ざっくりデザイン史1
デザインという言葉が日常的に使われておりますが、どんな歴史を辿ってきたのか皆さんご存知でしょうか?
ルネサンス期の有名な三大画家は皆さん一度は聞いたことある『レオナルド・ダ・ヴィンチ』『ミケランジェロ』『ラファエロ』ですが
デザインにおける有名人物やデザインを初めて教えた学校など実はあまり知られていません。
デザインは工業化の発展と共に様々なジャンルが確立されているので、ビジネス目線やテクノロジーの進歩の目線としても面白いかもしれません。
ものづくりの価値
実はデザインの歴史はせいぜい100年ちょっとくらいしかありません、思ったより浅いのです。
それもそのはずで、次の章で話す『産業革命』以前にはみんながみんな道具を沢山持っていたわけではなかったからです。
自分で使うものは自分で作り、壊れたら直す。
ものを大事に扱っていたんですよね。日本も『江戸時代のSDGsはすごい』なんて言われていますが物が大量生産できない時代だからこそ、そういった概念は当たり前だった様です。
産業革命
さあ、本題に入ります。
デザインの歴史の原点は18世紀後半、イギリスの産業革命が起こった時に始まります。
大量生産ができる様になった、つまり日用品をみんなが安く購入できる様になったんですよね。
『わーい やったー』と思うところですが、そう思わない人がいました。
『ウィリアム・モリス』という人物です。(サムネの人物がイメージイラストになります。)
彼はこう思っていたんですよね『大量に作れはしたが、質が悪いな…。』
そうなんですよね、新技術には欠点がつきもので大量に作れたはいいものの粗悪品が非常に多かったのです。
そこでモリスさんは『良いものをみんなに使ってもらいたい!』と思い『モリス商会』というものを立ち上げます。
アーツアンドクラフツ
モリスさんはとても新技術や機械生産に否定的な意見を持っている方でして
『手作業が最高峰、良いものは手作業じゃなきゃ作れん!』とこう言っていたわけです。
モリスさんの『職人による手作業のリバイバル』を促そうとした活動をアーツアンドクラフツ運動と呼びます。
当時から人工的なものは使わない徹底ぶりで、とても凝ったものばかり作るので全く市場価格と合わない高価なものになってしまい
モリスさんの活動は結局のところ失敗に終わりました。
年代:19世紀末〜20世紀初頭
アール・ヌーボー
しかし、モリス商会で作ったその超手作業で凝った製品は国境を越え海外に渡ります。
そして大陸フランスで大バズりをします!
モリス商会で作られたものは機械に反発するものだったので、自然や生命などの『自然物』をモチーフにした作品が多く有機的な形が特徴的でした。
この自然物をモチーフにした様式が『新しい!』と話題になり『新しい芸術』という意味の『アール・ヌーボー』が誕生します。
アール・ヌーボーはモリスさんと違いガラスや鉄などの『新しい素材』を積極的に取り入れていました。
なので、形は有機的ですが最先端の素材を使った今までにない製品が生み出されました。
しかし、手間はかかるし新素材を使っているので基本一点物で超高級品ですので一部の富裕層しか買うことができませんでした。
なので、『デザイン』というよりも自然をモチーフにした『アート』といった方が正しいかもしれません。
なんとなく現代の3Dプリンターでデザイナーが作った作品もそんな感じがしますよね。(笑)
年代:19世紀末〜20世紀初頭
アール・デコ
そんな中、『もっと作りやすくて安物はできないのか?』という派閥が現れます。
その派閥を『アール・デコ』と言います。
アール・デコは『直線や幾何学的なカタチ』をモチーフにした製品を作ります。
簡単に作れて、見た目も美しくて、まあまあ安いこのアール・デコは『めちゃくちゃバズりました』
ここで今まで美しいものは富裕層だけのものだったのですが、大衆も美しいものが手に入る様になり
ここで『デザイン』が誕生します。
アール・デコの直線的な製品が受け入れられると『シンプル』で『機能的』なカタチというのが世の中に受けいられます。
年代:1910年代半ば〜1930年代
皆さんが聞いたことあるデザインの話になってきましたよね。
今回はここで一旦終了
次回はバウハウスという世界で初めてのデザイン学校のお話をします。
まとめ
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