2022年下半期蔵出し盤10選レビュー

　どうもです。

　今回は音楽記事。以前に『2022年上半期蔵出し盤10選レビュー』ってのを書いたんですが、それの"下半期"分です。

　更新が遅くなって申し訳ないですが、コレを書き終えてスッキリしたいところ。今回も選出外になってしまった理由を記載しつつ、軽く紹介していきます。また、対象は7月～12月リリースのアルバム or EPのみ。そして、メタルコア（広義）が主です。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に！

#1『Journey』/ Revaira

　ドイツはハンブルグ出身のプログレッシヴ・メタルコアバンド。8月11日に初のEPをリリース。一応2018年リリースの1stアルバム『In Between』以来はシングルのみだったので、まとまった作品は久々。
　普通に良かったんで、泣く泣く20選から外れた感じですね。リフも良いし、アンビエントでタイトなサウンドで質感はかなり好み。Invent Animateを感じる。のっぺりしてしまう処があるので、キャッチーさと云うか、メロディにもう少しフックがあると個人的にはより好みかもしれません。クリーンとても綺麗ですし。Tr.7「Journey」が特に好きです。

#2『Between the Light and Air』/ Cyborg Octopus

　サンフランシスコのベイエリアを拠点とするプログレッシヴ・メタルバンド。1stから実に6年ぶりとなる2ndアルバムを8月26日にリリース。7曲入りだけど、長尺の曲もある感じ。
　コレも面白い1枚で紹介したかった。プログレメタルとしてはいるけど、かなりジャンルごちゃ混ぜ賑やかでカオス。その中でも思わず聞き入ってしまうテクニカルなフレーズ多くて、ギターソロもイケ散らかしてる。サックスソロ入ったり、大合唱し始めたりするのも好き。Tr.4「Seizure of Character」はメランコリックブレイクダウン搭載されてて中々。

#3『Inside My Head』/ Until I Wake

　アメリカはニューヨーク州バッファロー出身のポストハードコアバンド。待望のデビューアルバムを9月9日にリリース。
　ちょっと期待していたんですけどね、並盤だったので月末記事では選外にしていました。全13曲とボリュームも文句なしだったんですが、刺さった曲は数曲で、Tr.1「Forsaken」, Tr.8「Still Sinking」, Tr.11「For The Record」, Tr.13「Marching Forward」のみ。変に捻らず素直にメタルコアに寄ってる曲の方がクオリティ高くて、好みです。ラストトラックとか超カッコイイもん。ドラマティックでプログレッシヴな一面もあって。この方向で行って欲しいくらいw ボーカルの音域の広さや突き抜けるクリーンは古き良きポストハードコアを感じさせ、かなり魅力的ですし。次作に期待します。

#4『Déjà Vu』/ Novelists

　パリ、ベルリン、ヘルン出身のプログレッシブ・メタルコアバンド。2020年10月にALAZKAの元Vo.Tobias Rischeが加入し、KADINJAのオリジナル・メンバーでもあるGt.Pierre Danelも2021年に正式メンバーとして加入。新体制としては初となるアルバムを9月23日にリリース。通算4枚目。
　悪くはなかったんですが、やっぱ今迄のNovelistsが大好きだったので比べたくなくても意識してしまうと云うか。評価しづらくて外した感じです。インスト曲多かった為か、満足感もそこまでなく…。色気があって独特のグルーヴ感、バランス感も健在で部分的に好きな要素は結構あるんですけど。Tobias加入と同時に発表されたTr.12「Lost Cause」は未だに好きです。以前のNovelistsの香りが一番強く残ってる。因みに、Novelistsの前Vo.Matteo Gelsomino率いるSal3mは2022年リリース何も無かったですね…。EP制作中っぽい？

#5『Downfall』/ Never Back Down

　ドイツ出身のメタルコアバンド。3rdアルバムを10月7日にリリース。1年ぶりと間隔短いのは素晴らしい。
　数曲良いのはあったんですが、アルバムとして見ると並かな～と云った1枚で選外にしていました。サウンドの質感とか楽曲の雰囲気はとても良いんですけどね、2010年前後の懐かしきメタルコアも感じますし。ただ純粋に殆どが耳に残らなかった。ありふれているこの手のバンドはグッと来るメロディがないと中々難しい…結局は相性や好みだとも勿論思いますが。気に入っているのは、女性ストリーマー&シンガーのIfaをフィーチャーしたTr.9「Best Of Me」とフックの効いた展開美を魅せるTr.10「Karma」のみ。
　※Ifa繋がりで少し脱線すると、同じくドイツのメタルコアバンドHOSTAGEの新曲「Enemy」でもフィーチャーリングしてますね。彼らが10月リリースした1stアルバム『MEMENTO MORI』も正直微妙でした…。

