ツイッタラーは「文化戦争」を今すぐ止めよ―「月曜日のたわわ」問題について
こんにちは! バーチャル評論家の烏丸百九と申します。
タイトルの件について、少々出遅れた感があるのですが、だいたい意見も出尽くしたように見えるので、少し別の視点から掘り下げてみたいと思います。
記事の内容を要約しますと……
日経新聞の「月曜日のたわわ」広告について、批判する側も擁護する側も、本来するべき文化批評の次元を超えて「文化戦争」状態に陥っている。
私は反戦平和主義者のリベラリストである。文化を「戦争」の具にすることを望まない。よって、両陣営は「文化戦争」を止めてほしいと願う。
「文化戦争」は私の造語ではなく、欧米、特にアメリカで繰り広げられている政治闘争のことを言う用語。
こんな感じです。
以下では、より具体的な内容を解説していきます。
1.「文化戦争」とは何か?
Wikipediaの定義では、以下のようになっています。
このように、特に米国社会では、道徳観やLGBTQの人権など、本来「政治的に争われる」べきではないことまで「文化戦争」の題材にされてしまい、様々な問題を引き起こしています。
アメリカの状況について、毎日新聞が以下の記事で解説しています。
このように、トランプ前大統領は左派やリベラル派からの「人種差別だ」という批判をかわすために「これは文化の戦争だ!」というレトリックを用いて、自分(とその支持者である保守的な白人層)を正当化したのです。
こうしたことから、米国の左派やリベラル派には、「文化戦争」はそれ自体が保守派のレトリックにすぎず、現実には存在しないもの(所謂ストローマン論法)だ、と主張する人もいます。
しかし、残念なことに、「月曜日のたわわ」をめぐる議論では、左派の方が積極的に「文化戦争」を仕掛けたように見えます。
2.不誠実な手法で「戦争」を煽るリベラルメディア
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