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