#6『The Valley Of Despair』/ Suspyria

　オーストラリアはメルボルン出身のメタルコアバンド。3年ぶり、2ndアルバムを10月7日にリリース。
　これは中々良くて、ホントは20選入れたかった1枚。ジャケット通りの少しダーク目な世界観ながらも滑らかなクリーンが入った瞬間光が差し込む感じが好き。キャッチーなヘヴィネスを完全にモノにしていますね。メロディックなリフだけでなく、切れ味鋭いリフも時折入って、すぐには飽きさせない工夫。Tr.4「Dead in the Water」のピロピロ裏メロとブレイクダウンも好きだし、Tr.9「The Valley」のツインギターソロなんかも素晴らしすぎる。やっぱ10月が本当にアルバムラッシュだったので、相対的に埋もれてしまったかもしれません。まだまだ聴き込んでいきたいし、今後も期待。

#7『PHASES』/ October Ends

　ギリシャはアテネとイングランドはニューキャッスルを拠点とするポストハードコア/メタルコアバンド。2022年1月にはUNFDとの契約し、10月28日に2ndフルアルバムをリリース。
　2020年のパンデミックの真っ只中にリリースされたデビューアルバム『Zodiac』は名盤で、年間ベストにも選出した程。なんですが、本作は期待したモノでは無かったのが正直な処です。前作と打って変わり、クリーンも増え明るくなり歌メロも強く出た印象の1枚で。ただ、歌メロで勝負するにはピンと来ないと云うか、飽きがきてしまいましたね…。前作ではそれこそ色んなアプローチを魅せてくれたので、本当に真逆。ただ、パンデミックを乗り越えたのもあって、こーゆー楽曲が並ぶのは解らんでもないです。サウンドとか聴いてて気持ちは良いですし。次作に期待しましょう。

#8『Dark Sun』/ Dayseeker

　アメリカは南カリフォルニアを拠点とするポストハードコアバンド。前作『Sleeptalk』から3年ぶり5枚目となるアルバムを11月4日にリリース。
　Vo. Rory Rodriguezが父親を亡くした悲劇にまつわるを想いを本作に込めたとの事で、確かにエモーショナルさを追究し、感情の乗った歌声も強く切なく心に響いてくる1枚でした。なんですが、申し訳ない。好みかと言われると、何度聴いてもしっくりこなかった…。Tr.1「Dreamstate」は大分好き。とはいえ、ボーカルパフォーマンスはやっぱ驚異的ですし、宇宙空間を旅する様なサウンドスケープはやはり目を見張るモノがありました。

#9『Forever』/ White Harbor

　アメリカはカリフォルニア州サンディエゴ出身のモダンメタルコアバンド。記念すべき1stアルバムを11月11日にリリース。
　曲によってはサウンドプロダクションだけ微妙な気がしなくもないんですが、曲自体は全然悪くはなかったし、1stなんで紹介したかった。クリアで落ち着いた世界観をベースとしたメロディの散りばめ方が秀逸で、クリーンパートはかなり綺麗でお洒落です。声もタイプ。ヘヴィにグイグイ組み込むとこはメリハリ良く決まっているし、ブレイクダウンも普通に破壊力ある。シングルカットもされたTr.6「Ruiner」がイッチャン好きですね。

#10『BLOOM SEASON』/ Borders

　イギリスはリンカンを拠点とするニューメタルコアバンド。デビューアルバム『Purify』から3年ぶりとなる2ndアルバムを11月18日にリリース。
　ニューメタルコアとはしましたが、トラップやヒップホップもブレンドしたジャンルに捉われない楽しい1枚でした。ホントは紹介したかったので、ここで。殆どが3分前後ですが、ギュッと詰まってる感じなので不思議と満足感が生まれるのと、随所でクセはありつつもココ！って云う爆発力があるのが魅力的。幅広いボーカルワークも。Tr.8「CUT THE ROPE」が特に気に入っていて、イントロからもう満点。ギターが踊ってるわ。クリーンも入りキャッチーかと思いきや、ラストはきっちり落としてくるのも好き。

ーーー以上、2022年下半期蔵出し盤10選でした。

　上半期同様、どうしても書いておきたい10枚を選出。自分にとっては微妙でも、読んでくださった方の中で最高だったら嬉しいです。
　ここまで読んでくださって、ありがとうございました。何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡での反応やシェアしていただけるとむっちゃ嬉しいです。よろしくお願いします！

　ではまた！