ケンチクもへじ@一級建築士

ノイズレス・余白を愛する建築家。一級建築士。 設計事務所、ハウスメーカー、不動産会社で…

ケンチクもへじ@一級建築士

ノイズレス・余白を愛する建築家。一級建築士。 設計事務所、ハウスメーカー、不動産会社で建築の設計を15年以上経験。現場監督も経験有り。 建築の楽しさをわかりやすく伝えたり、設計に役立つ豆知識も紹介します。 建築業界の地位向上、街並みの発展を目指しています。

最近の記事

パラダイムシフトはゆっくり起きる

常識はある日突然変わったりはしない。 私は普段建築の設計を仕事でしています。 「こうだったらいいのに。」と思うことはたくさんあるけど、世の中の考えはなかなか変わらないものです。 でも最近気づいたことがあります。 例えば当時当たり前じゃなかったことが15年後には当たり前になっている! 不動産でいえば、15年前の東京では4LDKが主流だったのに最近は3LDKで十分もしくは更に小規模でもいいという考えの人も増えてきています。 これは単に一人っ子が増えてきたとか、東京でいえ

    • 建築設計する上で知られていない大事な能力とは?

      設計をしていく上でほとんどの人がデザイン・計画や法規、環境設備や構造、施工について学べばいいと思いがちですが、実は大切なものがあります。 それがコストコントロールとスケジュールコントロール。 ほとんどの人がこの能力をあまり重視していません。 設計は夢を全部叶えて終わりではなく、例えばコストが大幅にオーバーしていたら納得してもらえません。 コストを減らす提案や調整をしているだけで時間が大幅にかかるので、それが理由でスケジュールが大幅に遅れたりします。 なのでコストコン

      • 健康診断でバリウムを飲まないことにした

        未来のためにできること、それは病気の早期発見だ。 私は毎年健康診断を受けているが、健康診断でバリウムを飲むのが嫌で仕方ない。 子どもみたいなことを言ってしまったが、嫌なものは嫌なので仕方ない。 どうすればバリウムを飲まずに健康診断できるのかを考えたときに見つけたのが「胃カメラ」だった。 胃カメラは薬で眠っている間に検査してくれるという。 実際に胃の中をカメラで映すので、バリウムよりも精度の高い検査だ。 それはよいと思いさっそく健康診断のバリウムを胃カメラに変えても

        • たくさん知りすぎると行動しにくくなる

          行動するために色々下調べが必要だ。 ただ私の場合、調べすぎて答えが出ずに動けなくなることもしばしば。 特に家を建てる、マンションを購入するなど大きな買い物をするときほどこのようなことに陥りがちです。 たくさんのことを知っていれば正しい判断ができるか?そうではない。たくさん知ってしまうと迷いを生じやすくなる。 これは将棋で有名な羽生善治さんの言葉ですが、なぜ行動できなくなるのか? それは失敗が怖いから。 たしかに怖い。 けどそれでは何も得られません。 なのである程度

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          東京23区にある現代の名建築を訪れてみました③

          これから建築設計者として働きたい人や建築家を目指す人にとって大切なのは実際に名建築を訪れて空間体験をすることです。 空間体験をすればスケール感やデザインイメージが湧きやすくなります。 東京には建築を学ぶことができる名建築がたくさんあります。 これから建築設計者や建築家を目指す人にぜひ見てほしい東京23区にある名建築を紹介したいと思います。第3段になります。 13.千代田区東京のオフィス街としてだけでなく、首相官邸や国会議事堂など日本の首都機能が集中した場所でもあります

          東京23区にある現代の名建築を訪れてみました③

          長屋とは?共同住宅との違いとは??

          建築の設計をしていて「共同住宅と長屋の違いは何なのか?」ということをよく聞かれます。 共同住宅とは共用廊下・階段のような共用部を介して各住戸に入っていくプランをいいます。 それに対して長屋は共用廊下・階段のような共用部を通らずにおのおの各住戸に入るプランをいいます。 長屋は道路に面して各住戸の玄関を設ける必要がありますが、敷地内に有効幅を確保した通路を設け、各住戸の玄関をその通路に向ければ計画が可能になります。 共同住宅と長屋の違いとして 共同住宅は特殊建築物ですが

          長屋とは?共同住宅との違いとは??

          新宿のアーキテクチャカフェで建築を学ぶ

          建築を学校で学び始める時、建築の歴史について学ぶことがあるかと思います。 でも本だけではよくわからない。 そんな方へ、食事をしながら建築を学べるアーキテクチャカフェが新宿3丁目にあります。 このカフェには世界的建築家が設計した名建築の模型が展示されています。 例えばフランク・ロイド・ライト氏の楽水荘。 よくこんな崖地に建築できたなぁと私も学生時代の授業中に思ったものです。 模型で見るとそのすごさがより伝わってきます。 水平・垂直ラインが強調されたデザインでとても

