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#11 行ってみたい場所/くろさわかな

【私たちの往復書簡 #11 のやりとり】
月曜日:及川恵子〈はるばる行きたいぜ、函館〉
水曜日:泖〈来週のサザエさんを想う〉
金曜日:くろさわかな〈人見知りでも楽しめる猫祭り〉

人見知りでも楽しめる猫祭り

おふたりの書簡を見ていたら、及川さんも泖さんも場所そのものを楽しむ以上に、その場所での人との対話やふれあいを大事にしているんだなと感じました。

人見知りのわたしは、初めましての人とはなかなか打ち解けられないし、旅先で知らない人と会話するのはなかなかハードルが高そう。なにを話していいのか頭が真っ白になってしまいます。

英語が苦手なのも、この性格が影響しているんじゃないかと思っています。単語をいくら覚えても、それを組み合わせて「会話」にしましょうとなった途端フリーズ。日本語でだってうまく話題を出せないのに、英語でできるわけがありません。
なので、見知らぬ海外の土地で誰かと会話する、というのはかなりレベルの高いチャレンジだったりするのです。

でも、そんなわたしが「行きたい!」と思える海外の場所があります。
ニンゲンとして言葉がうまく使えなくっても問題なしだと思える日が、3年に一度やってくる場所。

ベルギーの「カッテンストゥッツ」です!

別名「猫祭り」と呼ばれるカッテンストゥッツ。この日はあちこち猫やネズミやいろいろな仮装をした人たちで盛り上がります。
この中で猫メイクをしていたら、もう言葉はいらなくないですか。
「ニャー」「ミャオウ」「フー!」みたいな猫の鳴き声を勉強しておけば、ベルギーの現地の人たちと、その他世界中の観光客の人たちと仲良くなれそうな気がします。

カッテンストゥッツに行きたいのにはもう一つ理由があります。

わたし、魔女にとても憧れておりまして。
憧れるきっかけは何だったのかわかりません。たぶん、シンデレラや人魚姫あたりからスタートしたんだと思います。おままごとをするときにはいつも雑草やどんぐりを石で潰したものを「足が速くなる薬」とか「モテモテになる薬」とか言って作ってお店を開いていました。

「魔女なんてそもそも現代にはいないし、自分もなれるわけがない」という考えがムクムクと芽生え出したころ、学校の推薦図書として紹介されていた「魔女図鑑」を買ってみたらとてもおもしろくて。魔女がいるとかいないとかなれるとかなれないとか、そんなことどうでもよくない?わたしはただ魔女が好きなんだからって吹っ切れて、何度も読み返していました。

また読みたくなっちゃった。もう一度買おうかな…。

話がそれてしまいましたが、そんなわけで「魔女にゆかりのある場所」というのもわたしの行きたい場所なのです。

そして、カッテンストゥッツの起源となった「猫投げ」の行事は

猫=魔女と仲がいい→猫と仲良くしているやつは魔女認定!→魔女じゃないなら邪悪な猫は鐘楼から投げ捨てろ!

という残酷な歴史的背景から行われていたらしく、まさに魔女にもゆかりがある行事!(その悲しい歴史を忘れないように、そして殺された猫たちの供養のために行っているお祭りです。)

逆に、どうしてわたしはカッテンストゥッツに行ったことがないのでしょうか。今すぐチケット予約してもいいくらいですよね。

・・・

なお、カッテンストゥッツは3年に1度しか開催されず、次の予定は2021年。それもコロナの影響でどうなるのか……。
いつか、みんなで猫になって猫の女王・ミネケ・プス様↓にご挨拶に行きましょう!

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User cirdub at flickr.com - https://www.flickr.com/photos/72931612@N00/154879974/, CC 表示-継承 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1103097による


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