          新宿のアーキテクチャカフェで建築を学ぶ

          ワクワクが止まらない

          デジタル化で変わったこと。それはワクワクが止まらないことかもしれない。 カードタイプのSuicaをモバイルSuicaに変えたときのあの便利さに感動したのを今でも覚えています。定期入れもいらなくなりました。 旅もスマホさえあればほぼ事足ります。 地図に電車の乗り継ぎ検索・写真も動画も電子書籍も読めますし、音楽も聴けます。 当日でも空いているホテルを検索して予約して泊まれます。 ウォークマンのコードが絡むこともありません。 今までの生活が劇的に変わり便利になっていくツー

          ワクワクが止まらない

          不要になった定期入れ

          今さら?と言われるかもしれないがようやくSuicaをモバイルに変更した。 今までカードタイプのSuicaを使っていたけど「周りにまだモバイルじゃないの?」と言われてようやく変えた自分。 モバイルSuicaに変えたことで劇的な変化が訪れた。 通勤用の定期を購入するのもチャージもいちいち切符売り場に行かなくていいので手間も省けるし人を待たせなくていい。 それに今までずっとポケットの片方を支配していた定期入れも持たなくて良くなった。 本当に便利! 私は物持ちが良い方で定

          不要になった定期入れ

          世界的建築家・TADAO ANDOから学ぶ!どうやって仕事をつくるのか?

          一流大学を出ていないから出世できない。 生まれ持った才能がないから成功できない。 できない理由は上げればきりがありません。 大学にも通わずにこれといった人脈もない、そんな状況から世界的な建築家にまで成り上がった安藤忠雄さんという方がいます。 独学で勉強しながら自身の夢であった建築家を目指し、国内に留まらず世界中で仕事をするようになった安藤忠雄さんの人生について書かれている「安藤忠雄 仕事をつくる」という書籍があります。 この本では安藤さんが考えてきたことや行動してき

          世界的建築家・TADAO ANDOから学ぶ!どうやって仕事をつくるのか?

          バルコニーを使う空間にするには

          バルコニーの奥行は70センチです。 都心部の住宅では一般的なサイズです。 都心部の住宅ではバルコニーは建ぺい率緩和のため1m以内まで跳ね出すカタチにすることが多いのですが、それだと奥行き有効70センチ程度しか確保できません。 無いよりはあったほうがいいということでバルコニーを設置し、今の日本の住宅街の街並みができています。(そう考えると法律って大事) ただ奥行70センチのバルコニーはほとんど洗濯干し以外で使わないんですよね。(奥行き70センチでは椅子やテーブルも置けま

          バルコニーを使う空間にするには

          設計を長く続けるコツ

          「どんなに進捗しても完璧はありえない。だから完璧より完了を目指そう。」 建築を創るからには完璧なものをつくりたい。 お客様に100%満足いく建築をつくりたい。 とても素晴らしい考えです。でも建築は人間が作るもの。人間が完璧な生き物ではないので、人間がつくるもので完璧はありえない。 特に建築はお客様のご要望や芸術的な考えだけでなく、使い勝手・法律・構造・環境・設備・施工そして予算などありとあらゆるもののバランスをとらなければなりません。 私は過去に注文住宅をやっていて、

          「職場の近くで利便性の良い場所に住むと年収が上がる」は本当か試してみた話

          自己啓発本に必ずというほど書かれているのが表題の件。 ビジネスマンであれば「年収を上げたければ職場の近くで利便性の良い場所に住め」と言われたことがあるのではないでしょうか。 私はその言葉を信じて実行してみたことがあります。 当時所属していた会社は東京の都心部にあったので、私は日本橋を住む場所に選びました。 「日本橋に住むところなんてあるのか?」と思われる方も多いと思いますが、以外にもあります。 私が住んだのは「日本橋蛎殻町」という場所でした。 私が当時住んでいたの

          「職場の近くで利便性の良い場所に住むと年収が上がる」は本当か試してみた話

          子どもが産まれて良かったこと

          子どもが産まれて以外だったことがある。 それは自分が子どもの頃経験した体験をもう一度味わえることだ。 子どもの頃は近所で盆踊りが行われていたら遊びに行っていた。 かき氷を食べたりヨーヨーすくいをしたり。 だんだん成長していくにつれて行かなくなり興味も無くなっていた。 でも子どもが産まれると視点が変わるものだ。 子どもに社会というものを見せたいと思っているのか普段と違う世界を見せたいからなのかはわからないけど、盆踊りに連れて行った。 そこで感じたのは昔の子どもの頃

          子どもが産まれて良かったこと

          デジタルで変わったこと〜旅が身近になりました〜

          デジタルで変わったことと言えば、旅がとても楽になったと感じています。 私がまだ高校生の頃、旅には地図や方位磁石・カメラ・ウォークマン、そしてお金を入れる財布が必需品でした。 でも今はスマホがあります。 スマホには地図も方位磁石もカメラもウォークマンもお金も備わっています。 ※ちなみにウォークマンとは音楽の聞ける小型のオーディオ機器のことをいいます。 私が高校生だった当時はMDをよく聞いていました。当時MDは画期的な発明でしたが録音できる曲数は限られていてディスクをたく

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          夏休み〜誰もいない教室〜

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